おうちで中華 - 状元蹄(貴州式豚足煮込み・黒酢だれ添え)
貴州料理が好きだ。日本ではマイナーの極致であるが、発酵の酸味と辛さが融合した味わいは中国でも唯一無二。初めて食べたときは、頭の中にあった「中華料理」の概念とは何から何まで違う味に興奮した。
だが、これまでnoteでは貴州料理をレシピにしてこなかった。その理由は、日本では貴州料理に必要な香辛料や発酵調味料の入手が難しいからだ。
でも、今日はやる。先日、後輩が貴州産の最高級白酒・茅台酒を持って遊びに来たときに作った貴州料理が、手前味噌ながらすこぶる旨かったからだ。また、今週の「孤独のグルメ」に新小岩の貴州料理店が出るというニュースにも、背中を押された。貴州料理の波よ、来い!
ということで、今回の料理はかつて貴州省貴陽市青岩古鎮で食べた状元蹄(滷猪脚)だ。十数種類の乾物を合わせた滷水で、豚足を何時間も煮込む料理である。青岩古鎮では、この料理の専門店が軒を連ねていた。
状元蹄(滷猪脚) 状元蹄(卤猪脚)
zhuàngyuán tí (lǔ zhūjiǎo)
豚足の皮も脂も見事にゼラチン化していて、てらてらと輝いている。むっちりした皮に歯を立てると、歯茎だけでも食べられそうなほどトロントロン。ほのかに甘く、様々な漢方の香りがふうわりと鼻に抜ける。
貴州料理としての特徴は、蘸水(つけダレ)にある。黒酢を効かせたタレに薬味を合わせ、唐辛子粉をバサッと散らしたタレに、豚足をつける。強めの酸味と香ばしい辛味が、こってりした豚足にピタリ。正に酒肴だ。
先日の宴会では、嬉しいことに大好評。大皿に山盛りで作った状元蹄は、意外にも宴の序盤で姿を消すことになった。タレにつけなければ子供でも食べられるので、うちの子も後輩の子もむちょむちょ食べてた(笑)
作るのに技術はいらないけど時間はいるし、様々な香辛料を使うので、正直、レシピ化しても受けが悪いことはわかっている。でも、こういう料理を作っているときが一番楽しいのよねえ(笑)。
旨いことは保証するので、酔狂な方はお試しあれ。酒は、白酒推奨。なければ、40度以上の泡盛や島焼酎を生(き)で舐めるのをオススメします。
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