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【勝手に読書感想部】きのうの影踏み:辻村深月
[作品紹介]
ちょっと怖くてモヤモヤして気持ち悪い。全13篇のショートストーリーが収められた短編集。
民間伝承や都市伝説、気持ち悪いウワサ話、誰もが抱える変な胸騒ぎ、などをモチーフにした(ブラックの方の)辻村深月先生らしいプチホラーな一冊です。
十円参り
手紙の主
丘の上
殺したもの
スイッチ
私の町の占い師
やみあかご
だまだまマーク
マルとバツ
ナマハゲと私
タイムリミット
噂地図
七つのカップ
[感想]
ほんの軽い気持ちで、図書館で見つけてタイトルと装丁デザインに惹かれて手に取りました。
表紙のイラストがかわいかったし、おとぎ話のようなライトな感じかと思ったら全然違ってました。笑
ホラー要素強めだけど、終わり方すごいモヤモヤするけど、妙にクセになる・・・
私の大好きな「世にも奇妙な物語」風の短編で、ちょっとした気持ち悪さはあるけどスラスラ読めました。
*以下ネタバレ含みますので、まだ読まれていな方はご注意ください。
個人的に気になったのは、「十円参り」「噂地図」ですかね。
自分の小学校の頃にはやった迷信やおまじないのことを思い出しました。
記憶にあるのは、『嫌いな子の名前を消しゴムに書いて、その消しゴムを使い切ったらその子を呪える』とか、『赤いペンで名前を書いたら死ぬ』とか、「噂地図」で取り上げられていた『ムラサキカガミ』や『キューピッドさん(こっくりさん)』とか・・・
今になって考えると、なんて稚拙でバカバカしいんだろうと思うけど、当時は必死でしたね。笑
「噂地図」の真由美と同じように、『ムラサキカガミ』を聞いたときには怖くて眠れなかったし、それを教えてくれた子を恨みました。
ルールを破ってしっぺ返しをくらう感じが「世にも~」とか「笑ゥせぇるすまん」っぽくて痛快でした。