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白井晟一入門 第二部@松濤美術館
年初に、渋谷の松濤美術館にて、白井晟一先生展・第二部を見てきました。
https://shoto-museum.jp/exhibitions/194sirai/
松濤美術館で昨秋から1月にかけて行われた白井晟一先生展は二部構成でした。
昨年11月に訪れた第一部は、建築家・白井晟一先生の足跡を辿るものでした。展覧会の後半は、白井晟一先生の代表作でもある「松濤美術館」の内部を公開する企画でした。
第2部/Back to 1981 建物公開 2022年1月4日(火)~1月30日(日)
美術館の建物内部をひたすら鑑賞します。
原理的な意味での建築展ですね。
とかいって。
美術館内部なんて展覧会にくれば、いつだってみれるジャ〜ン、、などと思うなかれ(自戒をこめて)。
美術館の内部がむきだしになった状態は、普通だと、なかなかみられないので、今回の展示も、なかなか興味深かったです。とくに、松濤はみごたえがあります。空間そのものに気配がある、というか。作品が展示される時は、イメージの支持体としてのなりを潜め、展示から解放されると、うーんとのびあがるような。生命的な感じがしました。そういうのは、良質なホワイトキューブであっても、同様なきがします。
https://artscape.jp/artword/index.php/ホワイト・キューブ
普段はなかなかみられない、貴重なお茶室も公開されていました。天井の照明。
そういえば、第1部の展示では、白井先生の装丁の仕事も多く紹介されていました。中公文庫とか。
大学生のころ、「表紙・扉:白井晟一」をみつけ、画家の白井さんと建築家の白井先生と、よもや同姓同名だけど・・。同じ白井晟一先生、と知った時、ちょっと意外な気がした記憶があります。
ちなみに中公文庫。カラーのカバーを脱がすと、裏から、白井先生の単色のデザイン画が出てきます。こういう二重構造が、建築的にはエロスとタナトス的?な感じでしょうか。
そんなことないか。。
そう。
1990年代とか2000年代とか、建築も、美術も、ダンスとかも、なにかといえば「エロスとタナトス」みたいなことが、やんやと言われてた気がします。(気のせい?)。
最近はそういう話はあまりききませんね。2020年代、エロスとかタナトスとか、何ソレ?な感じかもですが。
いまどきのエスディージーズとか、欲望のありかたもかわってきてます。
ならば、いまどき、「建築はエロスとタナトスじゃ!」、とかいったら、ギョーカイ的には、どんなのができるんだろう。コンプライアンス的に。大学とかまなびやとかでいったら、相当マズイのでしょうか。
いまはやりの?カフェとか。温泉とか銭湯とか。ちょっと前のコミュニティとか。多世代交流とか。ミーティングスペースとか。まちづくりとか。そういうのとか。そういうのとか。××とか。△△とか。(←適当に想像しといてください)
エロスとタナトスに、そういうのたちを、ひっかけると。
・・・意外なほどそのままな感じです。逆に納得しました。
エロスとタナトスは2020年代には、すでに普遍化しているということなのでしょうか。
すみません。ぼやいてます。
東急本店も文化村もドゥマゴのタルトタタン もなくなっちゃうんですね。諸行無常の響きありです。。エロスもタナトスも。
お肉と豆腐を買いにいってきます。