困った時は「Help Me!」
こんにちは。(株)八重コンサルティング代表の鈴木智恵です。
ここ数年は林業や木材産業向けにITコンサルタントのような仕事を中心にしていますが、元々いろんな業種・業態向けにコンサルタントをしてきました。ここではその経験から、日々降りてくるアイデアやシェアすると誰かの役に立ちそうな内容を発信しています。
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間もなく緊急事態宣言の延長が発表さるとのこと。早々に閉店を決めた事業者さんも、ここまで長引くとは想像していなかったのではと思います。特に小規模事業者の方は自分で解決していく必要があります。店を閉めていても、お客さんが来なくても、この状況下でできる事って意外にあります。(即売り上げになるとは限りませんが。)今日はその中から一つの例をご紹介します。
■ 前払いチケットを作る
例えば定期的に固定客が来店するような業態(喫茶店、美容室、マッサージ、エステなど)だと、前払いチケットを発行すると直近の運転資金の足しにできます。ただしこれは本質的な解決ではありませんし、長期的に見るとジワリと苦しくなる可能性もあるので、発行する枚数や特典はちゃんと検討した方が良いです。
また前払いチケットは、通常は何か特典を用意することになります。特典内容には注意が必要です。安売り(例:1万円で1万1千円分の商品提供、10枚で11回サービスを受けれる)のようなものではなくて、無理のない範囲でちょっとしたサービスの追加(飲食店だとドリンク1杯サービスとか、美容室ならマッサージ10分追加、とか)がいいと思います。
■ 困った時はHelp Me!
で、ここまでは大抵の人が考えつくんです。(別に前払いチケットじゃなくてもいいです。有効そうな何か、と考えてください。)でも、やらない人が多い。なぜか。
日本人は我慢強く、甘えることを良しとしない気質・傾向があります。「こちらの都合で向こう半年の支払いをしてなんて言えない」とか、「もし閉店してしまったら申し訳ない」と思う人が意外に多いようです。でもですね、困った時は「Help Me!」って言えるようにしてください。別に返金の当てもなく「お金を貸して」と言っている訳ではありません。軽やかに「こういうチケットを始めました」と言えば、分かる人には分かりますし、貢献したいと思う人もいるでしょう。お客様側に選択権がある形で紹介すれば問題ないでしょう。
逆の顧客側の立場で考えてみてください。例えば、いつか行こうと思っていたお店に久しぶりに行ったら「閉店しました」の貼り紙。こんなことなら行っておけば良かった、そう思ったことはありませんか?
今まで経営してきて、そういうファンみたいなお客様が一人もいないなんてことは、まずないはずです。今のこの状況下でそういう人たちも来店しづらいのは確かです。そこで例えば飲食店がテイクアウトを提供したり、先ほどの前払いチケットを発行したり、お客様側が購入(=貢献)しやすい入口を作ってあげる、事業者側にもそういうお客様とのキャッチボールみたいな視点が必要です。それは今後の事業の継続・拡大にもきっと役に立つはずです。
そしてもう一つ。自分の事業を継続するという事は、社会貢献でもある訳です。自分の才能や時間を使って、誰かに喜んでもらったり、誰かの助けになったり。その対価としてお金をもらう訳です。
こんな状況下で他責にしようと思ったらいくらでもできる状況ですが、自分が何で社会に貢献するか。悲観的になっている場合ではなくて、前向きにできる事を考えて、淡々と行動するのみ。そう思いませんか。
■ 災害の教訓
ちょっと違うお話になるのですが、私は実家が岡山県倉敷市真備町でして、2018年の夏に洪水で生まれ育った町も実家も沈みました。全部漏れなく泥だらけになり、数週間は水道も出なくて、必需品だった物たちをどんどん捨てなくてはならず、真夏の40℃近い高温で水を含んだ物はたちまち色とりどりのカビが生えてしまい、感染もよく聞く話でした。(私も感染しましたし。)今みたいに「Stay Home」なんて言ってられる平穏な状況ではありませんでした。
でもね、洪水って沈んだエリアの人はみんなだいたい同じ苦労なんです。もちろん程度の差はありますが、みんな掃除や片付けに追われ、トイレにすら困り、買い物に行く店もなく、、、ある意味苦労を共有しているので、避難所で見かける見ず知らずの人にも自然と親近感が湧きました。
今この状況下は、日本中、世界中が同じような苦労を強いられている訳です。自分と同じ境遇の人はきっと多くいます。この難局に自分はどう答えるか。みんな模索しています。正解が分からない今だからこそ、アレコレやってみる価値があるのだと思います。
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今日のお話はここまでです。私の地元はタケノコの産地でして、それでタケノコの写真をチョイスしました。今年の春は帰省できていませんが、竹林が懐かしいです。今年はエア帰省?素敵なGWをお過ごしください。