カンボジアの生徒の気質
前提として、基本的に公教育では下記のことを踏まえててほしい
1. 暗記教育が中心
2. 自分の意見を言う機会などもなく、作文などもない
3. 先生の言うことは絶対
4. 美術や音楽などの情操教育は一切なし
その上で、Computer Academy STEP Cambodiaという日本でいう専門学校というか職業訓練校のような学校で教えていたときの生徒の気質を紹介したいと思う。ちなみにここでは三年間教えていた。
当然、個人差はあるので、そこは踏まえて読んでいただければ。
性格はおとなしく授業態度も悪くないが、話も聞かない
生徒に限らずだがおっとりとした性格の人が多く、学校の性質上、学ぶことを望んでくる生徒がほとんどなので、授業態度はそれほど悪くはない。
しかし、もともとカンボジア人は早合点しいな人たちでもあるので、おそらく慣れない英語というのもあり(私の英語が悪いというのももちろんあり)、こちらの指示を中途半端に聞いて違うことをやる生徒も多い。
シャイな子も多く、聞き返すことができないでいる場合もある。
そのため、何度も説明したからわかっているだろと思っても説明を端折ってはいけない。
もうね、何度「色を足す際に、絵の具のついた筆を色(特に白)の瓶に突っ込むな」と言ったかわからないレベル。
プリントはあげても持って来ない
製本したものをあげるなら持ってくるかもだけど、プリントを配る程度だとすぐなくすし、そもそも授業後にそのままゴミ箱に捨てられる場合も多い。ほんと泣きそうになる。
ので、プリントは最初の頃は頑張って作ったが、すぐにほとんど配らなくなった。
宿題はやって来ない
これが結構困ったもんで。
絵を描く授業は、進み具合は生徒によってかなり変わる課題も多いので、授業でおさまらない場合もある。そんなとき、できるなら家でやってきてほしい場合もあるのだが、なかなかやって来てくれない。
PCでちょいちょいすれば良い課題ならやるようだけど、鉛筆デッサンの続きみたいなことはやって来てくれる生徒の方が稀。
やってないので授業を休んでしまう生徒も多い。
そのためできる限り時間配分には気をつけた。
テストがあると半数が辞める
授業を休むくらいならまだしも、カンボジア人はテストで優劣がつけられるのを本当に嫌がる。そのため、テストと聞いただけで学校を辞めてしまう生徒も多い。
アートのクラスでは最初からテストはないのだけど、学校で教え始めた頃のある日、急に生徒が半数になったことがあった。
自分の教え方が悪かったのかと焦ったが、生徒にわけを聞くとコンピュータの授業で今日がテストの日だったらしく、それで生徒が来てないんだと。
そして一度来なくなった生徒は、そのままずるずると休みフェードアウトしてしまいがちになる。
そうやって生徒たちは(こちらは望んでもいないのに)勝手に脱落していき、当初20人で始まったクラスは半年後には2〜5人にまで減ってしまうのだ。
(その上、雨の日は1時間遅れで一人だけとかざら)
そりゃ先生も心折れるよね。
自分の後任も1年もたず辞めたらしいので、なんとなく思い出した。