『お題みくじ』を配布します
文学フリマまで一週間を切り、慌ただしくチラシなど印刷しています。そのような折、唐突に企画を思い付きました。
文学フリマにいらっしゃる方は少なからず自分も何か書いている、または書こうとしている方がいるのではないかと思います。ブースにお越し頂いた方で希望される方に、創作の元になりそうな「お題」のおみくじを配布します。無料です。
思いついたのにはふたつの理由があります。ひとつは名刺を刷った余りの切れっ端が何かに使えないかと思ったこと、そして小説の「お題」といえばいろいろあるけれど、先日何気なく聴いていたラジオから流れた歌に引っかかるフレーズがあったこと。
それは「冷めた牛丼」。「冷めた牛丼なんて悲しすぎるだろ…なんで店で食わなかったんだよ」「店で食べられない理由があったんだろうよ…」という会話から様々に想像が膨らんでしまった。
・テイクアウトして家で食べるつもりだった。
・でも帰ってきてすぐに何かあった。
・恋人からの別れの電話とか?
・それとも親か?友人か?
・とにかくすぐには切れない内容だった。
・というか家に電子レンジはないのか。
・それとも電気を止められているほど貧しいのか。
・そもそも家でないのでは。
・残業中で会社に戻ってきたのかもしれない。
・だとしたら仕事の電話かもしれない。etc…
突き詰めていくと、一本話が書ける気がした。それもこれが「冷めた牛丼」だから。「牛丼=温かいもの」というイメージがあるために「なぜ冷めたのか?」という疑問が浮かび、それがそのまま物語になる。物語はおそらく、違和感を覚えるもののほうが膨らんでいくのだろうと思ったわけです。
(ちなみに元になった曲はタイトルがずばり『冷めた牛丼をほおばって』。気になって歌詞を調べてみれば「冷めた牛丼をほおばる」以外に具体的な事象は何ひとつ書かれていない。概ね夢に破れた歌かなとは思うものの、恋に破れた歌とも友人に見放された歌とも取れる。この歌を作った方のことは人としてどうしても好きになれないけれど、ここまで聞き手の想像を掻き立てる歌詞を書けるのはすごいと思う)
というわけで配布する「お題みくじ」は、ちぐはぐな組み合わせで構成されたお題です。創作のネタや息抜きにいかがでしょうか。「冷めた牛丼」を含む全30種。お題みくじだけ引きに来て頂くのも大歓迎です。(もしひとつも引かれなかったら、自分の創作30本ノックに利用しようと思いつつ…)
ブース等々については以下の記事をご覧ください。