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靴下のおはなし

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靴下にまつわるnoteを追加させていただいております。
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靴下に穴があいている。

家に帰ってきて靴を脱ぐ。玄関に踏み入れた左足の床の感触がなにか違和感があって、なんだろうと足を見ると靴下に穴があいている。ぽっかりと。 靴下は穴があく。人はいずれ死ぬ。何事にも終わりがあり、靴下も俺も避けられぬ滅びの運命を生きているのでそれはそれで仕方ない。仕方ないけど、靴下の穴にも気付かないほどぼーっと生きているつもりはなかった。反省した。 しかし、その次の日も、次の次の日、次の次の次の日も、靴下には同じ場所に穴があいていて、何かがおかしい。ここまでくると、何らかの天変

5本指靴下と足袋靴下

草履型スリッパを作っていてすぐに靴下問題に直面しました。販売を始めた当初に、「草履はいいんだけど 冬が寒いじゃない」って意見をよく頂き、仕入れてみたものの いまひとつしっくり来ないので作ってみることにしました。 軍手軍足の専門工場にお願いし、はじめは足袋2型、5本指2型を作ることに。 学校を出た時からニットのウエアのデザインをやっているので、同じような感覚で作れるものだと思っていましたが制約が多く、柄物の場合1コースに入れられる色は2色がベスト。基本的に靴下にはゴムを入れな

靴下、脱げる

保育園で靴下を脱がせようと、いつものようにぴっと引っ張って脱がせる一瞬のできごと。 もう片方の靴下を、「ぬいでごらん」と先生が息子の手をもつ。 日ごろから、できることは自分でやらせようとしているつもりだったけど。 ああ、そうか、自分で脱ぐことくらいできるのかも。 以前、親が何でも先回りして、手取り足取りやるから、自分では何もできない子どもを見たことがあります。 ペットボトルは人に渡して開けもらうもの。缶は、どうやって開けるか分からない。かさは、閉じたらそのまま、留め