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短編小説 破断の取捨

「第2回 GOAT×monogatary.com文学賞」に応募しました。

今回示されたのはお題と、3つのルール。
もうこの時点で、自分との勝負だなと感じました。
そして、どこまで泥臭く足掻き抜けるか…。

◎お題
「破る」
以下の3つのルールをすべて破ってください。
1、きれいごとだけ書いてください。
2、誰も傷つけないでください。
3、噓をつかないでください。

https://monogatary.com/notification/notice/397578

日常のギリギリの中で、ギリギリまで自問自答できたことは、間違いなく次の執筆への糧になったと思います。

3章構成ですが、サイトによると15分で読めるそうです。
いつも設定するジャンルに悩むのですが、サスペンスにしました。
以下リンクから読めます。
あなたの15分、わたしにください。


以下、あとがき?振り返り?的なやつを少々…。
できれば本編を読んだ後に、読んでやってください。


どこぞのSNSにも書いた気がしますが、
応募後の独特な心理状態、何度経験しても慣れません。
慣れることも無いんだろうなと思います。

数日、あるいは数週間にわたり、
私の中の ”月島雫" が泣き叫ぶ。

うそ!うそ!本当のことを言ってください。
書きたいことがまとまってません!
後半なんかめちゃくちゃ…。自分で分かってるんです!

アニメ映画「耳をすませば」より、主人公・雫の台詞
(耳で聞いて覚えているものを書いたので、正式な表記ではありません)

今回示されたお題と、3つのルール。
自分の作品を自分で解説する的なことは、物書きにとっては慎重にならなければいけない部分かと思うので、以下、色々濁しながら少しだけ書きます。

ルール2つ目。
「誰も傷つけないでください。」

この言葉を投げかけられて、私はまず、
「他でもない、自分自身が一番傷つかなくちゃ」と思いました。
痛い、痛い、と、血を流しながら書かねば、と。
そのためには、悪魔の囁きにも嬉々として乗ってやろうと。

結果、客観性は失われ、無意識な脳内補完に踊らされ、支離滅裂な日本語を文字数ギリギリまで書き殴っただけの煮凝りを1か月かけて生成・熟成し、ふわふわにカビまで生やして投下したに過ぎないのかもしれません。

うわわ。言い訳してやんの!こいつ、恥ずかしいんだ!

でも、と言うと完璧に言い訳みたいですが。
でも、初めてだったかな、と思うんです。
一文字、漢字の一画まで、毛細血管が張り巡らされ、他でもない私自身の血が通った文章。切り付ければ鮮血が噴き出しそうな、文章。
書いてよかった、書けてよかったという気持ちも確かにあるのです。

そうして私の中の ”雫” を、抱きしめているところ。
泣きながら、叫びながらも、私と ”雫” は書くことをやめない。
なんだったら、仕事の執筆もしながら次の創作にも取り掛かっている。

「破断の取捨」を読んでくださった方、本当にありがとうございました。

私にとって大きな試練であり、大きな大きな挑戦が始まろうとしています。
絶対にものにします。絶対、ものになります。
まだまだ、書き手・たておきちはるを楽しみにしていてください。

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