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ローストチキンの真実

本日は丸鶏のローストチキンのお話です。

フランスで丸鶏のローストチキン(仏語でプーレ・ロティ)を購入できるのは大型のスーパー以外に、一部のブッシェッリー(お肉屋)か屋外のマルシェでロティサリーグリルと呼ばれる専用の調理器具を使って丸鶏を目の前で焼き上げて売っている専門店です。

レストランで食べられるのは、ほんの一部の高級レストランくらいです。

料理の知識とお肉を焼く調理経験・技術を持った料理人が働いている高級レストランでは、しっとり・ジューシーに焼き上げられたローストチキンを食べることはできますが、それ以外で美味しいローストチキンに出会うことは奇跡に近いと私は思います。

一般的にレシピで紹介され、お店で購入できる丸鶏のローストチキンはタコ糸で縛って表面の皮をしっかり伸ばしカタチを整えてから焼き上げる方法です。

タコ糸で丸鶏を縛る理由の一つは、焼き上がりのカタチを綺麗に保つことができるからです。もう一つは、ロティサリーグリルで専用の串に挿して丸鶏を回転させながら焼き上げる際、焼きムラなく全体に均一に火が入るようにするため。

ただこのタコ糸で縛られた状態でオーブンで焼くとむね肉ともも肉の部分が密着して火入れが悪くなるリスクがあります。ロティサリーグリルならば回転しながら焼かれるのでオーブンよりはマシです。

つまりむね肉は理想的なしっとり・ジューシーに火入れができても、もも肉に火が入っていない。逆にもも肉に火が入ったと思ったら今度はむね肉に火が入りすぎてしまいパサついている・・・丸鶏全体が綺麗に焼き色を付けられ、しっとり・ジューシーに焼く事は至難の業なのです。

丸鶏の大きさや鶏肉の質によってオーブンの焼き時間・温度を変化させなければならず、料理人がつきっきりでオーブンの温度調節、時にはオーブンから取り出して途中で休ませたりと手間もかかります。

そのため実際ローストチキンを作るときは、加熱時間・加熱温度だけでは説明ができないのです。

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今回紹介するレシピはこれら全てを解決する調理方法です。

丸鶏のローストチキンは、料理人が感覚と経験によって火入れをしますが、今回紹介するレシピでは、タコ糸で縛る手間もなければ、誰でも確実にしっとり・ジューシーに仕上げる方法です。

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家庭でも再現できるプロが作るローストチキンの食感と味わいになります。

今回紹介するレシピは過去のYouTube動画で紹介したブライン液を使ったレシピからの応用になります。

ブライン液
ブライン液とは塩を溶かした水のことを指す言葉です。塩水、または塩水に漬けるという意味を持ちます。欧米では、肉類を保存するための手段の1つです。塩が肉のタンパク質を分解することで中に水分が入り肉を柔らかくします。塩は肉に入った水分を閉じ込める作用があるためジューシーさも維持できます。

✅【余熱を信じろ!!鶏胸肉が驚くほどジューシー:ブライン液で誰でも美味しく作れる 】

ちなみにですが

レストランで丸鶏一羽をオーブンで調理することはとても稀です。

何故ならば、むね肉がしっとり・ジューシー仕上がる温度とコラーゲンの多いもも肉が柔らかくなるための加熱温度・時間が異なるからです。

むね肉は68度を超えると乾燥し始め固くなるのに対し、もも肉は73度よりも低い温度の加熱調理では柔らかくならないからです。

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そのためむね肉・もも肉を提供するレストランの殆どは丸鶏を捌いて、それぞれの部位の特徴にあった調理法を選択して調理するのです。

レストランで働く料理人が選択する鶏胸肉・もも肉の特徴・下準備や提供方法は次回の記事で詳しく説明させていただきます!!

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そんな難しさのある丸鶏のローストチキンですが、解決手段の一つにブライン液で丸鶏をマリネしてから調理する方法があります。

ブライン液に一晩マリネして丸鶏を取り出したら、表面の水分をペーパータオルで拭き取り冷蔵庫内で乾燥させます。

乾燥させる目的は表面の水分量を減らす頃で焼き上がりの皮全体をパリッとさせることが目的だからです。

冷蔵庫内で丸鶏の表面の皮を乾燥させたらオーブンに入れ、時間と温度だけきっちり守れば簡単に誰でもしっとり・ジューシーにローストチキンを作る事ができます。

ただ丸鶏を一羽分マリネするブライン液を準備してマリネするためには、大きめの容器が必要となり家庭向きの調理方法ではない。

そこで丸鶏をマリネする濃度のあるソースで丸鶏をコーティングして塩分と水分を丸鶏になじませます。

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マリネソースに選んだ材料はニンニクのピューレ・マスタード・醤油です。

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それぞれの香り・塩分・濃度を活かしてブライン液の代わりに刷毛を使って丸鶏の表面全体に塗りマリネします。

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一晩冷蔵庫で表面を乾燥させると焼き上がりの際に皮面をよりパリッとさせることができますが、時間のない場合は最低でも5〜6時間はマリネさせると味をしかりなじませられます。

翌日、丸鶏を冷蔵庫から取り出し100度の低温に設定したオーブンで90分間いれて加熱します。

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オーブンを100度の温度に設定する理由は鶏肉の風味を保ち、肉質を柔らかくするためです。

低い温度のオーブン内では鶏肉の表面から蒸発する水蒸気によって鶏肉が冷やされます。そのため鶏肉の表面温度は常に70度前後を保つことができるのです。そうすることで肉に含まれるタンパク質分解酵素が働き肉が柔らかくなる仕組みです。

低温長時間で調理された丸鶏はむね肉はしっとり・ジューシーで尚且もも肉は柔らかく既に火が入っている状態になります。

ここまで準備しておけば、後はお好きなタイミングで高温のオーブンに入れるだけ。温め直し焼き色がつくと皮面をパリッとさせて仕上げられます。

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YouTube動画内では栗のピラフを丸鶏の中に詰めてから、仕上げにオーブンで一緒に温めていますがお好みで丸鶏の内側に詰めてください。

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詰め物をする理由は見た目や華やかさの演出だけなので、別皿に添えて召し上がっていただいた方が手間なく綺麗に召し上がれます。

最後の調理工程のオーブンの温度は、220度に設定して10〜15分間入れて表面に焼き色がついたら出来上がりです。

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下準備さえできれば最後は好きなタイミングで短時間だけ高温のオーブンに入れて仕上げることができる方法。簡単でプロが作るローストチキンを家庭でも再現できるレシピです。

✅【丸鶏をマリネするソースの材料と分量】 丸鶏1.5kgに対して

 ニンニクのピューレ     15g(丸鶏に対して1%)
 マスタード         15g(丸鶏に対して1%)
 醤油            15g(丸鶏に対して1%)
*塩             15g(丸鶏に対して1%)

*ローストチキンを召し上がる際は上記のレシピから塩を入れないで作ると美味しいソースができます。
✅【栗のピラフの材料と分量】(4人前)

*米             300g
*水             300g
 オリーブオイル        30g
 玉ねぎ           150g
 人参            100g
 塩               8g
 ニンニク           15g
 バター            20g
 ローリエ            1枚
 白ワイン           90g
 むき栗           100g

*炊飯器で作る際は、お米と水以外の食材は動画内で紹介している調理工程通りに調理してから、研いだお米と水を既に入れた炊飯器の中に入れ、よく混ぜ合わせてからお米と一緒に炊きます

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✅調理工程はYouTubeの動画内にて紹介しております。



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Chef Ichi

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