Casual Meets Shakespeare 『MACBETH SC』
すでに記憶が薄れてきてしまっているので、どこまで書けるか分からないけど今後の自分のために楽しかった記録は残しておきたい!!!
ってことで書いていきますっ。
CMS自体観劇は初めてだったんですけど、分かりやすいシェイクスピアみたいなイメージ。
私はシェイクスピア全然知らない中でも、マクベスは完全にタイトルすら初めて聞きました。
観劇のきっかけ
それでも私の大好きな推しの北村健人さんが出演されるし、他にも好きな俳優さんたち出演、初めて観た舞台・配信でも観てみたいと思うきっかけになった演出家の方がいる以上は観たいなーってことでチケット取りました。
今年はロミジュリも観ましたが、最初はそこまで話をしっかりではなくとも楽しくそれなりには分かった上で観れたしね。
2回目3回目とどんどん広く深く考えて観たりもできて楽しかったし!
マクベスは1回シリアスのみの観劇だけど、まあその場の舞台感を楽しめば良いかなーと。
でもでもやっぱり話分かるかな?って不安はあるわけで!!
劇場も初めてのとこだったのでドキドキしっぱなしでした。
いざ行ってみて距離感近くてひょえーー!!となりつつ、どんなものが観られるんだろうなって楽しみにしながらパンフで人物相関図とか見てちょっとした予習。
なんとなーく北村さんのマクダフと鯨井さんのマクベスが敵対するんだなあとかちょっとした知識は身に付けていざ始まる。
ざっくり感想
※記憶うっすらなので本当にざっくり思いついたこと書く。
最初は魔女たちが出てきたんですけど、客席に気付いたらいました。
私は割と近くにいたので「いつの間に!?」って感じ。
客降りあるたびに役者さんは気配消すのうまいなと思うくらい気付かん。
今思えば「魔女」っていう不思議な存在だからこそ、その気配分からん感じがまた良い。
水のぱしゃぱしゃ音とか照明当たって水がキラキラしてる感じとかも、劇場の照明落とした暗い静かな状態で見るとなんか不思議な感じ。
そして出てくる登場人物たちなんですけど、かっこいい!!!!!!!!!
いやもう語彙力なくてあれなんですけど、あの狭い舞台上の中でやる殺陣めちゃくちゃかっこよかった!!
殺陣自体は観たことあるんですが、どれも日本刀なので西洋の刀だとまたなんか違う感じがしてかっこよかった。
マクダフ役の北村さんを知ったのが薄ミュなんですが、そこでも思うけど刀とか剣を鞘に入れる?仕草がとても好き。
マクベスの英雄感というか、英雄と呼ばれるだけの強さを持ってるんだろうなって分かる存在感も印象的。
声の感じがすごい入ってくるというか、すごく聞こえてくる感じ。
バンクォーは強さはもちろんだけど、優しさに溢れてた。
王の元で恩賞を受けるシーンではマクダフめっちゃ姿勢良くきれいだな!って思ってたんですけど、これも今思うとなんか意味があるのかなと思ったり。
最終的に生き残る、真っ直ぐ貫いて折れなかったのがマクダフ。
嘘ついたりもなく誰よりも真っ直ぐ生きてきたと思ってます。
それを感じ取れるあのきれいな真っ直ぐ伸びた姿勢が好き。
魔女の言葉が聞こえるマクベスの表情とか何が起きている!?みたいな様子とかも結構印象残ってる。
こわいなーって思ったのがマクベス夫人…。
地位とかの欲求に溺れてる悪い女?と思ったり、魔女の都合良いように動かそうともしてる感じがするから「魔女と関係ある人?魔女の血筋?魔女の一人?」とかも思ったりしてました。
実際にどう解釈してるかはまた後で!
できない、だめだと考えなおそうとするマクベスとずっと冷静にいる夫人との対比がまたね。
ダンカン王をマクベスが突き刺した後に自分もと動く夫人ですが、誰かを殺してしまったことなんてないはずなのに躊躇なく刺せるのがすごいし怖い。
「~すると狂ってしまう」って夫人の言ったセリフ(覚えてない)が、ここから先のいろんなところにかかってくるんだろうなとも思いつつ。
ここではまだ理性もあった感じのマクベスが当たり前のように王位継承者2人を嘘ついて逃がしたり、護衛?殺したり、シートン脅したりとかも怖いところ。
その後いろんな話が進んでいく中でも本当に話として分かりやすかったです。
話しとして理解できることはもちろん、ひとつひとつのシーンにも目が離せないし語り役の存在感もまたすごかった。
語り役ってなに?って感じだったんですけど、抑揚はあるけど感情はないともあるとも言えないような、魔女とは違った存在が不思議な印象でした。
話によりのめりこませるような雰囲気もあったり。
暗殺者のシーンもめちゃくちゃかっこよかった!!!!
他の人たちとは武器が違うし短刀?使ってのスピードタイプな殺陣がかっこよすぎる。
勝手なイメージですけど、暗殺者って感じがする!
さっさと殺して消えないと見つかるだろうし、躊躇なく素早く殺せるかが1つの鍵だと思ってるので、まさに暗殺者でした。
そんな生粋の暗殺者なんだなーとか思ってたらお金を必死に拾ったり、マクベスにひれ伏すような様子だったり、息子を殺すことにためらったり…
暗殺者って簡単に言ったら悪役になるのかもしれないけど、この人たちの背景には何があるんだろう?ってすごく気になるところでした。
そんな暗殺者たちを簡単にいなすバンクォーがさすがすぎるし、そんな中で出てくるマクベスが辛いし…バンクォーは死後マクベスに何を思うのか。
マクダフ一家も…個人的にマクダフ一家大好きなので、このシーンがめちゃくちゃ辛かったです…。
息子の純粋な質問にしっかりと向き合って分かりやすく答えるマクダフ夫人が良い母であり奥様すぎて。
夫婦の対比シーンみたいなのもあったけど、マクダフ一家はマクベス世界の中で理想の家族なんだろうなと思っています。
母としてしっかり息子の成長をサポートしつつ、夫人として周りの安全を考え、夫を支える。
夫人の刺されたときの絶叫する悲鳴が忘れられないです。
暗殺者出てきた時点でやばいとは思うけど、あそこでさらにに不安が出てきた。
マルカムも実際悪くないのに、自分を悪く行ったのは避けたかったところがあったからなのかな…
説得しに来て、できずに諦めようとするマクダフの表情も印象深い。
マルカム役の伊崎さんが目ぱっちりな方なので、余計にマクダフの事情を知ったときに揺れ動く目が辛い。
そこからの正当な王位継承者としてみんな率いて戦うマルカムがかっこいい!!!
最初は実力としてそれほどだったのかもしれないけど、最初から王殺しの選択肢にマクベスも考えられていたのだからきっと有能だったんだろうな。
ただ開花するきっかけがなかったのかも。
でもそのきっかけが父が殺されて自分たちが追い出される、祖国が壊れて行くところだと考えるとそれもまた悲しい。
マルカムが暗殺者に殺されそうになって助けるところ、マクダフが暗殺者を殺すとことそのセリフが大好きです。
観たままの感想を言うと
「ヒーローやんけ!!!!!!!!!!!」
ってことですね。あれはまじでヒーローすぎた。かっこいい。大好き。
でもただ敵だから殺して当たり前、ではないセリフが好き。
マクベスとマクダフのラストバトルもかっこよすぎた。
本編中険しい顔をしていることが多いマクベス役の鯨井さんですが、終わった瞬間に笑顔になる姿がすごくエモかったです。
この違いが舞台だなって感じがする。
何回か観てみてるともっと気付く点とか思うところもあるのかもしれないですが、ざっくりとの感想はこんな感じ。
この作品がってのはもちろんだし、舞台としてすごかった。
書き忘れたけど、ダンカン王殺害前の宴のシーンでバンクォーに息子たちのことを託す?ところ。
みんな前向いてるのにマクダフだけ下向いてたんですよね。
これもなんだろうって気になる。
自分も息子がいるから?そうなってもおかしくない世の中だと理解しているから?なんだろうな~~
そしてここからはCMSのマクベスを観ての自分なりの解釈
CMSマクベス世界解釈
シェイクスピアといえば、マクベスと言えば悲劇。
ではその悲劇とは?って始まる前から考えていました。
何が悲劇かというと「戦乱の世の中」そのものだと思っています。
最初はマクベスが魔女の言葉や夫人の後押しで唆されたこと、英雄が暴君となってしまったことだと思っていました。
ではその始まりは魔女なわけで、魔女とはなに?って考えました。
さまざまな作品で魔女について描かれていますが、今作での魔女とは「マクベスの幻覚・幻聴」だと思っています。
マクベスは英雄。戦乱の世の中の英雄ということはそれだけたくさんの人を殺しているということでもあります。
ダンカン王殺害のところで言っていた「~だと気が狂ってしまう(気にすると?)」
戦の場ではたくさんの人を殺し、その人が誰かの大切な人だったと分かることも、殺した相手に大切な人がいたと分かることもあるでしょう。
それでも戦わなければならないことはもちろんなので、戦いは止めない。
でも最初からそんな強く祖国のためという一心で戦い続けられたのかな。
周りに友がいても、同じように悩むこともあったかもしれないけど、英雄という立場に、戦の中で頼れる立場として存在するからには弱音を吐けなくなったこともあったと思う。
「自分がやらなければ」本来は優しいマクベスだと思うし、だからこそ率先した部分もあったかもしれない。
そんな戦乱の世の中で英雄として生きる道でどんどん心蝕まれていった。
何かの作品で見た気がするのですが、「英雄は戦争が終わればただの人殺し」という言葉がマクベスの心情かなと。
一旦の戦が終わろうとする中で魔女を見たのは、英雄の自分が「人殺し」になってしまう恐怖のようなものもあったのかなと思います。
というわけで、マクベスはたぶんPTSDだったことでしょう。
マクベス夫人はそのマクベスの側にいてずっと支えてきたからこそ、自分も少しずつ当てられて狂って行ってしまったのかな思います。
ただ、最初は支えたい気持ちだったけど、マクベスがバンクォーまでをも殺して予想以上の出来事には耐えられなかったのかなと。
マクベスほど狂ってはいなかったから。
最終的にはマルカムやマクダフが真の英雄みたいな印象を受けます。
でもその2人が英雄なのは、あくまでもマクベスが狂って暴君となったから。
マクベスが正常のままならマルカムが王を継いでもマクベスへの声が大きくなってうまくいってないんじゃないかなー…
才はあっても、マクベスが起こした反乱がなければ目覚めるきっかけもなく頼りない王様になっていたかもしれない。
マクダフも強者としての名声はあれど、英雄ではなかった。
もちろん彼にとっての幸せは英雄ではなく、家族との幸せだっただろうにとは思うから、周りからの評判と本人の幸せにズレがあるように思うのがまた悲劇。
後は暗殺者のこと。
「金に必死」「片言で話す」「マクベスへのひれ伏す様子」「大きな傷跡」
これらから想像したのは、貧民街出身とかで暗殺者としてしか生きる術がなかった。
幼少期からまともな生活をしたことがないので、片言でしか話せない。
そんな生活だからこそ自分たちが暗殺者になるほどの強さはあれど「圧倒的弱者」という存在が刷り込まれすぎている。
気のせいかもしれないけど、赤澤さんの暗殺者1の縋るような目があったような。
傷跡も恐らく治療できなかったゆえかな…。
この暗殺者2人のことだけでも1作品できるんじゃないかってくらい思うところがたくさんあります。
そこまで世界を広げてくれるCMSのマクベス、暗殺者2人がすごい。
というわけで、こんな戦乱の世の中でなければマクベスは魔女を見ることはなかった。
英雄となるほどの強さがなければ、暴君となれてしまうこともなかった。
暴君となってしまっても大きな悲劇になることはなく、バンクォーやマクダフから説得されたり投獄されたりで済んだんじゃないかなと思います。
戦乱の世の中であること、その中で英雄となるほどの強さを持ってしまったことがマクベスという作品の中での悲劇だと解釈しました。
といっても、解釈は自分の中だけでも1つじゃないし、悲劇も1つじゃないと思っているので2回目とか見たらまた変わりそうですけどね!!
マクベス自身も強いけど弱さもあるちゃんとした人間だったからこそ。
魔女の2つ目の予言を聞いて「これだけのことをしたのに自分の息子に王位を」的なことを言ってたと思うのですが、「ダンカン王殺した時に本当にそんなこと考えてたか!?!?」と私は思いまして。
自分のやった大きな事実に向き合えずにいるのかなと感じています。
その後に思うこと
本編が終わった後はどうなるんだろうなと、これまた想像を巡らせてます。
死後の世界があったとして、マクベスはみんなに、みんなはマクベスになんていうのだろうか。
バンクォーはずっと信じていた友が真犯人であり自分をも殺した。
マクダフの家族をも殺すように命じた。
そんなマクベスに何を言うのか?どう接するのか?
私は殴れ!!!って思います。
ただ殴るのではなくて、バンクォーならマクベスにも理由があったと考えて、それを支え切れなかった悔しさや頼り切ってくれなかったマクベスとかいろいろな気持ちがある中で殴って良いとって感じですね。
でもマクダフ夫人と息子は殴って良い。だめなら私が殴ります。
マクダフに辛い想いさせてしまったことを一番悔やんでそうな気もします。
悲劇のお話だからこそ、原作とかは読んだことなくて知らないのですが、その後は救いの何かがあってほしい。
自分の中で勝手に救われるその後を想像しておきます。
まとめ
というわけで!!!
なんだかよく分からんテンションでざーっくり書きました。
書きたいと思いつつ書けない…って思ってたんですが、どんな形であれ、自分的には満足するだけ書けなくても書いておきたかった。
ここ最近自分のnote見返すこともあったのですが、テンションそのままに書くから「この時こうだったな!」って記憶が蘇りやすいんですよね。
それを何もないときに見たり、円盤発売されたときに見たり、その何かが次のまた何かがきっかけになったりしたときとか。
いろんなタイミングで見ると自分のnoteながら楽しいなって思うので書き残しておきたかった!!
今回本当になんだこれ!?って感じでしか書けてないけど、まあ良い!!
いつもそんなもん!!!頑張っても書けないならなんでも良いわ!!!
シェイクスピア作品も1年で2回も観に行くなんてびっくりですが、CMSのシェイクスピア本当に分かりやすかったし入りやすかったです。
ハムレットは漫画の劇中劇的な感じで見たことあるから、全く知らないリア王とか見てみたい。
誰が出るとか関係なく、CMS自体を今後観ていきたいですね。
舞台観劇自体楽しいなー!!って改めて感じた作品でもあります。
それが私が初めて観た作品のエーステのキャストや演出家の方がいるこのマクベスでってのがなんか嬉しい。
今後もいろいろな作品を観劇して楽しめますように!
次の観劇は11月末のすいせいむし!!楽しみ!!!
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