MiniKo(みにこ)

1児の母 / 専門職。子育てをしながら自分も育て直します。子育て、親子関係、キャリア、などについて綴ります。

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マガジン

  • 中学受験はもうこりごり −教育虐待のその後のリアル−

    子どものため、良かれと思って、良い教育を与えてあげたい一心で取り組んだ中学受験。子どもと二人三脚で走っているつもりなのに、気がついたら、子どもを引きずって自分だけが走っていませんか?ーーー 教育虐待すれすれの中学受験を経験した筆者が送る、中学受験考察。

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【中学受験シリーズ】終わりに

中学受験で教育虐待に陥らないための方法 私は、母の主導で中学受験し、私立の進学校に合格しました。受験に合格し、私立の進学校に行くメリットは、自分が経験したので、よく知っています。 それでも、自分の妊娠がわかり、子供の教育について思いを巡らせた時(妊娠すると、将来の子供の教育費はいくらかかるのかなとか考えますよね)、一番に考えたのは「中学受験はやらせない」という、感情的な決めつけでした。どうしても子どもがやりたい、というなら別ですけど。 自分の中学受験が辛かったので、メリッ

    • 【中学受験シリーズ】結果

      合格の功労者私の中学受験生活は、小学校4年生の後半に始まり、6年生の冬に、第一志望校に合格して終わりました。 いわゆる御三家と呼ばれる私立女子高の一つで、母は満足そうだでし。合格が判明した夜、母は、 「これはお前が成し遂げたことではないから、誤解するなよ。これはすべて親がやったものだ。親の成果だからな」 と私に釘を差しました。 それはある意味、正しかった。小学4年生で、基本的に遊ぶことしか考えていなかった子どもを、蹴る殴るなどの暴力であれ、長時間の勉強に向かわせたのは

      • 【中学受験シリーズ】家出(下)

        土管の夜 夜、塾の授業が終わるのはいつも午後9時を過ぎます。塾の1階のロビーは、子どもを迎えに来た保護者たちでごった返して、みんな週末テストの結果を見ようと、掲示板の前に集まってきました。 私と友達は、そのロビーをこっそり抜けて、外に出ました。冬の夜の風が、ひんやり身体を包みます。 とりあえず交通費を浮かせるためにバスに乗らず歩いて、その市内で一番大きい中央公園に向かいます。途中、コンビニで、約束通り友達と2人分のおでんを買って。 中央公園につきました。遊具の中に、土管

        • 【中学受験シリーズ】家出(上)

          週末テスト 私が通っていた中学受験塾は、毎週土曜日に「週末テスト」というものがありました。その校舎で独自に作成した問題を皆で解き、その成績順位と点数が、翌週の月曜日に一覧で張り出されるのです。 そして月に1度、その週末テストの結果をもとにクラス替えがあり、各週末テストの合計成績が良い順に、「1組」「2組」「3組」…とクラスが指定され、クラス内の座席も指定されます。成績が良い生徒は、1組の1番前の真ん中の席に座る、という感じです。 母の涙ぐましい努力の成果で、私はたいてい

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        • 中学受験はもうこりごり −教育虐待のその後のリアル−
          10本

        記事

          【中学受験シリーズ】夜に見る夢

          私の中学受験を主導していたのは母親でした。私の志望校を決め、勉強を細かく管理し、生活も管理していました。 眠れない生活 当時の私の生活生活には、いろいろなルールがありました。 例えば、小学校が終わったらすぐに帰ってくること。このルールを守らせるために、母は、学校が終わる時刻になると、学校が見渡せるベランダに仁王立ちになって、私を待っていました。 また、食事のときは教科書を持ってきて、勉強しながら食べること。 さらに、母親がその日に課した勉強内容が終わるまで眠らないこと

          【中学受験シリーズ】夜に見る夢

          【中学受験シリーズ】母親の勲章

          母親トラ 私の母は、寅年生まれです。私の中学受験は、寅年の母親が主導していました。カリキュラムを決め、私の勉強時間や生活時間を管理し、志望校も母親が決める。私はただ言われたとおりに動き、指定された塾に入り、言われた勉強するだけでした。 そんな勉強だけの生活の中で、最も辛いのは、なにかにつけて母親から暴力が振るわれることでした。 暴力のきっかけは、毎回ささいなことでした。テストの点数が悪かったことはもちろん、この問題に答えられなかった、この答えを間違えた、課題が終わらなかった

          【中学受験シリーズ】母親の勲章

          【中学受験シリーズ】帰宅ゲーム

          中学受験の日々が辛かったよシリーズの続きです。 自由がまったくない生活何がつらかったか。まず、生活に自由がまったくないこと。 仕事でも「自分の裁量があるか」が、満足度を決める要素になると思います。小学生でも「自分の生活に自由があるか」は、幸福度を決める上で大切です。それが、まったくなかった。 小学校4年から中学受験の準備を始めました。もちろん、母親の指示です。その頃、私は小学校の吹奏楽部に入ってクラリネット吹いていましたが、母から、部活をやめるように言われます。「そんな

          【中学受験シリーズ】帰宅ゲーム

          【中学受験シリーズ】魔法の暗記ノート

          子どもに暗記させるということ 色々な受験勉強のスタイルがあると思いますが、わが家の場合、母親が、私の勉強のカリキュラムを完全に決めていました。いわゆるマイクロマネジメントです。 毎日学校から帰ると、今日は何の勉強をするかを母親が指示します。例えば、教科書の何ページから何ページまで覚える、問題集のここからここまで解く、といった具合。そして当然、終わるまで眠ることを許してくれません。でも子供の目から見て、その課題は1日で終わる量ではない。 教科書を「覚える」という課題の場合

          【中学受験シリーズ】魔法の暗記ノート

          【中学受験シリーズ】ロビンソンノート

          昔、ロビンソンノートという名の雑記帳がありました。黄色い表紙で、小学生が使うノートとしては古風な見た目で、まさにロビンソン・クルーソーが無人島で使っていたかのような。 当時、私は小学校5年生くらいで、中学受験をしていて、勉強しているふりをして、自室から外を見ていました。 その時は、団地の7階に住んでいて、自分の部屋がベランダとつながっていました。窓をがらがらと開けてベランダの手すりをひらりと飛びこえれば、もうこの人生にさようならできるな。そんなことを考えながら、 「人生

          【中学受験シリーズ】ロビンソンノート

          中学受験シリーズ始めます

          我が子に中学受験をさせたいか 私は、母の主導で中学受験し、私立中学女子校の進学校に合格しました。受験に合格し、私立の進学校に行くメリットは、自分が経験したので、よく知っているつもりです。 それでも、自分が妊娠していることがわかり、子供の教育について思いを巡らせた時(妊娠すると、将来の子供の教育費はいくらかかるのかなとか考えますよね)、一番に考えたのは「中学受験はやらせない」という、感情的な決めつけでした。どうしても子どもがやりたい、というなら別ですけど。 自分の中学受験の

          中学受験シリーズ始めます