古事記の基本情報
古事記とは。
日本に現存する最古の歴史書です。
この古事記が、メチャクチャ面白い。
日本の神代の時代から書かれているため、神話はもちろん、バトル、恋愛が繰り広げられ、所々に和歌が書かれています。
つまり、古事記は、神話、ファンタジー、アドベンチャー、恋愛ミュージカルが1つになった日本最古で最高のエンターテインメントと言っても過言ではありません。
#たぶん過言
しかも、日本の歴史には たくさんの謎があり、その謎を紐解くヒントが古事記に隠されていると言われているので、歴史ミステリー要素も加わります。
例えば、日本歴史の大きな謎の1つの日本の成立ち。
現在の歴史学的には、日本の政治を始めたのが大和朝廷。
この大和朝廷は、4世紀頃、奈良県に突如現れた集団です。
それまでは、日本は誰が統一していたのか?
それが、ほとんど分かっていません。
魏志倭人伝 という中国大陸の書物によると、
2~3世紀ごろの日本には邪馬台国 という国が当時の日本を統治していて、その国は卑弥呼 と呼ばれる女王が君臨していたようですが、その「邪馬台国」が「大和朝廷」になったのか?
それとも「邪馬台国」とは全く別の集団が「大和朝廷」になったのかは、謎のまま。
そんな感じで、日本の成立ちは、未だ良くわかっていないところが多くあります。
色んな要素が詰まったのが「古事記」で、
そんな、エンタメ要素が詰まったモノが奈良時代にはあったと思うと、なんだかワクワクします。
令和時代に置き換えるとInstagramとYouTubeとTikTokが1つになったモノと言っても過言ではない。
#これは過言
古事記の作成者と完成時期 -いつ?誰が?-
古事記が完成したのは西暦 714年。
#奈良時代
天武天皇 が、稗田阿礼 に「日本中の神話と歴史を覚えてこい」と命令し、
稗田阿礼が覚えてきた神話や歴史を太安万侶 が文字起こしして、古事記が完成しました。
稗田阿礼:一度、見たり聞いたりしたものは絶対忘れな超人的な記憶力の持ち主。
太安万侶:当時、平仮名や片仮名がない時代に漢字だけで古事記を文字起こしした言語化の達人。
ちなみに、太安万侶は古事記を作るときに、「安」は「アン」と読むときもあれば、「ア」と読むときもあると、ルールを作ったようです。
これが漢字の音読み・訓読みの「元」となったとも言われています。
古事記の目的 -古事記を作った理由-
古事記が作られる前は、日本各地で様々な神話や歴史がありました。
しかし、地域毎に伝わっている神話や歴史の内容は、バラバラで統一されていない状態でした。
「これは、今後、混乱を招くだろ」と予想した天武天皇は、統一された神話と歴史が必要と判断し古事記を作ったとされています。
また、その他の理由として、
当時は天皇の座を狙っている豪族たちも多くいたので、天皇の権威を広く知らしめるツールとして、古事記が作られたとも言われています。
日本書紀 -古事記との違いとは-
古事記とよく似た書物があります。
それが「日本書紀」です。
この日本書紀は、古事記と同じような神話などが記載されています。
しかも、日本書紀の完成は720年で、古事記が完成した712年と完成時期がとても近い。
日本書紀を作ることを指示したのは、天武天皇です。
古事記も天武天皇が命令していました。
同じ人が、同じようなものを別々に作りました。
日本書紀を作った理由は、古事記は国内向け、日本書紀は国外向けにしたようです。
たしかに古事記は、神話も和歌も多くポップで物語調なので読みやすいです。
日本書紀は、淡々と書かれている印象で、面白みがあるのは古事記ですね。
ちなみに、古事記と日本書紀を合わせて、記紀 と言います。
巻数は古事記は全巻3巻に対し、
日本書紀は全巻30巻とボリュームが全然違います。
ちなみに、全巻30巻は黒子のバスケと同じです。
古事記を読む上での注意事項を紹介するつもりでしたが、思った以上に長くなったので、続きは次回で!