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ぐるぐる思考から抜け出す 誰が正しいかじゃなく、何が正しいかだよ
よく、人の気持ちに左右されてしまう人っているよね。
昨日まではAと言う結論だったのに、次の日になるとBと言うふうにコロコロと意見が変わる人だよ。
周りの人も振り回されてしまうけれども、自分自身も「心の安定」がないから、いつも心が苦しいんだよね。
そこでどうしたらいいかだけれども、ドラッカー風に言えば「誰が正しいかではなくて、何が正しいか」を追求することが大事だよね。
だけど、日本人はこれがものすごく苦手なんだよ。
これは古事記にも書いてあることなんだけれども、日本人は古来から、「勢い」を重視して、「勢いがある」ことを正しいと考える伝統を持っているんだよ。
だから、大東亜戦争の時も、最初の頃は真珠湾攻撃も成功して、勢いがあるから、みんなイケイケドンドンでやるんだよ。
だけど、勢いがなくなってくると、戦争したこと自体が悪かったんだと言う考えに傾いてしまうんだよ。
そして、戦後になると、GHQの東京裁判のせいもあるけれども、軍部が暴走したと言うことで、軍隊そのものをなくしてしまうところまで極端に揺れてしまうんだよ。
だけど、軍隊そのものが悪いわけじゃないからね。
そこでこうした「勢い」を重視する伝統に代わって、普遍的な正しさを求める心がどうしても必要だよ。
それはキリスト教の聖書風に言えば、「モーセの十戒」みたいなものが必要だと言うことだろうね。
十戒の中には、「ふしだらな不倫をしてはいけない」と言うのもあるけれども、神様からの命令だから、絶対のものなんだよね。
そこで参考にしたいのがイエスキリストが教えたと言う「タラントの例え」だよ。
これはタレントのもとになったもので、才能と言うのは神様から与えられたお金のようなものだと言う意味だよね。
もともとタラントと言うのは、お金の単位で、人はそれぞれ神様からいくらかのお金をもらっているようなものだと言う考えだよ。
そしてしばらく神様が留守にするんだけれども、その間にこの預かったお金を増やした人は褒められるんだけれども、全然増やさずに土の中に埋めていた人はものすごく怒られるんだね。
これは自分に与えられたものを生かしきることが正しいと言う考えだよ。
だからアメリカ流に考えれば、才能が生かせるところに転職する事は正しいことだし、成果を重視する事は絶対の正義になるんだよね。
やっぱり自分の才能や情熱を生かしきると言うところが、正しさになるだろうね。
これは民主主義的で自由な社会の条件でもあるよ。
中国がどうして問題かと言えば、やはりこうした国民の自由を抑圧して、国家の権威のために奉仕させると言うところが、全体主義的だからだろうね。
やはり自分の才能と情熱を生かし切って、人に喜ばれるというところに生きる基軸に置いておけば、ぐるぐると思考が回ることも少なくなるかもよ。