【詩】るー

「もう、抱いてやるー」の「るー」がたまんないねと
まりんはちょうどいい年頃だった
四角いし
所々丸いし
いや四角いし
やっぱり丸いし

小麦粉を減らす今回は
オーバル型のお皿を使う
るー、るー、と何回も言う
化粧を落とす間にも
るー、るー、と

出来上がっても、るー、るー
食べる間も、るー、るー
ひょっとして
てっぺんまで行っちゃうんじゃない？
まりんは黙って頷いた

るー、るー、ベッドの上でも
るー、るー、囁き合って
小麦粉は減らしたよね？
返事のかわりに、るー、るー

クスクスと笑いながら
さすがに朝までは続きそうもない話に
泣きそうになりながら
るー、るー、と
会えてよかった僕たち
知らない秘密なんてもうない
だから、まりん
覚えておいで
小麦粉はこの分量と
ジャガイモは角切りと

るー、るー、と抱き合って
こそこそと泳いで渡る
ターコイズの海
「ぶらっとぴっと」のような目で
るー、るー、るー、るー
四角いし、皮も新鮮
るー、るー、るー、るー
よく洗い、よく丸まって
るー、るー、るー、るー
止まらない、ああ止まらないよ
るー、るー
るー、るー、
るー、るー、
るー、るー
主役は肉なのに

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お読みいただきありがとうございます。もう読んだまま、感じたままに受け取ってください。るー、るー。

最近はビーレビで匿名で投稿してるのですが、匿名でないともう作風がバレちゃってるので、この人こんなのばっかりだなと思われて、匿名だと何じゃコレ？と思ってもらえるみたいなので。
るー、るー。