そしてあたたかくつつみこむ/GR3
いつもなにげなしにGR3と書いているけど、本当はGR IIIなのですよね。
でもGRにはアラビア数字のほうが似合う気がして、ついGR3と書いてしまう。しかもスペースなしで。
森が好きだが、森の中にいてほっとする時期というのは案外限られている。
それは冬と春である。
なぜほっとできるのかといえば、冬と春にはあの鬱陶しい蚊がいないからである。
ほっとできなくても森は好きだから夏でも秋でも突入していくんだけれども、
本当に蚊にはうんざりさせられる。ぼくは人一倍蚊に刺されやすい体質なのだ。
蚊が登場するとイカリジン配合の虫除けスプレーが欠かせなくなるが、これがすこぶる身体に悪いやつで、ある種のプラスティックや塗料を溶かしてしまう性質がある。こんなものを身体にかけるわけだから身体にいいわけがない。
まだお目当ての昆虫が出てくるには少し早いが、ぽかぽかとあたたかい日に森の中を散歩するのはきもちがいい。乾いた枯れ葉の上に、ちょうど日差しがあたる場所で、カナヘビが日光浴をしている。なんびきもなんびきもいる。
息子がカナヘビはヘビじゃないのになんでカナヘビっていうのと聞くので、
ヘビ…かな?ヘビ…かな?ヘビ…かな?カナヘビ。
たまにメタリックブルーの尾をしたトカゲに出くわすこともある。子どもたちはこの美しい尾を持つニホントカゲが大好きだ。
無事に冬を越した昆虫たちが飛び回る。ナナホシテントウはそこらじゅうにいて、飛んできてはひとの服にとまって休んだりしている。よしきたほいきた。とてつもなく大きいクロオオアリがいる。思わず立ち止まって眺めずにはいられない大きさである。クマバチが空中に止まっている。ヒラタアブも空中に止まっている。あんまり近いんでその姿をじっくり観察できるほどである。
そんなことをしながらゆっくりと森を歩いている。
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