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息子と私と夕暮れさんぽ

息子との日課は保育園帰りの散歩。
大体公園に行くことが多い。
保育園でも全力で遊んできているだろうに、その後も遊ぶってすごいなぁと感心する。
わたし的には正直もう家に帰りたい…という気持ちが強い。それでも、まだまだたどたどしい日本語で「さんぽいくの〜」と見つめられると、仕方ない行くか〜という気になってくる。恐るべし息子パワー。

歩いて数分の公園が、息子と一緒だととても遠い。
数歩歩いては立ち止まる。道端の草に、コンクリートを歩くアリさんに、そこらじゅうに転がっている石ころに、1回1回手が伸びる。

「あぁ、そんなところ触っちゃって汚れちゃうよ〜」という気持ちと、「こんなに世界のすべてにワクワクできるなんて羨ましい…」という気持ちが入り交じる私。
(ウェットティッシュは必需品だよね)

保育園の先生たちとのお散歩のおかげか、最近「はじっこ」という言葉を覚えた。
道路を歩くときは「はじっこ!」と言いながらしっかり端に寄る息子。成長を感じる。
(とは言いつつも、段々真ん中に寄っていくから気は抜けない 笑)


公園に着くと一通り走り回る。遊具に掴まって足をプラプラさせる。
すべり台はまだまだこわいらしい。

私はすでに疲れていて、ベンチに座って眺める……わけにもいかず(笑)
すぐに息子から「ママおいで」の声かけが飛んでくる。

座っていた〜いという気持ちと、呼んでくれる嬉しさに駆けていきたい気持ちが共存。

立ち上がらずにいると、私の手を掴みにやって来る。

2歳の力はなかなか強い。

その手に導かれながら、この瞬間のすべてを忘れたくないと思う。


土が付いて、汗ばんでしっとりした柔らかな手の温度感を。
風になびく髪の毛が西日を受けてきらきらしていることを。私の手を一生懸命握るその力強さを。
今日も1日無事に過ごしてくれた安堵感を。
こちらを振り返るその瞳の優しさを。

大きな愛を宿したその小さな手のひらは、これからどんな希望を掴んでいくのだろうか。

一気にそんなことが駆け巡って息子を見つめたら「ママどしたの?」と不思議そうな目。
そして来たばかりなのに「かえる!」と言い出す忙しなさ。冷蔵庫にしまってあるりんごゼリーを思い出して食べたくなったらしい。

あぁつかれる。だけど愉しくて愛おしい。

またたくさん足を止めながら家に向かうんだろう。
さて、今しかできないより道散歩を味わおうか。



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