ミュージカル「この世界の片隅に」~歌唱指導の視点から~(10)最終回
東京公演を大絶賛で終え、カンパニーは全国ツアーへ!
さあ、このnoteも今日が最終回。千秋楽です。
ボーカルキャプテン。
地方へは私たち歌唱指導は同行できないので「ボーカルキャプテン」というシステムがあるんです。これはキャストの中に「ボーカルキャプテン」というポジションを設け、そのキャプテンがみんなをまとめたり、問題点を改善してゆくシステムです。男性ボーカルキャプテンは浦野十郎役の川口竜也さん、女性ボーカルキャプテンは小林の伯母さん役の飯野めぐみさんという、キャリアも実力も人望もあるお二人を指名させていただきました!
いいめぐ(飯野めぐみ)さんとは全国ツアー中もLINEでやりとりして、みんなの状況を教えてもらったりアドバイスを送ったり、ということをさせてもらってましたね。川口さんとも東京での稽古場や名古屋公演の舞台裏でノート(気づいたこと、感じたこと)を共有させていただいたり。
名古屋公演
ちょうど私が名古屋へ出張レッスンするタイミングがあったため、名古屋公演を観るチャンスがあったんですが、、、キャストたちの進化・深化がすごい!!やはり舞台芸術というのはお客様に育てていただくものなんだなあ。。。初日の良い緊張に満ちたフレッシュな舞台も良いけれど、公演を重ねる毎に熟されて、余裕が出てきて。どの回を観ても素晴らしいけれど、どの回にも違う感動があるんです。何度も公演を観に来てくださる観劇ファンの方達の気持ちが良くわかりました(^^;)
ミュージカル俳優に学ぶ○○○○力。
そういえば、この時に感じたことをアメブロに書いたので、こちらもぜひ読んでもらえると嬉しいです。あなたの人生のちょっとしたヒントになるんじゃないかな?
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『ミュージカル俳優に学ぶ○○○○力』
そして広島大千穐楽
全国ツアーの最後は広島呉公演。大きな拍手とスタンディングオベーションにより、全55公演は無事大千穐楽を迎えることができました。広島弁と呉弁の方言も、方言指導の新谷真弓さん・徳岡あんなちゃんと、みんなの絶え間ない努力によって、現地の方達にも褒めていただけるほどのネイティブぶり!ツアー後半から
キーボードコンダクターをつとめてくれた長濱司さんも素晴らしかったです。
音楽監督河内肇さんのnote。
そもそも私がこのnoteを書き始めたのは、近況とか。で書いたような心情があったからなんですが、、、具体的に「書こう!」と行動にうつせたのは音楽監督河内肇さんのnoteがきっかけです。かたすミュファンのみなさま、肇ちゃんのnoteもぜひ読んでみてください(^^)公演は終わってしまいましたが、きっと再演するであろう未来を想像しながら、『アンジェラ・アキsings「この世界の片隅に」』を聴きながら読むと、きっと「沼る」こと間違いナシです笑
歌い継いでゆく。
そして私が今やっているVOICEGYMというボイトレ・コミュニティでも、この作品に感銘を受けたメンバーが集まり、作品の楽曲を歌う特別講座をやらせていただいたりしています。特別な、選ばれた人々ではない、この時代に生きる普通の人たちが歌う「この世界のあちこちに」。もちろんミュージカルのキャストたちの歌のクオリティや素晴らしさには及びませんが(^^;)、舞台の上に立つプロフェッショナルな人々にはない生命力と美しさが、そこにはあります。Youtubeにアップしてるので、よかったら観てみてください。
アンジェラ・アキの楽曲にはそんな不思議な力が宿っているのが、よくわかると思います。
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『この世界のあちこちに/アンジェラ・アキ covered by VOICEGYM』
終わりに。
素晴らしい子役たちやここに書ききれなかったキャストたちのこと、スウィングキャストのこと、舞台裏のエピソードなどなどまだまだ書きたかったことはあるんですが…また機会があればm(__)m
そして公演からだいぶ時間が経ってしまってからの執筆で申し訳なかったですが、興味を持ってここまで読んでくださったあなたに、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
そして何より、ポップスの畑から私をミュージカルの歌唱指導という世界へと連れ出してくれた盟友アンジェラ・アキに心からのお礼を。あなたの挑戦はいずれきっと、日本のミュージカルのスタンダードのひとつとなる。そのお手伝いが少しでも出来たことを、私は誇りに思ってるよ!
世界初演の『ミュージカル「この世界の片隅に」』は終了しましたが、きっと再演でまた。あなたにお会いできるのを楽しみにしています!!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
CHIBI