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時代に嵌る " Live Sewing 芸人 " コカドさん



世界で唯一の「Live Sewing 芸人」と
自らを冗談めかして言っていた

ロッチのコカドさん。



” ミシン好き ” なんて言葉、彼がミシンに嵌らなければ広まる事はなかったでしょうし、自身がここまで注目される事もなかったかもしれませんし

何よりその生き方自体が、今の時代に嵌ったと言えそうです。

何か熱中できるものを探そうと思って、40歳から毎年正月に思いつきで決めた趣味を1年間続けるってことをしていたんです。ゴルフから始まって、サーフィン、ギター……で、2022年はミシン。いざ始めてみたらすぐ夢中になって、熱中できるものを探す旅が、ミシンに出会って終わりました。初めて触った瞬間に、これや! と思いましたね

https://magazine.cainz.com/article/172724


ラブレターズの塚本さんという方も、大のミシン好きとあるこの記事を引用するつもりでいたところ、つい先日のキングオブコントで優勝されたそうですね。 まずは、塚本さんおめでとうございます。( 今回も時流に乗った感じになってしまうけど、著名人に触れるなら あるあるな話なんでしょうか )


記事では、コカドさんがオリジナルを制作するのに対し
塚本さんは衣服を中心としてリメイクしているとの事。

私は塚本さんタイプですが、どちらにしてもジェンダーに関係なくそういった手仕事趣味の輪が広がるのは嬉しいですし、そういえば、さんまさんもと思ったら

昔ミシンにハマったらしくて。デニム用のとっても大きいミシンを買ったんですけど「ずっとやってまう、他のことができへんようになる、これはあかんわ」と辞めたらしいんです。
(中略)
「作らなあかん」と思いたくないから。本当にミシンが好きやから、一生やりたいと思っているんです。嫌いになりたくないのが1番で、商売になったら「売れるものを作らないと」とか、周りの大人に色々言われたりして好きじゃなくなっちゃいそう。
(中略)
友達とか、好きなブランドが「コラボして何かをやろう!」と言うてくれて、楽しそうやったら販売もしてみたい。でもやっぱり、売ることだけに集中はしたくない。

https://www.fashionsnap.com/article/lottikokado/

だそうです。


そうそう、みんなでハマりましょう。
で、好きな事はおおむね生業にしない方が
幸せそうではあります。


ロッチ コカドケンタロウさんが趣味とするミシンとその制作物・アイロン・ミシン糸などを描いたイラスト

わかる、わかるよ~と共感するばかりです
私はミッドセンチュリーじゃないけど 部屋に揃えてるもののあれこれも わかるよ~
このアイロンは編集で反転させたから 目盛の数字が変だけど~



先の記事で塚本さんは「黒いミシンを見つけて。カッコいい! と思って、衝動買いしたのが始まり」とスタートしたそうだけど、まっすぐのめり込んでいけるものを見つけられて、こちらを先におめでとうと言いたいです。

だってもう、お二人の楽しそうな顔といったら。




受動的な楽しみ方を否定するつもりはないのですが、偏向するメディアに乗って「経済を回す」と享受するばかりでは
自己肯定感を高める事には繋がりづらく、もっともっとと なりがちだし
不満が出てくるのも自然の理に思えます。


だから能動的に楽しめる事に辿り着いたコカドさんは、この時代にマッチした理想的な生き方と捉える人が多いのかもしれません。



それにコカドさんも塚本さんも、従来の習い方じゃなく
「倣う」ところが肝なんじゃないかと思うんですよ。



今の時代、そこかしこにお手本も動画もあって、別に売り物とするんじゃなければ見て考えて実践していくうち、以前にも綴った”あたりが付く”ところに辿り着けるでしょうし
きっと何かしらに応用できたりしますもん。

高度な方に進みたければ、その時点で師事する先を探してもいいだろうし、変な癖が付いちゃうかもしれないけど 、型通りに極めるつもりでなければ 別にいいんじゃないかな。



現物が残る趣味は、
要らないものを生み出し続けないように考える事も必要ですが

塚本さんの「ミシンを使った作業は自分ひとりで完結できるのがいいですよね。完成までの積み重ねが楽しいです。」という流れは、よく料理で言われており

それは実益も兼ねるから もちろんした方がいいし、むしろ必須と思います。


余談になりますが
COVID19により緊急事態宣言が出されていた時期に
(これをコロナ禍と言ってしまえば楽なんだけど
新型コロナって呼び方自体が問題だと思う)

バイトできない学生さんが
菓子パン1個で一日をしのいでいたと報じていて
でも同じ出費で小麦粉でも買えば
少なくともお腹だけはパンパンにできるはずで

報じるメディア側から教えてあげればと思いましたが
メディアの人も知らなかったり


年金が少ないとされる人の内訳を流すニュースでは
かなり圧縮できるはずの通信費が映されて
「はいはい、キー局ですもんね」と独り言ち

予測が付かないこの時代にも実質的な事は
個々人で追うしかない現実に寒々しい思いがします。



ミシン作業のライブなんて前代未聞の楽しそうなものをよくぞと、コカドさんには拍手しまくりですし、サーフィンも続いているそうで

こちらはミシンに嵌る前の記事ですが

裕福な家庭ではなかったから何十年もお金がない生活をしていたし、むしろお金持ちはダサいみたいな教育をされてきているから、贅沢な暮らしをしたいという欲求がない

https://fika.cinra.net/article/202111-lottikokado_aygrn

とあり、ヴィンテージも納得の範囲で収め
当たり前だけど掃除もするとあれば、言う事なしですもんね。


ロッチ コカドケンタロウさんと彼が収集しているグッズなどを描いたイラスト

光浦さんと同様に コカドさんとも 趣味嗜好が近いのですが
ご同胞は多いんじゃないかと



そして何より重要なのは、最後の引用記事のタイトル通り
彼自身が心底楽しいと感じていて、そこに至るまで努力もし
迷いつつも きちんと取捨選択してきた事に尽きるでしょう。



今年のクリスマスも、サボテンをツリー代わりに自作の星を飾るのかな。

炊飯器でのシフォンケーキはうまくいかなかったようだけど、機能が向かないタイプだったかもしれないし、安価なものでも今は機能が付き過ぎて無理な気もします。


ジョブズTシャツも相まって、話題になってた味噌作りは

若林さんもウーバーに飽きたらやってみれば
街以前に身近な世界が彩られていくんじゃないかなー



思えば私は漫才以上にコントを見た事がないのに、ロッチの「試着室」は
なぜか見た記憶が鮮明にあって、しかも笑えてたんですよ。


その理由を考えて
コカドさんのおっとりとした話し方が ツボだったんだろうと思うのは

今もちょっとムキになった時の
でも変わらないおっとり加減に笑っちゃうから。



「ロッチはわかりやすいと言われている」コカドさんはそう話してもいましたが、難解なお笑いって笑えるものなの?





光浦さんからの流れもあり、私はいわゆる女子的傾向に括られそうだけど
ファッションより政治経済、恋バナ類は関心がないし
一人バイクで旅していた人でもあり

何でもジェンダーで分ける風潮が変わってきて
まずは良かったなと思います。


そうは言っても、より 先の見えないこの時代。

伊集院さんの言葉には凄味すら感じました。

上からの押し付けが多かった時代に 自分が生き残ったという事は、その押し付けが偶然フィットしたから、嫌々やった事でも割とうまくいった。

すべき事の60%しかやらない世代には、鬼コーチとかが130%前後の負荷をかけて何とか80まで上げる事で、技術も多少上がる事もあったけど 、すべき事をちょうど100%淡々とやれる人に、140の負荷をかけると壊れちゃう。かといって何も言わないと普通 人間は怠ける。

だから耳の痛いところをちゃんと聞いた上で、しなくていい事の判断もして、自分に必要な事は多少きつくてもやらなきゃいけない。

やりたい事はやり、おかしい事はおかしいって言える時代の中で、その代わり嫌な事の顔をしているけど すべき事を、どう見極めるか。

https://www.youtube.com/watch?v=Dp-UtIh-hcI
【伊集院の!光るビジネス鉄則ばなし】より
 2:15:55辺りから


文字起こしでは伝わらないですね。
かなり簡約しましたし。


それに、チャットの内容を見ると
ゲストの人選は難しいと感じます。

斎藤氏の時に綴った事と同様に
大切な話は、届いた方がいい人達の耳には届かない現実が
そこにあるかのようです。




でも、コカドさんの生き方は

そこにもそっと染み入る
共感性に満ちたものであり


希望が見える気もするんですよね。



ロッチ コカドケンタロウさんと趣味のミシン・その制作物・コレクションなどを描いたイラスト

― ロッチ コカドケンタロウ ―  by chiffon 2024





それにしても、です。


政策は一刻も早く違うフェーズに進むべきで
国を担う人達は老害的な考えから離れて欲しいもの。


それ以前に、" 担う " とは「自分の責任として引き受ける」という意味のはずなのに、自身の利害に沿った事ばかりするようでは
国語の能力自体、職務にそぐわないようですが。




「被団協にノーベル平和賞を授与」

その一報に思わず声を上げたところに



「日本の団体が授与されたのは 嬉しい事だなと思いますけれども、
それだけ核の脅威が高まっているという事でもありますよね」
と、Junctionの田中アナ。


ほんと、そう。



憂うべき状況が不気味に広がるこの世界で
今を戦前と振り返るような事がないよう

考え続けてはいます。



でも、もしかして
すでに


そうどこかで感じつつ




そうなっては
いけないのですから。




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