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モンテッソーリ教師がおすすめするボードゲーム(発達段階別)

横浜市旭区でモンテッソーリ教室を開いて8年目で、0~9才のモンテッソーリ教師である私が解説します。教室でも、自分の育児でもボードゲームを取り入れ、お母様方におすすめしてきました。最近は居場所カフェ「ハートフル・ポート」でボードゲーム会を定期開催中。

小さい頃は、親と遊ぶことで親子ともに幸せホルモンのオキシトシンが分泌され、記憶力など学習効果がアップ。幼児期に一番必要なのは愛着形成であることからも、親子で楽しく遊ぶことをすすめています。

小学生からは友達と楽しく遊ぶことを身に付け、社会性を身に付けていく時期。テレビゲームだけでなく、アナログゲームで遊ぶことで盛り上がってほしいです。引き続き、家族で遊ぶことで絆作りもしてほしい時期。

また、幼い頃から家でボードゲームを習慣にしていると、親との会話が減っていく思春期にもボードゲームを囲むと会話のきっかけにもなるのが最大のメリット。ぜひ楽しく遊ぶ習慣を持ってほしいと思い、長文の執筆をしていきますね↓

モンテッソーリ教育とボードゲームの共通点

教室でボードゲームを取り入れたのは、モンテッソーリ教育と以下のような共通点が多いからです。

  • ハンズオン(手を動かす)活動である

  • 具体的なコンポーネント(内容物)やイラストカードなどでイメージしやすい

  • モンテッソーリ教育の「感覚教育」の手法と似ている(1対1のペアリング、順番に並べるグレーディング、種類を分別するソーティング)

  • 一律のカリキュラムは無く、やりたい活動を自己選択する

  • スモールステップで難しいものに挑戦していく

  • 発達段階ごとに、子どもの特性があり、身に付けたい課題があり、ゲームもそれに合わせて選べる

私自身は、モンテッソーリ教育の中の、「言語教育」「数教育」「文化教育」の副教材や応用としてボードゲームを使用することが多いです。また、生徒さんや私の子ども達が大きくなるにつれ、ボードゲームについて詳しくなっていきました。

楽しく遊びながら、親子や友達との絆も深められ、興味のある題材を選べばどんなご家庭にもボードゲームは手軽にできるので、おすすめだと思っています。

発達段階別の遊び方&おすすめボードゲーム

4才頃~幼児期 ルール遊びに親しむ、楽しく遊ぶ

ルールを理解し、ルールに沿って行動しながら遊ぶ楽しさを覚える段階。外遊びでは鬼ごっこやかくれんぼなどもそうです。ボードゲームはまずトランプやかるたなどの定番からがおすすめ。普段は親子で遊んで絆を作ったり、お盆やお正月には親戚で集まって異年齢で遊ぶのもとてもおすすめ。

・UNO
モンテッソーリ教育で行うペアリング(色や数字)、ソーティング(色)が含まれていて、リバースカードで時計回り&反時計まわりが分かることもあり、私の一押しゲーム。幼児さんはたいてい一度ハマります。手札を見せないので、ママパパが手加減するのも簡単で、勝たせてあげられるのも良い。

・トランプ
数字の好きな子(特に男の子)には7並べがおすすめ。トミカやプラレールトランプを1人で数字順に並べる遊びも良いです。好きな絵柄やキャラのトランプを見つけましょう。

モンテッソーリ教師としては「星座トランプ」が激推し。7並べすると、春夏秋冬の星座が一堂に会して壮観。私個人的にはサンリオメンバー限定商品のサンリオキャラトランプがお気に入り。個人の好みの柄が一番です。

・すごろく
何かの付録などのシンプルなものでもOK。コマを動かすだけでも幼児さんは楽しい。次のマスを「1」と数えるルールを教える。一つ一つ数える数量感覚が身に付く。イベントのマスも楽しい。男の子は鉄道系や地図系のすごろくが好き。

・マッチングカード、神経衰弱系
トランプでマッチング要素があるものも可。長男が幼児のころトミカトランプで神経衰弱をやりまくりました。神経衰弱は6才前後が人生で一番強いため、その頃は大人が本気でやっても負けるのが子どもは面白いようです。

・かるた
幼稚園、保育園でも冬に遊ぶことが多く、一番なじみ深い遊び。はじめは写真のものが分かりやすかったり、読み札のはじめの言葉の絵が描いてある取札のかるたがいいですが、(そうでなくても)やはり好きな柄が一番いいです。恐竜かるたや昆虫かるたなど、特定のジャンルも良いです。書店などで冬によく並ぶのでチェックするのがおすすめ。小学生になると知育かるたにステップアップできるので、かるたにはぜひ親しんでほしいところ。

・間違い探し系
ドブル(Spot It!)など、よく見て、間違いや共通点を探すものは、視覚が鍛えられるのでおすすめ。文字のお手本を良く見て書く、間接的な準備になります。

・バランスゲーム
ジェンガなどのバランスゲームは、一家に一台欲しいところ。お子さんが実際にものを動かしながら、バランス感覚が養えます。教室では「お月さまバランスゲーム」をお月見の頃に遊ぶのが定番。

・道をつなげる系ゲーム
幼児さん、特に男の子は、何かを並べていくのがとても好き。そしてそれは数量感覚や数学的思考を自分で伸ばす作業なので、ぜひやってほしいです。水道管ゲームという定番ゲームの幼児版がいろいろとあります。五味太郎さんの「みちのカード」がおすすめ。我が家では「すみっこぐらし おさんぽカードゲーム」が娘も息子も好きでした。

小学生 エンタメ性ゲーム性が好きな頃、ゲームで楽しく学ぶができる

学童で将棋やカードゲームに親しむ時期。学校でも雨の日やレクの時間に行うことが多く、いろいろなゲームで遊べる。知育系のゲームを楽しみながら学ぶことがオススメ。国語、算数、理科、社会ゲームで学べます。デジタルゲーム一辺倒を防ぐためにも、好きなジャンルのカードゲームやボードゲームを探すのがおすすめ。低学年ではすごろくなどのルールがシンプルなものがいいです。8才頃からは自分の手番にやることが多いゲームもできるように。

〇数遊びのゲーム

・ハリガリ 5の組み合わせが分かるゲーム、低学年におすすめ。ベルを押して聴覚に訴えかけるのも五感刺激を重視するモンテッソーリ教育と共通点もありおすすめ。高学年以降は普通に瞬発力系のゲームとして遊べる。

・ピッグ10 10になる数の組み合わせや、10までの足し算を楽しくできるゲームで、低学年にとてもおすすめ。

・足算 いきもの好きの男の子にとてもおすすめ。神経衰弱の要素もある、10までの足し算をするゲーム。

・クローバーブーケ 9+9までの足し算に親しめる、ダイソーが販売するゲーム。見かけたら即買いしてほしいレベルで低学年におすすめ。

・neu(ノイ) 101までの暗算をしていくゲーム。中学年以降の、特に計算が大好きな男子におすすめ。中高生以降にもぱっとできておすすめ。

〇かるた

・漢字かるた、ことわざかるた、四字熟語かるた、都道府県かるた、国旗かるた、地図記号かるた、なぞなぞかるた(読み札がなぞなぞ、取札が答え)など、少し高度なかるたで遊びながら学ぶのがおすすめですが、好きな絵柄のもので盛り上がるのも良し。我が家は「どうぶつの森かるた」が大好き。

〇人生ゲーム
社会のしくみ、経済のしくみが分かる、人生ゲームはとてもおすすめ。類似商品でも良いので、一家に一台あってもよいと思います。大きな桁の計算も楽しく親しめる。ダイソーゲームの「めざせ10億円!財テクゲーム」は100円で遊べて、10億まで計算できて楽しい。

〇ナンジャモンジャ
小学生に男女問わずおすすめなのが、ナンジャモンジャ。学童によく置いてあったり、今の小学生にとても人気ゲームで、お子さんがルールを知っているかも。お父さんお母さんは聞いてやってみてください。記憶力、特にワーキングメモリーが鍛えられます。あだ名をつけるゲームですが、小学生は変なあだ名をつけるのが好きな時期なので、特におすすめです。

〇推理型のゲーム
探偵や推理小説が好きな小学生。人狼や犯人捜しのゲームがとても好きですし、大勢で盛り上がれるのでオススメ!「犯人は踊る」もオススメです!

〇ワーカープレイスメント型ゲーム
ボードゲームに詳しくなってきて、中学年以降は、「ワーカープレイスメント型」ゲームがおすすめ。働きに応じて、人にお給料を払いながら、土地などを開発していく、経済のゲーム。初心者には「リトルタウンビルダーズ」がおすすめ。

〇女子にはかわいいデザイン、コンポーネントのもので楽しく遊ぶ
思わず手にとりたくなる、かわいいものでとにかくボドゲに親しむといいです。中学年女子にオススメなのは、リスのタルトやさん。リスやフルーツのコマがかわいい。我が家で、娘と遊びたいゲームがAZUL。タイルがテーマでデザインがとてもかわいい。

〇協力系ゲーム
HANABIが協力して、きれいな花火を打ち上げるゲームでおすすめ。勝ち負けはないので、負けて嫌な人がいない。家族でゆっくり遊ぶのにいいです。最近のゲームは協力系が増えているのでいろいろ探して見てください。親子の絆作りに。

〇語彙力系ゲーム
ドラゴン桜で「語彙はゲームで伸びる」と言っていたので、ぜひゲームで遊びましょう。おすすめはワードバスケット。我が家では毎年遊んで、語彙力が伸びている様子をYoutubeでアップしています。

〇言葉で表現系のゲーム
ミリオンヒットメーカー、itoなどが、最近売れていて、表現力や発想力が磨かれるゲーム。小学生が突拍子もない発想をしたりして、げらげら笑うのも楽しいです。話すのが苦手な子はアシストしてあげてうださい。

〇世界で一番人気のボードゲーム、カタン
ボードゲームを家庭教育で取り入れるなら、高学年でカタンができるのを目標にしてほしいです。陣取り要素があるので、男の子が好むゲーム。考えることが多数あったり、交渉して資源カードを獲得できるので、交渉能力も伸びます。1時間級のゲームなので、おやつやジュースを飲食しながらまったり親子で語り合いながら遊ぶのも、とてもオススメ!

〇モンテッソーリ教師としてのおすすめゲーム
いわゆる「文化教育」分野を、ゲームで学べるものがおすすめ。

・免疫レンジャー
3年生ころからおすすめ。病気と病気に打ち勝つ体の中の免疫細胞について楽しく学べるゲーム。4桁や5桁の計算で楽しく遊べます。ワクチンや手洗いうがいの大切さがよく分かります。「はたらく細胞」が好きな子にとてもオススメ。

・アトモン
キャラクターの原子カードを集めて、化合物を作っていくゲーム。それぞれキャラ化されているので、ポケモン好きの子にとてもおすすめ。キャラやカードで遊びながら、化学の基礎知識がついていきます。どういう毒性があるかなどの豆知識も書かれてあり、小学生が喜ぶポイント。

・ファーストコンタクト
モンテッソーリでは小学生で「文字の歴史」を学ぶので、とてもいい題材のゲームです。文字や言語がお互いの意思疎通のためにあることが体感でき、ゲームの中で誤解が広がって行ったりするので、正確なコミュニケーションの大切さにも気づける、奥深いゲーム。難易度は高いので、トライするならボードゲームによく慣れた高学年から。

中高生 1時間以上のゲームでゆったり遊べる

前述のカタンなど、1時間以上のゲームで友達や先輩後輩と語り合いながら遊べて、交流が深まるのもよいポイント。

幼い頃から家でボードゲームを習慣にしていると、親との会話が減っていく思春期にもボードゲームを囲むと会話のきっかけにもなるのが最大のメリット。

あなたとお子さんの楽しいボードゲームライフを応援しております!
(後日、写真やおすすめゲームのショッピングリンクなど追加予定)

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