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オペラ:バイエルン州立オペラ、R.シュトラウス《ダナエの愛》新制作(2月15日、ミュンヘン、ナツィオナールテアター)

2月15日、バイエルン州立オペラの新制作、R.シュトラウス作曲《ダナエの愛》を観ました(ミュンヘン、ナツィオナールテアター)。新制作初日は2月7日でしたが、まだ日本にいたため、この日になりました。

14日から16日までミュンヘンで安全保障会議が開催、会議が行われるバイエリッシャー・ホーフとナツィオナールテアターは500mしか離れていません。
いつも使うトラムは運行止めでした。

また13日はナツィオナールテアターから2kmの場所でテロが起きました。

このようなテロが起きると、不安からか、外出をやめたり、予定を変更したりする人もいますが、それこそテロリストの思うツボ、通常の生活を送る、送ろうとする人たちが多いように思います(少なくとも私の友人たちは)。
もちろん気をつけなければいけないし、しかし、気をつけてもいつどこで災いがふりかかるかわかりません。でもじっと家にいても地震や洪水、火事などの災害に見舞われるかもしれないし、病気になるかもしれないし、家の中でも転んで怪我をしたり、命を落とすかもしれないし・・・

ドイツに戻ったら、友人から『ガンが発見され、来週手術するので再来週の約束は守れない。でも元気になるからそれから会おうね。治ったら、思ったことは先延ばしせずにすぐやる。これからもよろしく』と電話がありました。

というわけで、今年も『やりたいことをすぐやる!』。

厳戒態勢の中、劇場に向かいました(多くの警官が街中にいるので、かえっていつもより安全・・・)。

プログラム売り場の花はいつも目を惹きます


今年最初に観たオペラ《ダナエの愛》はたいへん面白い制作でした。

プログラム。


演出のクラウス・グート、1964年生まれです。
この四半世紀にわたり、ムジークテアターの重要な一角を占めるスター演出家です。
25年ほど前から仕事を見ていますが、最初は心理分析とその表出に長けた演出家と考えていました。しかし作品により様々なアプローチを見せる多彩なスキルを持った演出家です。

今回の《ダナエの愛》も、作曲当時のR.シュトラウスの状況と上演をめぐるドイツの状況、そして現在も織り込む興味深い制作でした。

レポートと批評については後日『音楽の友』誌に寄稿する予定です。

また、もっと詳しい説明などについては、コンサルティングの範囲におさめたいと思います。

FOTO:(c)Kishi


以下はバイエルン州立オペラ提供の写真です。© Geoffroy Schied(初めの3枚)

ポルックスが誰のカリカチュアで場所がどこか、すぐわかるでしょう

以下の写真は© Monika Rittershaus

ジュピター(=ミダス)が乗るのは金色の飛行機。どっと笑いが起きました
金のベッド…以前、ベルルスコーニがプーチンを招いたというブンガ・ブンガ・パーテイーを思い出しました
この構図、お見事!ワーグナーの『あれ』を彷彿とさせます
バックの映像は第二次世界大戦直後のミュンヘン
バックの映像はガルミッシュ=パルテンキルヘンのヴィラの庭を歩くR.シュトラウス

R.シュトラウスのヴィラについては以下の投稿をどうぞ→


お知らせ:オペラ鑑賞ツアーのリンクです。
滅多にない機会です。是非どうぞご参加ください!

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Kishi Culture & Media Consulting Companie UG
代表:来住 千保美(Chihomi Kishi)

info@kcmc-music.com


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