第6回【Hunter✖️Hunter】✖️石探し No.406◆神器
みなさま!早いものでHunter×Hunterが再開してもう6週目に突入です!!あと4週間で一旦ひと区切りになるんですかね。悲しいなあ。
しかし!!冨樫義博先生のXをフォローしている私は知っています。先生は結構先の原稿まで手を入れているのです。No.420以上の原稿を描いているらしきポストを見かけたことがありますよ。これはもうわくわくが止まりません!
それでみなさん、前回の記事に全然反応がないじゃないですか!!読まれた回数は歴代2位なんですよ、それなのにリアクションはゼロ!!!どういうことですか?!
いいですか、みなさん。こちらは確かに有料記事です。でも有料部分は私によるマンガの感想なんですよ?読まなくても全然いいのです。重要なことはほとんど無料部分にあるのが石拾い専門雑誌の特徴です!有料部分は基本的に寄付なんですよ。お忘れなく!
では、今週も最新話に石が登場するかを見ていきましょう。登場しなかったらおなじみバックナンバーからみつけていきます!
『No.406◆神器』の石
ひとつ検証が必要なものをみつけました!最後の見開きページにある病院前のオブジェ、こちらはタコの足が絡まったような造形の上に黒くて光を反射している球があります。これは石なのでしょうか?
正直見た目では判別がつきません!ですので、きちんと検証していきましょう。まず前提として、ブラックホエール号は突貫工事で作られています。そのためか王族でも荷物が制限されるほど重量には厳しいはずです。この黒い球は人物のサイズと比較して直径1.8mはありそう。無垢の石だとしたらすごく重たくなります。黒大理石と仮定して計算したら(GhatGPTに計算させたら)およそ8.24t!たかだか病院前のオブジェに8tも割かないと思うんですよね。それを支えるタコの足の重さも入れたらとんでもない重量になります。ですので、こちらは石ではないでしょう。ブラックホエール号からして、この球はポリエステルを磨いたものか、中が空洞な金属を黒化処理したものだと思われます。
というわけで今週号にも石はありませんのでバックナンバーから見ていきましょう。今回検証する石は『No.188◆NGL』より、鍾乳洞みたいな岩窟です(単行本19巻18-19ページ)。こちらはゼブラックという集英社のアプリを使うと試し読みで無料で読めるのでおすすめ。かくいう私も19巻は購入していないので試し読みで岩窟の存在を確認しました!
さて、鍾乳洞といえばパッと思い浮かべるのは鍾乳石ではないでしょうか?名前そっくりですものね!ということでまずは鍾乳石の特徴を見ていきましょう。
鍾乳石は石灰岩が水に溶け出したものが再び固まったものです。洞窟の天井から細長い逆三角形のように垂れ下がったもの(鍾乳管、鍾乳石)や、洞窟の床から棒状に積み重なってできるもの(石筍<せきじゅん>)、壁を伝って波状やカーテン状になったもの(カーテン状鍾乳石)などさまざまな成り立ちを経たものがあります。
鍾乳石は石灰岩に含まれるカルシウムイオンが水に溶け出して二酸化炭素を逃し、再び沈澱するという過程を何千何万年もかけて行ってできるそうです。なるほどー。あのような独特な形は時間を内包しているのですね。……でもちょっと待ってください。私は一度か二度鍾乳洞に行ったことがあるのですが、湿度が高いというか洞窟内が濡れていましたよ。石灰岩が水に溶け出しているんですものね。
でも、No.188、19巻18-19ページの見開きにあるこの洞窟は濡れている感じがしません。鍾乳石による鍾乳洞ではない可能性が濃厚です!
他の石の可能性を探っていきましょう。今回も本シリーズのご意見番、ChatGPTに聞いてみます。質問は「鍾乳石以外で鍾乳洞のような形の洞窟はあるのか」です。
なるほど!これら4つの候補の中で有力そうなのは「1. 風食洞」と「4. 砂岩地形」ですね。「2. 海蝕洞」はマンガ内に水の描写がないことから違うでしょう。「3. 柱状節理」もイメージには合いません。
はじめに「4.砂岩地形」の方から確認していきましょう。アーチーズ国立公園という超ヒントが示されていますからね!
むむ。たしかに侵食されているっぽい地形ではありますね。でもどうだろう。これだ!という感じはしません。
続いて「1. 風食洞」を見てみましょう。こちらは日本語で検索してもいまいち画像が出てこなかったので、英語の「Wind Cave」で検索しました。
おお!これは何となく近い気がしなくもない!!つららみたく細いけども。
でも上の画像は同じWind Cave National Parkでも雰囲気が違いますね。世界最長の洞窟のひとつと書いてあったので、きっとさまざまな表情があるのでしょう。
風食洞について他に有名なところがあるのかをまたChatGPTに尋ねてみました。そうしたらですよ、「アメリカ・アリゾナ州のアンテロープキャニオン」を提案してくれました。それでググってみると……
上の画像には18-19ページの鍾乳石のようなものはないものの、プフたちが育てられている部屋以外はなんとなくこんな感じな気がします。マンガでは縦に線がはいっていてアンテロープキャニオンには横に線が入っている違いはありますけども。大きな違いではなさそうな気がします。とにかく風で侵食されてできた乾燥した岩窟や谷ということです。
ということで、『No.188◆NGL』の洞窟は、Wind Cave 国立公園とアンテロープキャニオンが合体した地形という結論にしました!18-19の見開きページはWind Cave 国立公園に似ていて、通路はアンテロープキャニオンみたいという感じですかね。
で、何石かということですよ問題は。私はあくまで18-19の見開きページの石を深掘りしていきたいと考えています。ChatGPTによると、Wind Cave 国立公園の石はライムストーンとドロマイトとのこと。ライムストーンもドロマイトも堆積岩で共通点がいくつもありますが差異もあります。
ライムストーン
成分:主に炭酸カルシウム
生成過程:浅い海でサンゴ礁やプランクトンの堆積で作られる
硬さ:ドロマイトより柔らかい
耐久性:酸に弱い
外観:白・灰・ベージュ
ドロマイト
成分:炭酸カルシウムと炭酸マグネシウムの混合物
生成過程:ライムストーンが海水中のマグネシウムと化学反応を起こしてカルシウムの一部がマグネシウムに置き換わる
硬さ:ライムストーンより硬い
耐久性:酸に強い
外観:灰・ベージュ・淡いピンクやオレンジ
このふたつなら蟻の巣である岩窟の石はライムストーンでしょう!根拠は色ですね、色。色。
さて、ここからは彫刻におけるライムストーンについて書いていきたいと思います。成分とかはもう説明しましたからね。
その昔の学生時代(私こと石拾い専門雑誌編集長は彫刻科出身)、私の周りにはライムストーンで作品を作っている同級生なり先輩なりがいました。プロの彫刻家の作品でも時折素材がライムストーンとキャプションに書かれていることがあります。なので、ライムストーンは彫刻でよく使われる石ですね。
私はライムストーンを彫ったことはありませんが、見聞きした情報によると石としては柔らかく彫りやすいとのことです。偏見を申し上げれば、どーんとした制作スタジオを構えなくても、つまり自宅の庭とかでもライムストーンは気軽に彫刻できるイメージがあります。ちょっと硬いものが当たっただけでも表面が削れてしまうイメージもありますね。もしかしたら子ども彫刻教室とかでも使えるかもしれません。
また、石灰岩だからなのか柔らかい石だからなのかは定かではありませんが、ライムストーンは磨いても花崗岩のようなツルツルさにはならないです。あと、酸に弱いとのことなので、時間の経過とともに変化することを意図していなければ屋内展示にするのが良いでしょう。
いやぁそれにしても石が全然出てこないですね。しかしみなさん朗報!!冨樫先生はごく最近No.409に加筆をしているのです!!内容とともに投稿された日付も見てください!
これはタイミング的に石を描き加えたに違いありません!!!
だって先週の記事の中で冨樫先生にお手紙書いたんだもん。きっと届いているはず。『冨樫義博先生にFL(ファンレター)を!』って今週号のジャンプにも書いてあったし。このシリーズだって私からのファンレターですよ!No.409を待ちましょう、みなさん!!
『No.406◆神器』の感想(ネタバレあり)
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