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コンサート:カリーナ・カネラキス指揮ミュンヘン・フィル、Karina Canellakis, Münchner Philharmoniker, 28.09.24, Isarphilharmonie, München

9月28日、ミュンヘンのイザールフィルハルモニーでカネラキス指揮ミュンヘン・フィルのコンサートを聴きました。

プログラム。

#MeToo 以降、クラシック音楽界でも女性指揮者の活躍が目立っています。

クラシック音楽界は長らく男性優位でした。

たとえば、ウイーン・フィル。最初の女性団員はハープのアンナ・レルケス、入団は1997年で2006年まで唯一の女性団員でした。
彼女の入団についてはウィーン・フィルのメンバー等の猛反対がありましたが、オーストリア首相、ウィーン市長など政治家も動いて実現しました。

日本では『女性指揮者』、『女性演奏家』、そして『女流小説家』と言いますが、その言い方に、私は子供の時から違和感を抱いてきました。

ドイツ語では職業など(だけではない)に関する名詞の後に、女性を示す「in」をつけるのですが、これにもやはり、違和感を覚えます。特に性は関係ないからです。

このことをドイツ人に言うと、大体黙ってしまいます。そこで「はい、はい、あなたたちはもともと物など名詞を性別するからねぇ。ドイツ語を外国語として学ぶ上で、これには苦労するのよ」と言って収めるのですが(ちょっと意味は違いますが)・・・。

たとえば、連邦首相は「Bundeskanzler」なのですが、メルケルが首相だった時は「Bundeskanzlerin」。
指揮者は「Dirigent」ですが、女性の場合は「Dirigentin」。
上記プログラムの写真でも「Dirigentin」となっています。

ついでに言うと、チェロのパブロ・フェランデスについては「Violoncello」と楽器の種類となっています。
私だったら「Dirigentin (指揮者)」の部分は「Leitung」にするかなぁ、と思いました。そうすると性も関係ないし。
ま、でもいいか、私も名詞の性(つまり冠詞の種類)と名詞の前の形容詞の語尾変化ではいまだに苦労し、間違いも多々あるので。


さて、ニューヨーク出身のカネラキスはもともとヴァイオリン奏者でしたが、2016年頃から指揮者としてめきめき頭角をあらわし、いまや若手指揮者の重要な一角を占めています。

花束を受けたチェリストのパブロ・フェランデス。

FOTO:(c)Kishi

以下はミュンヘン・フィル提供の写真です。credit: Tobias Hase

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