笑って、堂々と、余裕ある風に、居る
昨日のわたしは、狭量でした。残業して、買い物する時間がなくて、冷蔵庫にあったキャベツと豚肉を味噌バター炒めにして晩ごはんの主菜にしたら、夫に「また豚?」と言われ、プッチーーーン。直近を振り返っても、牛→豚→牛→豚→鶏→豚で来てるのに。ついさっき「残業で買い物行かれへんかった」言うたとこやのに。仕事でジャイアンと闘って、保育園に迎えに行って、晩ごはんつくって、ひよことお風呂に入って、を休憩なしのノンストップでやってきた息切れも相まって、久々に盛大にプッチンプリンになりました。わかった、ほな、今から牛肉買ってきたるわー!
夫からすれば、自分の落ち度(発言)に対して割に合わないキレられ方をして、そこは申し訳ないと思います。まあ、義務を帯びてないひとが万障繰り合わせて差し出したものを、無下にするのは、どうひっくり返ってもあかんことですけどね。それでも、いつもなら、笑顔で、嫌味ひとつで済ませられたはず。
それくらいに、昨日の仕事のハイライト、ジャイアンとの対峙は、消耗しました。剛腕の権化のような、見た目も中身もジャイアンなひとがいるのですが、彼が私たちにさせたがってる「今年の12月に使う資料を、3月中に、全部印刷して、ファイリングする」の思惑も期限設定の意図もわからなくて、「現場での使い方を決めてから、印刷したい」「人手がかかるから、夏ごろ、落ち着いてからやりたい」と交渉しに行ったんです。喧々諤々した末、解ったのは、ジャイアンの頭のなかではファイルの「正しい」使い方が出来上がってることと、期限設定は、少々悪意を込めて言うと「早く、俺が、(揃っていることを)安心したい」ゆえであること。なんじゃそりゃ。ジャイアンにお鎮まりいただく供物として、4月に印刷することで手打ちとなりました。
ほんと、意見を通したいなら、礼儀正しく振る舞うこと、笑いか権力どっちかを取ること、怒りをあらわにしないこと、が大事だな、と。「わたし、敵ちゃいます」や「あなたの話、通じます」感を伝えるのもあるし、笑い方の種類って案外多いんですよね。Wikipediaに載ってるのでも、これだけ。怒ったり拗ねるんじゃなくて、笑って、堂々と余裕ある風に話をするのって、それってすごく武器だなと思います。
先生は私が恋文を盗み読んだことを先刻御承知であり、私は先生がそのことを先刻御承知であることを先刻御承知である。……師弟たるもの、迂闊に魂胆相照らすわけにはいかないのである。
森見登美彦「有頂天家族」
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