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斜め上をいったスターウォーズ:アコライト

アコライトを観た。
ぼくのようなスターウォーズおたくが求めるスターウォーズ像から180度外れた内容だった。ここまでジェダイを悪役に回したのはよほど勇気があると思う。それが最初ものすごい違和感だったが、数日経ってしっくり腑に落ちたからなんだか不思議だ。
 
スターウォーズはオリジナルからして日本をかなり意識した作りになっていたが、ここへきて更により日本になった。アコライトの時代はまさに日本の戦国時代そのものである。織田信長最大の敵は諸国の武将ではなくて寺だった。それほどまでに仏教一派が武力と権力を握った時代があった。
 
アコライトで描かれるジェダイはまさにその寺院である。ジェダイは正義の名の下に武力をふるい、自らの正義に反するものを容赦なく粛清する。その正義はいったいだれが決めたのだ。いつジェダイの考えだけが正義になったのだ。疑問を持つことは許されない。そんなことを口にすれば直ちにライトセイバーで叩き切られてしまう。
 
ジェダイは自らその力に陶酔し、権力のために保身に走り、身勝手な行為を繰り返していく。アコライト「侍者」と呼ばれるジェダイの二番手たちが上に隠れてコソコソと悪事を働く。しかし彼らに悪事の意識はない。自分たちだけが正しいというカルト教団にジェダイは成り下がろうとしていた。
 
それをマスターヨーダが知らないなどということは果たしてあろうか。エピソード最終話の最後の最後でヨーダが姿を現す。シーズン2への期待として実に焦らした演出であるが、ここまで腐敗したジェダイをヨーダがどう立て直すのか物語の構成が気がかりである。
 
スターウォーズファンとしてはどうか我らのヨーダをマヌケに描かないで欲しいと願うばかりだ。


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