CHIBI
デビュー前からアンジェラ・アキのボイストレーニングを担当し、彼女の音楽と共に歩んできたボイストレーナーCHIBIが、 ミュージカル「この世界の片隅に」での歌唱指導について綴るnoteです。
声とココロはつながってるよ。自由になれるためのヒント。
東京公演を大絶賛で終え、カンパニーは全国ツアーへ! さあ、このnoteも今日が最終回。千秋楽です。 ボーカルキャプテン。地方へは私たち歌唱指導は同行できないので「ボーカルキャプテン」というシステムがあるんです。これはキャストの中に「ボーカルキャプテン」というポジションを設け、そのキャプテンがみんなをまとめたり、問題点を改善してゆくシステムです。男性ボーカルキャプテンは浦野十郎役の川口竜也さん、女性ボーカルキャプテンは小林の伯母さん役の飯野めぐみさんという、キャリアも実力も人
稽古場での稽古の後半では、まさかの! ワークショップの時の(4)前半や(5)後半で書いたような台本と音楽の大工事が依然として行われておりました〜っ!!いや、あれ以上だったかもしれません…(^^;)。新作ならではの、葛藤と激闘。でもすべては「お客様により良い作品を届けたい」という思いから。それぞれの散らばった思いは、徐々に同じ方向を向き…舞台稽古の日を迎えました。 指揮モニターと舞台構造。稽古場での稽古を終えると実際の舞台での舞台稽古が始まります。「舞台稽古」、といってもそこ
今日はちょっと長文でマニアックです。 もちろん今作に出演されたキャスト達はプロのミュージカル俳優として訓練を積んできている方達なので「歌が上手い」「歌える」のは大前提としてあるんですよ。それは私以上にみなさんがご存知だと思うんですが(^^;) ですが、今回は日本のミュージカルではまだ新しい「ナチュラルな、喋り声の延長に歌があるようなスタイル」の表現を目指していたため、俳優の皆さんには今までやったことのない歌い方や発声法など、新しいことに挑戦していただく必要がありました。
書き始めたら思いのほか大作になってしまったこのnoteですが(^^;)今日も訪れてくれてありがとうございます。オーディションのことなど、他にも書きたかったエピソードはあるのですが割愛しつつ(涙)本稽古の話へと進みます! 本稽古開始。2024年3月から本稽古がいよいよ開始。最初の期間は、まず「歌稽古」です。ワークショップに参加していた役者達も居ましたが、多くのキャストはここからがスタート。そのため「音取り稽古」といって、それぞれの歌うパートや歌う部分、ソロ曲などの「音をとる」
アンジーのもう一つの新しい試み今回のミュージカルを作るにあたって、アンジーの新しい試みは他にもありました。それはミュージカルのために制作した楽曲をリアレンジし、自らが歌唱するNEW ALBUMを作ることです。これは「アーティスト」アンジェラ・アキにとって12年ぶりのオリジナルアルバムですが、同時に「ミュージカル作家」としての1stアルバムになります。 (ちなみに、こういったスタイルの音源が制作されるのは日本ではまだ珍しいですが、欧米ではポピュラーだそうです) 今回の楽曲達
いつも読んでくれてありがとう!俳優たちの驚愕のスキルも本当に賞賛されるべきものなんですが、彼らの取り組み方は我々の人生にも学びとして活かせるんじゃないか?と思っとります。私たちもこの時のミュージカル俳優のように、何があっても臨機応変に柔軟に面白がって生きたいと思いませんか? というリスペクトを込めて! とあるミュージカル俳優の一日(前編)の続きです。 とあるミュージカル俳優の一日(後編)(➉の続き) ↓ ⑪ いよいよむかえた稽古最終日。今日はきっと⓾のような流れになるはず
やばい、このペースで書いていてはいつまで経っても千秋楽に辿り着かんので(^^;)2023年1月に行われたワークショップについては駆け足で!…と、言いたいところなんですが。 とにかくミュージカル俳優たちは凄い!音楽力、演技力はさることながら、瞬時に変化に対応してゆく臨機応変力!!私がワークショップで目の当たりにした「ミュージカル俳優の素晴らしく高い能力」それをどうにかみなさんに伝えたいので、こちらをお読みください(笑)さて、これはフィクションでしょうか?実話でしょうか? と
相方のジュンコ先生と。そんなこんなでこの 「まだ世の中に出ていない、完成されていない」 作品の歌唱指導を引き受けることになったんですが、 何せミュージカルの仕事は未体験ゾーンの私。 歌唱指導そのものは出来ても、その他の舞台のセオリーや段取り、稽古の流れやスケジュールなどあまりに知らないことが多すぎて不安なため、助手を黒崎ジュンコちゃんにお願いしました。 彼女はVOICEGYMのWEB制作や事務方をずっと手伝ってくれてる人で、ズボンドズボンというバンドのボーカリストであり、
今回の作品で実現したいこと。アンジーが続けて話してくれたのは、 彼女が「今回の作品で実現したいこと」でした。 その時に話を聞きながら慌ててメモをとったのがコレです。 最近のアメリカのミュージカルは Hip Hopで物語を綴ってゆく 「ハミルトン」だったり、 声を作らず、スピーチに近いトーンで歌う 「ディア・エヴァン・ハンセン」だったり シンガーソングライターSara Bareillesが 楽曲制作した「ウェイトレス」だったり、 より「ポップス」の影響を受けた 作品
アンジェラとわたし。アンジーとの付き合いはもう20年以上になるです。 彼女がデビュー前、当時仲良くさせてもらってた音楽事務所のデスクの方からの紹介がきっかけでボイストレーニングを担当させてもらったのですよ。 そこからなんだかんだで またこうして一緒に仕事をしてるなんて。 本当にありがたい、かけがえのないご縁です。 (彼女との長年のエピソードは 書き出すとキリが無いので笑 また別の機会に 書き残しておきたいなと思っとりますが) 一本の電話。2022年の後半。アンジーから
ご無沙汰すぎるお前が言うな、って話なんですが笑 お元気ですか?夏バテしてませんか? はい。ものすごく久しぶりにnoteに帰ってきたCHIBIです。 気がつけば、最後の投稿から3年も!経ってもーた。 元々は、ふだん書いてたアメブロの記事の中で 声と心に関連したものとか、 ゴキゲンになれるヒントとか、 そんなのを編集・加筆して まとめたり新しく書いたりしていこうと思って このnoteを始めたんですが 、、、全然稼働してなかったですね(苦笑) (あ、ちなみに スマホで見た
矛盾してる心の在り方に 時々戸惑うことはないかな? 「がんばる」のが好きな自分と 「がんばりたくない」自分がいる。 「真剣にやる」のが好きな自分と 「ゆるくいたい」自分がいる。 「このままでいい」と思う自分と 「変わりたい」自分がいる。 外側から見たら、 それって逆のことに見えるから 軸がブレてるんじゃないか?って 不安になる。 自分は中途半端な人間なんだ、って 凹む。 でも あなたの心の内側では それって全部 おんなじベクトルを指してるんだよ。 ど
「声の大敵」って、 なんだと思う? 乾燥? 睡眠不足? 体力不足? ん〜、、、 それも一理あるけど。 一番の大敵は 「不機嫌」 やと、私は思うぞ( ̄▽ ̄)v 逆に言うと、 自分がゴキゲンだったら たいていのことは OK♪ になっちゃうと、思う! 不機嫌でいるから 肩の力が抜けない 不機嫌でいるから 声を強く前へ押してしまう 不機嫌でいるから 声の音色が暗く垢抜けない 一本調子で 平坦になってしまうのも 喉をぎゅーって 締めてしまうのも ほら
たとえば 「まあまあ難しめの ミッションを達成する!」 とか 「なれない楽器で 難しいフレーズを弾く!」 とか。 そういう時って、 真面目なヒトほど 集中しようとして 「息を止めちゃう」 んですよ。たいていの場合。 きっとそういう時って、 「途中でブレス(呼吸)すると 集中力が途切れちゃう」 と思ってるんだよね。 でも、それって実は 本当の集中力じゃないのかもよ( ̄▽ ̄)? 息を止めて集中するってことは、 トンネルの中に入って、 トンネルの外側を見ないよう
さて。 時間が無い お金が無い 余裕がない... 「やりたいことがあるのに できない」時 ワタシはよく、 こんな言い訳をしてしまうんデスけど( ̄▽ ̄;) 実はこれらが 一番の理由じゃなかったりする。 アナタも こういうことないかな? 自分にとって それが大切であればあるほど 大事に思いすぎて なんか 神棚にまつって、 鍵かけて仕舞っちゃうこと。 そうしてどんどん その「やりたいこと」は 見えない場所に置かれて うかつに手が出せなくなって 自分の奥底
若い頃、 少しだけボーカルレッスンしてもらった ミュージカルの先生に言われた言葉があるんですよ。 それは 「あんたは一流の歌手になれない」 という言葉( ̄▽ ̄;)。 (どーーーーーーん!!) 真顔でこんなこと言われたら 衝撃っすよ? 先生は続けて、 こう言ったんです。 「あんたは10のことを教えると、 それを一度に全部やろうとするでしょ? だから歌がつまんないのよ。 一流の歌手ってね、 10教えても1か、2。 カラダに入ったものだけ 持ってって 後は好き勝手よ。