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社会人3年目、わたしの転職体験記(失敗)
私は現職の会社に新卒で入社した時、「3年は続ける」と決めていた。
理由は、そんな風潮だから。(今考えるとしょうもない)
転職市場、と転職が当たり前になって来ている中でも、早期退職をして何も学ばず、早い段階で逃げるのは違うと思っていた。
ただ、一生今の会社にいると思っていたわけでもなかったので、3年で転職しようと思っていた。
その「3年」が今年で経過する。
ただ、大学生の当時考えてたキャリアビジョンと今考えるキャリアビジョンと転職を目の当たりにした現実は全く違うものになった。
まず、大学生の時、私が体力がある人間だ。仕事バリバリできる人間だ。自分のことをそう思っていた。井の中の蛙は大海を知った。
まず私は体力があるわけではない(のに寝ずにアルバイトばかりしていただけ)し、おっちょこちょいタイプなので完璧人間ではない。
(おっちょこエピソードでいくと、新幹線の中にカバンを置き忘れる、大学生の時に駅トイレに寄った時お弁当をなくす、スマホをなくす等々、記憶喪失なんか?と疑うレベルのことをもっとしていると思うが、それすらも覚えていない記憶喪失っぷり)
だから社会人になって、慣れない業務に翻弄する中で、毎日10時間くらい寝ていないと仕事にならなかった。
慣れない環境で毎日疲弊して、楽しいこともたくさんあるけど毎日不安で毎日お腹が痛くて、毎日体調が悪かった。今思えば完全にストレスだったんであろう。
コンサートに行くために遠征をしていて、帰りの飛行機で「帰りたくない…」と、ずっと涙が止まらなくなったこともあった。
そんな1年目を過ごした後、2年目。
業務に慣れて、手を抜くことも自分色を出すこともできるようになった。仕事が少しずつ楽しくなってきて、信頼関係も築けるになって来た。
そして3年目。現在である。
1年目も2年目も「辞めてやる!!!!!」と思った瞬間は何回もあった。それでも楽しい!とやりがいと人の良さでどうにか続けてこれた。
でも決定的に絶対転職活動をしようと思ったのは、これまた「人」である。
人の良さで続けてきたのに、人が原因で辞めることを検討したのである。
私が人より長けていることは「人の気持ちがあらかた読めること」だと自負している。初めての人でも、初めてじゃない人でも、その人がどんなことを考えているのか読み取ることが異常に長けている。
だから余計に人の行動ひとつで自分の感情まで揺さぶられるし、しんどくもなってしまう。だから人と関わることは上手だが、そこから逃げたかった。
そんなこんなで、たった3ヶ月ほどの転職活動を始めるのであった。
転職スタート。
私は転職をするために最大手エージェントであるリクルートエージェントに登録した。
週に1回面談をしてもらったり、一緒に提出書類を考えたりした。
ただここで自分の悪い癖、「言われないならいいや〜」が発動するのである。
「いつまでに書類作れますか?」「今回の宿題で〇日までに考えてください!」と言われても催促されないとやらないのである。致命的な悪い癖である。
仕事の締切は必ず守るし、友達との約束も必ず守る。ただ、転職=別にしなくても死なない、誰にも迷惑をかけない(自分に返ってくるだけ)ことに関しては後回しをする癖があるのである。よくない。
自分を疎かにする癖がついているのである。他人を尊重するあまり、自分を尊重できなくなってしまったのである。
よくなーーーーい!!
そんなこんなで半月後、エージェントを追加して資料作成に励み、応募を始める。
新しく別のエージェントにも登録し、完全に一緒に作ってもらった。このエージェントさんが私は相性が1番あった。ただ求人はビミョかった。
完全に一緒に資料を作ってもらったので、先ほどの悪い癖が出ることはなく、完成。応募を始めるのであった。
1ヶ月後、初めての面接。
正直、手応えはちょっとだけあった。
柔らかい雰囲気の面接で、自分らしい回答ができたと思っていた。ただ、懸念点は私はメンタルが強くない。マイナス思考である。会社が求めるのはストレスに強靭でプラス思考な人である。全くの真逆なのである。コミュニケーション力はあると自負しているが、ただ、いかんせん、マイナス思考なのだ。
私は1つ失敗したことを知られると「あぁ、きっと今失望された」と感じてしまう。
私は以前はこんなにもマイナス思考ではなかった。小学生の時、私はいじめられていた。それまではなんとも変な人で、勉強はできるが「うひょ〜い」というような変な言葉が気に入って、よく使っていた。変人である。今思えば大変大変、変人である。
それでも持ち前のコミュニケーション力でうまく立ち回っていたのだが、小6のときに友人関係の黒い渦に巻き込まれてしまったのだ。
いじめられてからというものの、人と本心で関わるのが苦手になった。人を信頼することができなくなった。
友人と遊ぶ時のお店も、自分で決められないのだ。「ここに行きたいって言ったら、この子はどう思うだろうか」と友人の顔色を窺ってしまうのである。それならと、誰にも深く干渉することなく1人で生きることが楽だと感じるようになった。楽なだけで楽しいわけではない。
それからというものの、人が欲しい言葉を与えるのが格段に上手くなった。何を言えばその人は喜ぶのか、何を言えばその人は悲しむのか、察することが上手くなった。
転職でも、向こうが欲しい言葉と自分の経験を織り交ぜながら話せばいいのだから、案外簡単なのである。ただ、選考が進んでいくうちにボロが出る。自分の軸がないことがバレるのである。それが先述した私の長所「人の感情を読むのが異常に上手い」ことにつながってくるのである。
そんなこんなで初めての面接はお見送りされるのであった。
2ヶ月後、対面の面接2つ目。
それまでにもweb面接を複数受けて、通過しているのもいくつかあった。それも和やかで、たくさん話を聞いてくださったし、やはり対面だからこそ会社の雰囲気を知れた。
この頃に、現職での来年の異動がなんとなく確定した。なら別に今の人たちとどっちにしろ、さよならすることになるならいい会社を探そうが、現職にとどまろうが、どっちでもいいなと思うようになった。現職が嫌いではなかったからだ。
ただただ現職の働き方がなんせ私のメンタルに悪かった。多くの人と関わらざるを得ない会社だったからだ。でもそれもそれで楽しんでいた。
大好きなライブにもそれなりに行くことができるし、自分の時間を取ることもできる。繁忙期は絶望しながら働いているものの、それでもなんだかんだ楽しかったのである。
そんなこんなで、毎日のようにエージェントさんとの面談・面接を受けている中で体調を崩した。
毎日仕事に行って、毎日転職のために動いて、単純に疲労が溜まっていたんだろうと思う。
その頃には自分のキャリアビジョンが見えなくなっていた。
面接を受けて、通過するのはやはり現職で培ってきたスキルが完全に活かせる会社である。転職だからそりゃそうだ。だが未経験採用ならどうにかなるんではないかと思っていた。そんなことはない。
自分の得意な、人と関わることが多い会社には通過するが、自分はそこを避けたくて転職をしていたのだからそりゃ納得がいく内定が取れるわけがなかった。それに気づくのが遅すぎたのである。
自分が何をしたくて、どんな仕事をしたくて、仕事を通じてどんな自分を達成したいのか、そんなビジョンを完全に見失ってしまったのである。軸がブレブレで、今の仕事から逃げたくて、興味があるところを片っ端から受けたれ⭐︎状態だった。よくないぞー!!
それならば1年かけて、自分を見つめ直し、現職を継続しながらやりたいことを探していくのが良いのではないかという考えに落ち着くことになるのであった。
そんなこんなで3年目の転職が幕を閉じた。
(未経験転職の経験者様、ぜひこんなスキルあるといいよ!こういうふうにアピールしたら通過したよ!などぜひ御知識をお貸しください!)
今後ずっと現職に留まっているかもしれないし、なんなら来年を待たずとも転職をしているのかも、なんなら働いていないかも、フリーランスや起業等々いろいろな可能性が秘めていると思う。自分と見つめ合って、自分の適職と自分の最高(最幸)な人生探しの旅に翻弄するのであった。