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カンボジアで教えるということ

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カンボジアでの美術教育やデザイナーを育てる仕事で得た知見を元にした教育論(?)
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#色彩探求

観察脳の鍛え方。 [ 14 ] - 平面構成2

観察脳の鍛え方。 [ 14 ] - 平面構成2

平面構成 - 実制作前回作成した構成案をもとに実制作をする。

必要なもの
・画用紙(B4程度)
・水彩絵の具(赤・青・黄・白の4色)
・前回作成した構成案

目的

・構成案をもとに再構成する応用力を身につける
・形容詞のデザインを行うことで、自分なりの感覚や色の表現を身につける

前回の構成案

クラスによっては時間的な余裕がなく、案を一つしか考えることがでなかったりもするが、その分丁寧に指導

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 観察脳の鍛え方。 [ 13 ] - 平面構成1

観察脳の鍛え方。 [ 13 ] - 平面構成1

平面構成 - 構成案の作成複数回に分けてポスターカラーによる平面構成の基礎を学ぶ。

このnoteの趣旨や目次は[ はじめに ]をお読みください

目的

・実際のデザインのプロセスを通じて、創造的なイメージには小さなアイデアの組み合わせで成り立っていることを体験する。

平面構成に先立ってVTS

今回の課題は初見ではどのようなことをするのかイメージしずらいため、あらかじめVTS(対話型芸術鑑賞

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 観察脳の鍛え方。 [ 8 ]  - 着彩デッサン1

観察脳の鍛え方。 [ 8 ] - 着彩デッサン1

着彩デッサン - 点描表現ここまでの知識をもとに、果物の着彩スケッチを点描で行う

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目的

・今まで習ったことをフル活用して応用力を育てる
・手法を変えることで表現の仕方を学ぶ
・同じものを見ても目線や表現の仕方が違うという個性を学ぶ

VTS(対話型芸術鑑賞)と関連した内容

作業のイメージをしやすくする必要があるため、当日ではない別

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観察脳の鍛え方。 [ 7 ] - 色彩探求2

観察脳の鍛え方。 [ 7 ] - 色彩探求2

色彩探求 - 色分けされた箱今回はルービックキューブ状に線が引かれたプリントを、3Dに見える様に色を塗り分ける。

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目的

・3原色(+白)のみを利用して自分で色を作ることで、色彩感覚を養う
・色の混ぜ合わせの規則や色相と明度の違いなのを学ぶ。

プリントを配り趣旨の説明

最初に3Dとは何か?を問い考えてもらう。3Dとは3次元(Dim

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 観察脳の鍛え方。 [ 5 ]  - 色彩探求1

観察脳の鍛え方。 [ 5 ] - 色彩探求1

色彩探求 - 混色の作り方色相という概念の理解をもとに混色を実際に作成してみる

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目的

色に種類があることと混色のルールを知ることで、色に対しての繊細な感覚を育てる。

色相環の説明

色は輪のように順番に連続して並んでいおり、場所によって色の印象が変わる。赤の周辺の色は暖色、青の周辺の色は寒色、そして緑色周辺の色が中間色と呼ばれてお

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観察脳の鍛え方。 [ 3 ] - 色彩表現2

観察脳の鍛え方。 [ 3 ] - 色彩表現2

色彩表現 - 人の顔色彩表現1を踏まえた上で、今回は顔のパーツの単純化にトライする。複数人いる場合は隣同士の顔を対象とする。

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目的

色彩表現1ではシンプルな形から想像により形をつくったが、今回は逆に複雑な形を単純な形に置き換えてみることで、視覚情報の選別を体験する。

観察する

まずは人の顔をよく観察し、パーツごとにラフスケッチで

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観察脳の鍛え方。 [ はじめに ]  - 10/8 update

観察脳の鍛え方。 [ はじめに ] - 10/8 update

私が以前、カンボジアでアートを教えていたこと、試行錯誤してきたことはこれまでにもずいぶん書いてきたが、実際にどのようなカリキュラムであったかを具体例を挙げて紹介するシリーズを書いていこうと思う。

このカリキュラムは、単なる情操教育としての美術教育というだけではなく、思考の基礎的な力である観察力の向上を目的としている。

昨今はアート思考やデザイン思考、クリティカル思考などの思考法が数多くあるが、

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