この日ばかりは空中で寝たいと思った。
土曜日。強烈な喉の痛みとともに高熱が出て、コロナだった。
ああまたコロナかあ、いやんなっちゃうなあもう。
全身が痛くてたまらない。どの角度、どの姿勢で寝てもふとんと接地する面が圧迫されて痛みが増す。それでぼくは朦朧とする中ベッドの上でのたうち回ってふと思った。
空中に浮いて寝ることができたらどんなにいいだろうなあ。
しかし空中に浮くといっても色々あるよな(あるのか?)と思った。
まずポルターガイスト的に身体が浮いて腕や足がだらんと垂れる浮き方である。あれはどう