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コンサート:マルヴィッツ指揮ミュンヘン・フィル、Münchner Philharmoniker, 16.06.24 Isarphilharmonie
6月16日、ヨアナ・マルヴィッツ指揮ミュンヘン・フィルのコンサートを聴きました(ミュンヘン・イザールフィルハルモニー)。
これでほぼ2年間にマルヴィッツ指揮のミュンヘンの三大オーケストラをすべて聴いたことになります。
プログラム。
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この日、プログラム冊子がなく、上記の紙が配られました。
冒頭の写真はQRコードで取得したものです。
コンサート開始前にインテンダント(オーケストラ・マネージャー)のパウル・ミュラーがステージに出てきました。
「プログラム冊子ですが、なぜか失くなってしまいました。どこにもないのです。しかし、後半が始まる前に指揮者のマルヴィッツさんが《ハーリ・ヤーノシュ》を説明します」
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前半終了後、拍手に応えてステージに出てきたヴィニツカヤとマルヴィッツ。
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ソリストのアンナ・ヴィニツカヤ、1983年生まれ、41歳です。
私は、2007年、彼女がエリーザベート王妃国際コンクール(ベルギー)で優勝した時、リエージュで初めて演奏を聴きました。彼女は当時24歳でした。時の経つのは早いものです。
ちなみにコンクールはそれこそ星の数ほどあります。
しかしドイツで重要視されているコンクールは2つ、『エリーザベート王妃国際コンクール』と『ARDミュンヘン国際コンクール』です。
日本で有名な『ショパン・コンクール』と『チャイコフスキー・コンクール』はほとんど話題になりません。
下の写真では見えませんが、この日のコンサートマスターは青木尚佳。
指揮者、ソリスト、コンサートマスターと3人の女性が並びました。
ちょっと前までは考えられないシーンです。特に女性指揮者が今のように活躍できるようになったのは『MeToo』運動の後です。
オーケストラ団員に女性が採用されるようになったのも、そう昔ではありません。
ドイツのオーケストラには比較的早く女性奏者が入団していましたが、ベルリン・フィルの『ザビーネ・マイヤー事件』は81〜82年、ウィーン・フィルに初めて女性が入団したのは1997年でした。
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指揮者のローター・ツァグロゼクはずいぶん前から「女性指揮者にチャンスを」と言っていました。
団員についても、私には「カルロス・クライバーやそれ以前とその頃の時代のビデオを見てごらん!オーケストラは男だけ、ひどいもんだ!!」と憤っていました。
その女性指揮者の中で、マルヴィッツはグラジニュテ=テュラと並んで私のお気に入りです。この2人はライブで見ると、その魅力がよくわかります。
そのマルヴィッツ、マイクを持って《ハーリ・ヤーノシュ》の説明をしましたが、話がうまい!早口ですが要領を得ているし、聴衆の親近感も得たと思います。
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ところで、《ハーリ・ヤーノシュ》といえばツィンバロム(中央に見える楽器)。
私の友人の音楽家がハンガリーに行った時、ツィンバロムに感激して、特注し、家に持っていたことがあります。弾かせてもらったことがあるのですが、弦の並びが独特で難しい。友人もそのうち楽器としてではなく、机として使っていました。
また、夫から聞いた話ですが、ずっと以前(80年代だと思います)、ドイツのあるオーケストラで《ハーリ・ヤーノシュ》を演奏予定だったのですが、奏者が急病になり代役が見つからず、困り果てたところ、オーケストラ関係者が「そういえば、私が知っているハンガリー料理屋でツィンバロムの演奏がある。その奏者に頼んでみたらどうだろう」という妙案を出したそうです。その奏者、喜んで引き受けたのですが、演奏はズタズタ、ひどいものだったそうです。
まったく笑える話ですが、「平和な時代」でしたね。
マルヴィッツ指揮《ハーリ・ヤーノシュ》、面白い演奏でした。
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FOTO:(c)Kishi
以下はミュンヘン・フィル提供の写真です。credit: Co Merz
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