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地域新聞社の「働きやすさ」を支える人事総務部の想い

「地域新聞社は働きやすい」

社内でそういった声を聞いたことがあります。従業員がより働きやすい環境を目指し、制度やルールの運用・改善を行っているのが人事総務部です。

人事総務部の今野さんと中園さんに、業務内容やどんな想いで業務に向かっているのか、そして最近改善した制度やルールなどについて聞いてみました!

今野優香(人事総務部)
2007年4月、地域新聞社に新卒入社。営業→営業サポート→営業職に従事したのち、2014年に人事総務部に異動。趣味は偏食の愛犬が食べてくれるおやつ・ごはん探し、YouTube鑑賞(「シヴァ犬こむぎっす」がお気に入り)。MISSION目標:地域新聞社で働く人の心身の健康を守り、従業員満足度を向上させる。

中園 梢(人事総務部)
アパレルの販売→経理事務と2社経験したのち、2016年11月に地域新聞社に中途入社。広域営業部の営業サポートを1年勤め、2017年に人事総務部に異動。趣味は愛犬を愛でること。
MISSION目標:周囲からお手本となるような言動を心掛け、良い連鎖を生みます。

※「MISSION目標」とは、地域新聞社のMISSION「地域の人と人をつなぎ、あたたかい地域社会を創る」を実現するための個人目標です。


「地域新聞社にいて良かった」と思ってもらいたい

――新卒入社の今野さん、中途入社の中園さん。おふたりは最初から人事総務部の所属ではなかったそうですね。

今野さん:最初に営業を5年、営業サポートを10カ月、そのあとまた営業に戻って少し経ったとき、人事総務部への異動の話がありました。最初は「マジかぁ…」というのが率直な感想(笑)。今だから言えるのですが、実はその頃、退職しようと考えていたんです。でも全然違う部署に異動するなら、ある意味、転職するのと近いなと思って異動しました。

――異動は希望していたんですか?

今野さん:いえ、自分から希望した異動は1回もなくて。営業から人事総務部に異動してからは、すべて一からの仕事でした。最初は何が分からないかも分からず…(笑)。引継ぎで教えてもらうこともあったけど、自分で考えて「どうやって何を勉強したらいいんだろう?」というところからスタートしました。

――今は活躍していますが未経験からのスタートだったんですね。中園さんはどんな経緯で人事総務部所属に?

中園さん:もともと広域営業部の営業サポートとして中途入社しました。その1年後、組織改編で広域営業部が解体したタイミングで、ショッパー社の給与担当者がいないということで、人事総務部を希望して異動しました。
(※ショッパー社:地域新聞社の連結子会社で2021年1月に解散)

――中園さんは希望して異動となったのですね。

中園さん:はい。前職で経理事務を5年くらい経験して、数字を扱うことは好きだったんです。なので、異動が決まったときは「やったー!」とわくわくした気持ちでした。異動してからずっとこの仕事は楽しいです。

※撮影時のみマスクを外しています

――現在の主な業務内容を教えて下さい。

今野さん:総務の仕事だと、まず車関係。社用車はすべてリースで現在79台あります。何社か取引しているリース会社さんがあるので、相見積もりを取って契約をしたり、車の入れ替えをしたりなどの管理を行っています。あとは社用車のルール作り。例えば、法改正でアルコールチェックが義務化となったので、それに伴う準備をしました。

法務の仕事だと、契約書関係、法律相談の業務をやっています。法務弁護士の先生への相談窓口を担当していて、内容は社内の規定に関すること、取引先との契約などさまざま。自分の業務の中では法務業務が一番好きですね。

――どんなところが好きですか?

今野さん:契約書の内容を紐解くのが好きなんです。学生時代に日本史を学んでいて、昔の文献から“この人はこれを成し遂げた”“こういう思想を持っていた”などを紐解いて結び付ける勉強をしていて。契約書の確認はそれに近いと思うんです。「契約書の文面でこう書いているけど、こういうことが起きたら弊社にリスクはないのか?」を探したり考えたりするのが好きです。

――日本史の学びも活かされ、今野さんの適性に合っているんですね。

今野さん:私は法律を勉強してきたわけではないので、調べながら会社にとって不利がないかを考えています。一つひとつを調べていると、当然時間はかかるんですけど、そういうのは嫌いじゃないですね。

――中園さんの具体的なお仕事内容は?

中園さん:労務を担当しています。給与支給に必要な資料作成や、入退社や休職などの手続きと従業員への案内など。あとは異動や昇格といった人事にまつわる業務がメインですね。

――業務の楽しさはどんなところに感じますか?

中園さん:ずっと学びがある仕事なので楽しいです。例えば、法改正があれば会社の規程も変わるので、その都度勉強して知識をアップデートし続けないといけない。私はそういう環境が好きで、常に壁があったほうがモチベーションが保てるんです。

あと、従業員の方の人生のターニングポイントに関われることにやりがいを感じています。私自身も2回転職し出産を経て、入社や退職、産休というのは人生における大きな転機だと体感しました。特に従業員の退職は思いを巡らせることもありますが、その方にとっては転機なので「“地域新聞社にいて良かった”と思ってもらいたい」という気持ちで接しています。人として成長できる職種だなと思っています。

――おふたりとも地域新聞社の根幹を担う大切な仕事ですね。いつも支えてくれてありがとうございます!

マイナスの状況におかれている人を、ゼロに近づけたい

――続いて地域新聞社の制度の話へ。近年、変化のあった制度やルールはどんなものがありますか?

今野さん:やっぱりコロナ対応は大変でした。例えば、今はテレワークができるようになりましたが、それまでは一部の人だけが対象だったんです。いざテレワークを導入するとしても、「はい、スタートします」ですぐには始められないんですね。その人はフルでテレワークなのか、通勤を週に何回するのか、その回数によって通勤費の申請方法なども異なります。

テレワークだけではないですが、制度を始めたり変えたりすると、連動して変えることも出てくるので、そこも併せて対応しました。

――体系的に見直す必要があったんですね。

今野さん:はい。テレワークによって、いろいろな見直しにもつながりました。通勤費、電気代、支給の計算方法など。結果的にそれぞれのルールがアップデートされたので、会社にとってもみんなにとっても良かったと思います。

――テレワーク導入は採用面でもいい影響をもたらしたと思います。その他に最近、変更のあった制度について教えて下さい。

今野さん:最近だと「子の看護休暇」「介護休暇」の見直しを行いました。それまで無給だったのが有給になったんです。提案して整えてくれたのは中園さんです。

中園さん:安心して長く働ける環境作りのため、見直しを行いました。いずれの休暇も、もともとあって、未就学のお子さん、介護を必要とするご家族が1人の場合は年間で5日お休みが取れる制度です。小さいお子さんがいると検診・予防接種もありますし、熱を出すことも頻繁にある。使う頻度は高いはずなのに、給料が出ない制度でした。

▼「子の看護休暇」「介護休暇」の変更点
従来

・子の看護休暇、介護休暇いずれも「無給」
・1日単位、半日単位で取得可
2022年4月~
・子の看護休暇、介護休暇を「有給」とする
・1日単位、半日単位、時間単位で取得可

――子の看護休暇は、有給休暇とは別で取得できる休暇ですか?

中園さん:別です。ですが無給ですと当然積極的に使わないし、有給休暇を消化する。勤怠の確認をしていると、小さいお子さんがいる方は有給休暇が減っていって年度末には欠勤、減給が続いてしまうんです。そんな方々を見ていて「なんで無給なんだろう?」とずっと思っていたんです。そこで「有給にしたいです」と提案し、変更しました。

子の看護休暇と同じタイミングで「介護休暇」も有給に変えました。介護をされている方って表面的に分かりづらいですよね。「私、両親の介護をしていて…」と自分からなかなか言えないし、周囲も気が付かない。表面化はしていないけど今後さらに対象者が増えると思い、「どうしても有給に変えてほしい」という声が上がる前に整えたかったんです。

――声が上がる前に対応することは大事ですね。

中園さん:この制度は従業員全員ではなく、未就学のお子さんがいる人と介護をしている人という一部の方が対象となりますが、働き方において「マイナスの状況におかれている人を、どうにかゼロに近づけたい」という感覚なんです。働きづらさが理由で離職なんてしてほしくないですし、まず「働きづらさを解消したい」という気持ちで動きました。4月の変更後、実際にこの制度を使っている方が多くいらっしゃるので、改善して良かったなって思います。

今野さん:「この制度ができて良かった」「困っていたので使わせてもらいます」と言ってもらえると、やって良かったって思います。そういうふうに伝えてくれるみんなの気持ちもすごくうれしいです。

弊社は「ありがとうカード」を楽しめる人が多い?

――中途社員座談会で「使いやすい」と好評だったのが「カフェテリアプラン」。今年1月に利用範囲が広がった背景は?

※カフェテリアプラン:
社員の心身のリフレッシュと能力向上を目的とした、選択型福利厚生制度。会社から付与されたポイントでメニューを選んで利用し、補助を受けられます。2022年1月より、日用品や消耗品を除く物品購入、飲食代やマンガの購入代も利用可能になり、利用範囲が広くなりました。

今野さん:カフェテリアプランは正社員と役員が申請できる福利厚生です。年間の利用率は7割ほどなので、利用率をもっと上げたいと思ったんです。

個人的に一番疑問だったのは、本の利用はOKなのにマンガは対象外だったこと。社員の心身のリフレッシュを目的としているのに「マンガがダメな理由はなんだろう?」と思っていました。個人の生活スタイル・価値観に合ったメニューを選んで利用できる制度なので、マンガもいいんじゃないかということで範囲を広げました。

▼中途社員座談会の記事はこちら

――ありがとうカードも地域新聞社らしいツール。弊社は昨年『GRATICA AWARD 2021』を受賞しましたが、利用率が高い理由はなんだと思いますか?

※ありがとうカード:
コミュニケーションの強化、モチベーション向上のために従業員同士で感謝を伝え合うサンクスカードのこと。2021年9月より、クラウドツールの「GRATICA」を導入。従業員同士の“ありがとう”を広めていく取り組みを実践した企業として『GRATICA AWARD 2021』を受賞しました。

今野さん:地域新聞社の場合、職能給に反映されるのも大きいのかなと思います。職能給の評価項目で、GRATICAの送付数と受け取り数が反映されるんです。また、インセンティブにもつながります。1年間で送付数と受け取り数の多さで1~3位の方を表彰しています。理念である「人の役に立つ」を実践している人にスポットを当てたいという想いがスタートですね。

▼「GRATICA」導入事例で山田社長のインタビューが掲載されています

今野さん:あとは「インセンティブがあるから」というよりも、うちの会社はこういうツールが好きで、楽しめる人が多いんだと思います。…ある意味、遊べるツールの一つというか(笑)。

中園さん:私もその1人かもしれないです(笑)。インセンティブがあるから、というのはあまり考えていないかも。みんなもそうじゃないかな。結果として取れた、という形なんじゃないかと。

――分かります。カード上でチャットみたいに会話することもあって楽しいです(笑)。

今野さん:特に若い方はSNS文化が根付いているから、その一つという感覚で気軽に使えるんだと思います。

会社は「人」、その状態を見られるのが人事総務部

――また、私が珍しいなと思ったのが福利厚生の記念日花です。

※記念日花:
毎年会社より、結婚記念日や誕生日などのご家族の記念の日に感謝の気持ちをお伝えするお花のギフト券を送っています。

今野さん:この制度がスタートしたのは、創業者である前社長・近間さんの「この会社でみんなが働けるのは、家族やパートナーの理解や協力があるから。会社としてその方に感謝したい」という想いからなんです。「うちの会社で働かせてくれてありがとう」という気持ちでスタートしました。

――その由来、知らなかったです!

今野さん:ただ、現状だと結婚されている方が対象で全社員を対象とした制度ではないので、多様性の観点からこちらからの発信が難しいところもあります…。

この制度だけではないですが、「このルールはこうなったらいいな」とか「この制度はこうなったら使いやすい」など、みんなの声を聞かせてほしいなと思います。

中園さん:そうですね。例えば、実際に「ご家庭の事情でこういうふうに働きたい」というご相談をもらい、新しい仕組みを整えたこともあります。困っていることなど生の声をいただければ、人事総務部のメンバーはそれに応えたいと思うので、ぜひ伝えてほしいです。すべてが反映できない場合もあるかもしれませんが、制度の変更に発展できる可能性はあります。

――ご要望があればぜひ人事総務部まで! 最後にインタビューの感想をお願いします。

中園さん:あらためて、働いている人の人生の節目に寄り添えることにこの仕事のやりがいを感じています。働く目的って人それぞれですよね。生活のため、やりがい、いろいろあると思うんですけど「働くことが人生を豊かにするひとつになったら」と思うんです。そう思ってもらえる会社でありたいなと思っています。

今野さん:会社は「人」なんですよね。会社は人で成り立っていて、人そのものが会社だということを忘れずにやっていきたいなと思います。長く続いている会社が、ずっと安泰かというとそうではないと思うんです。人に例えたら調子が悪いタイミングもあるし、そこから回復して活気づいているときもある。そういう会社の状態を一番見られるのが人事総務部なので、やりがいを感じています。

人事総務として足りないところ、行き届いていないところもまだまだあるので、今後もどんどんやっていきたいと思っています!

――素敵なお話をありがとうございました!

編集後記

会社の制度やルール作りは、人事総務部がメインで担う業務ではあるものの、従業員自身が長く楽しく働くためにも「ここに困っています」「この制度はこう変えるのはどうでしょう?」など活発に声を上げ、一緒に「働きやすい会社作り」ができるといいなと感じました。

そして人事総務部の皆さんなら、従業員一人ひとりの声を大切にし、寄り添ってくれるのではないかと、取材を通して感じました。

中途社員座談会ママ社員座談会のように、noteでも社員のリアルな声を拾い、届けていきたいと思います。どうぞお楽しみに!

このnoteを書いた人:編集部 岡本( Twitter / Web記事

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