Frederic Laloux「Reinventing Organizations: An Illustrated Invitation」
組織運営の進化過程を5つの色で分類して、それぞれの特徴を整理している。
従来の大企業が行ってきた性悪説による管理(Orange型)から脱却し、性善説を前提に管理を放棄する形態(Teal型)を紹介・推奨している。
本家である「Reinventing Organizations」を読まずとも、豊富な挿絵と平易な英語の組み合わせで解説した本書を読めば、理論の概略が掴める。
むしろ、経営者や人事部が社内に新しい考え方を広める際等には、イメージを掴んでもらうのに適した絵や要約が満載で便利だ。
近年、トップダウンではなくボトムアップで運営される組織に注目が集まっている。
組織論の世界ではザッポス社やセムコ社の「ホラクラシー」が盛んに取り上げられており、日本でもベンチャー界隈では志向する企業が増えている。
しかし、「ホラクラシー」は導入上の制約が多く、難易度も高いと言われ、その光と影について賛否が分かれ始めている。
一方、「Teal型組織」は部分導入がしやすく、日本企業にも取り入れやすい話が多い。
日本でバズるまで・・・あと3年くらいな気がする。