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海辺のカフカをよんで

「海辺のカフカ」著村上春樹
読みました。言わずもがなの名作ですね。

村上春樹作品はあまり読んだことがなくて、唯一あるのが「風の歌を聴け」。読みやすくてだいすき!それ以降村上春樹作品は特に理由もなくあまり読んでなかったのですが、ずっと積読していた海辺のカフカを読むことにしました。
そもそもなぜ海辺のカフカを買ったのかというと、3年前に夢に出てきた人から「海辺のカフカを読め」と言われて衝動的に買ったから。これがお告げか!?と(だったらはやく読め)
でも上巻をちょっと読んで当時は投げ出してしまい長く本棚に鎮座しておりました。
以下からネタバレ含みます。

あらすじ

「君はこれから世界でいちばんタフな15歳の少年になる」――15歳の誕生日がやってきたとき、僕は家を出て遠くの知らない街に行き、小さな図書館の片隅で暮らすようになった。家を出るときに父の書斎から持ちだしたのは、現金だけじゃない。古いライター、折り畳み式のナイフ、ポケット・ライト、濃いスカイブルーのレヴォのサングラス。小さいころの姉と僕が二人並んでうつった写真……。

booklive より 
 

物語はおもにカフカくんパートとナカタさん(男性、老人、障がい者)パートにわけて進んでいきます。
佐伯さん、大島さん、ジョニー・ウォーカーさん、ホシノくん、カーネルサンダース。
個性的な登場人物と畳み掛けてくる謎謎謎。
カフカくんとナカタさんがする不思議な体験の数々。

読了して最初の感想は生意気にも「あ〜、なるほど、そういうかんじか」でした。正直理解できたか?と言われると半分くらいしか理解という理解はできてない気がする。
でも村上春樹作品って、その世界に酔いしれて、文体に引き込まれて、自分なりの解釈を見つけていくものですよね、、、?

ナカタさんパートのほうが個人的には好みなのですが、なかでも好きな登場人物はホシノくん。
海辺のカフカはギリシャ悲劇と日本古典を下敷きにしてるので沢山の文学や音楽が出てきますが、トラックドライバーをしており日々惰性で生きてきたホシノくんはナカタさんとの旅を通して大公トリオという音楽に出会い、影響を受けていきます。今まで音楽なんてまったく興味なかったのに!
その様がよくて。音楽を通して自分の人生を見つめ直したり、これまでなら話しかけなかった人に話しかけて人脈を広げたり。変化するホシノくんはまるで音楽に出会う前の自分を考えられないくらいにみえて、文学と音楽には見えない大きな力があるし、そういう出会いを瞬間を、人は求めている。

これで村上春樹初心者向けときいて、難しい〜!!と思ってしまいました。色んな謎が散りばめられているのにほとんど答えをくれないし。(それこそ上巻にある集団昏睡事件とか、、、)
でもだからこそ、考えて考えて考える。
答え合わせはできないけれど、そこの考え抜いた先で物語が完結する、ということであってますか。

余談ですけど、こないだ海外に行ったときに本屋に村上春樹の本がたくさん置かれていて、この文体の違いとか日本語独特の微妙なニュアンスって各国の言葉に置き換えることができるのかな?なんて思いました。現地の言葉で読めるくらいになにかの言語を習得したい!




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