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横濱探店9 - 中区長者町の葱油拌麺(上海ネギ油まぜそば)
横浜生活で僕が気に入っている店、酒、料理を気がおもむくままに紹介していくコーナー「横濱探店」。第9回は、上海生活が懐かしくなると足が向く「中区長者町の葱油拌麺(上海ネギ油まぜそば)」です。
中区長者町の葱油拌麺
僕はかつて、北京・広州・上海の三都市に合計10年間暮らした。年数は、北京1年、広州4年、上海5年。最も長く暮らしたのが上海だ。
正直に言えば、他の2都市と比べると、暮らし始めた当初は上海への興味は強くなかった。料理は濃いし甘いし、無駄に大都会だし。しかし、住めば都というやつで、5年も暮らせば愛着が湧く。帰国後の今も、ふとしたときに濃くて甘くて真っ茶色の上海料理が恋しくなることがあるのだった。
中でも、時おり無性に食べたくなるのが、葱油拌麺だ。見た目は、地味極まりない。具は、多めの油でじっくり炒めた青葱だけ。麺の下に潜んでいるタレも、青葱を炒めた油に醤油や砂糖を加えて煮詰めただけのものである。
だが、これが異様に旨い。人間の根源的な食欲を刺激する力強さを持った麺なのだ。昔から大好きで、80Cの連載「中国全省食巡り」でも採り上げた。
ところが、日本で見かける葱油拌麺は、本場とは別物のことが多い。仕方がないので一時期はよく自分で作っていたが(あ、レシピはこれです)、ここ数年は別の解決策を見つけた。近場に本場スタイルの葱油拌麺を出してくれる上海料理店を見つけたのだ。
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