抑圧に屈しない強く美しき女性たち 映画「私は歌う ~アフガン女性たちの闘い~」(2022年)
国連UNHCR協会の難民映画祭、2本目は、アフガニスタンの女性たちを追ったドキュメンタリー映画「私は歌う ~アフガン女性たちの闘い~」を観ました。
夜に国連UNHCRのイラン代表の方のオンラインセミナーがあるので、それまでに観てしまおうと、急いで授業準備やあれこれを終え、映画を鑑賞。
女性の権利が制限され、人前で歌うことを良しとしないアフガニスタンで、オーディション番組に出演して歌手として成功しようとする女性たちと、彼女らを励まし、後押しをする、アフガニスタン出身の国民的歌手、アリアナ・サイードを追った映画です。
アリアナは、どこへ行っても大勢の人に囲まれる大人気歌手。世界中でコンサートをするような著名スターです。スター発掘番組「アフガン・スター」の審査員も務めています。
彼女は、女性の権利擁護を主張する活動家でもあり、アフガン女性たちの憧れの存在です。
友人同士でもあるザフラとサディカは、家族に反対され、知らない人から脅迫を受けることもありますが、よきライバルとして支え合います。
順当に勝ち上がっていく2人と、喜ぶアリアナ。
パキスタンの独立100周年の記念コンサートを準備するアリアナと彼女の婚約者。
しかし、アメリカ軍の撤収と、タリバンの政権掌握によって、アリアナのコンサートは中止になります。
身の危険を感じたアリアナと婚約者は、米軍機で国外へ脱出します。ザフラ(の方だと思う)も陸路、パキスタンへ逃れます。
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祖国に戻ることはできないかもしれないけれど、女性や芸術家たちを支援するため、決してあきらめず、声を上げ続けるアリアナ、
自分の力を信じて、学業も、歌も、スポーツも、すべてに全力で取り組んで、必ずやアフガン女性の星となると誓うザフラやサディカ、
彼女らが本当に力強くて、きりりとしていて、ほれぼれします。
とりわけ、舞台に立つときの彼女らは、お化粧をして華やかな衣装を着ていることもありますが、女性たちを代表しているというパワーがみなぎっていて、本当に魅力的。
アフガニスタンの音楽は、拍子やリズムやメロディが西洋のそれとは違って掴みづらいのですが、彼女らの歌がうまいことはわかります。
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国民の半分を占める女性が力を発揮することを禁じて国や社会が発展するわけがないのに、どうして女性たちを抑圧して閉じこめようとするのか。
たまたま日本に生まれたおかげで、自分の進路や行動や嗜好を(あからさまには)妨げられることなく生きていられる私たちは、それを当たり前に思って安穏とせず社会に還元しなくては、と今回も強く思いました。
同じことを「マインド・ゲーム」の鑑賞記録にも書いていますね。
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長らく大学生と接してきて、法学部や経済経営系の学部にも、女子学生の割合がずいぶん増えてきたのを実感しています。
のべ何百だか何千(もいないか?)という大学生に教えてきましたが、能力に個人差はあっても、男女差はありません。
むしろ、女子学生は概して真面目で、取り組みがていねいであることが多いです。抜群に優秀だった学生を思い浮かべると、女子学生の方が多いような気もします。
社会科学系の学部の女子学生は、女性の教員が少ないので受講したと来てくれることも多いので、それも影響しているのかもしれません。
それでも、就職を前にすると、能力はあるのに、挑戦することを避けているように見える女子も過去にはいました。
最近はそうした傾向も薄れてきているようにも思いますが、女子学生が、自分たちには可能性がある、選択肢はたくさんある、と思ってくれるよう、気をつけています。
いや~、それにしても、アリアナさんがかっこいい。
見習ってシャキッとせねば! ( ´∀` )
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