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わたしからミギーが生まれる日
憧れるのはやめましょう
令和のスーパースター、大谷翔平選手の言葉。こんなだったよね。
わたしも憧れるだけの生活はやめるために、今思うまま、文章に対峙していたはずだ。
だけど、まだまだわたしは圧倒的に憧れが強い。
誰に対して?
書店に並ぶプロの作家さんの文章は、やっぱり全然レベルが違う。感嘆はあっても、好き嫌いはあっても、異論はない。プロならではだなと思うだけだ。
それよりもうちょっと近しいもの書きの人たち。会えるアイドル的な、やろうと思えばオフ会で会えちゃうかもしれないもの書きの人たち。
いわゆるnoterさんや、文学フリマで出会ったひとの作る文章に。
その人たちのなかに、確かに実力のあるひと、はるか違う世界を見ている人、自分と全く違うタイプの人、さまざまなもの書きさんがいる。
そのなかでもわたしが特に憧れてやまないのは、ひとつのものごとを深掘りして、噛み砕いて、また構築して、自分の言葉で語ることのできるひとの文章だ。
この方たちの作品は恋にも似た気持ちで読んでいる。胸ぐら掴まれるんじゃない、心臓を掴まれる気持ちだ。頬を赤らめるほうのため息がでる。強く憧れる。わたしもそんな文章が書きたい。
その人は、基本的にいろんなことを知っているんだろう。もとからいろんな概念を取り扱って遊んでいるんだろう。概念を上から下から右から左から、回したり、ひっくり返したり、舐めたり、埋めたり、溶かしたり、飲んだり……。
どれくらいの考察を持って、ものごとに取り組んでいるんだろう。
いや、関係ないのか?ただのセンスなのか?
おそろしい!おそろしいわ!
恐ろしい子!!
追いつけないとしても、考察を深めることはできる。だから、わたしは、ものごとの定義を調べ始めたりしたんだ。言葉の意味の深淵にある、においや触った感じを咀嚼して体の内側に溶かしたくて。
わたしのなかに取り込んで、わたしももはやマーブル模様になる。わたしに混ざったいろんな定義たちが、わたしに混ざってわたしから生まれた違うものを育んでくれると信じているから。きっと寄生獣のミギーみたいに、ヒョコっと顔を出す。
でも、まだまだこれから。
始めていくよ。言葉を積んでいくよ。わたしのなかに言葉が積もったら、今度は咀嚼して構築していく。
とびきりの文章がうまれますように。
果たして憧れる時間の終わりはくるでしょうか。
いや、でも、届かない、その胸の高鳴りも、いいんだけどね。