電子機器の廃棄物アートが訴えるモノ
光が当たるところには、影もできます。
世界のDX化が進む中で、その影に隠れた問題にも目を向けないとと思わされた話。
私はいま、クラウドシステムの営業をしています。商材のうたい文句の一つが「ペーパーレス」。確かに紙の大量消費は、環境によろしくないという確信はあるので、システムを変えてもらうためには、推せる大事なポイントです。
一方で、最近のあるニュースを見て、
DXを推している側の人間として、自分ごととして考えないといけないなと思った社会問題があります。
電子電気機器の廃棄物(e-waste)の問題です。
廃棄物アート
知るきっかけになったニュースは
イギリス人アーティストのジョー・ラッシュさんの廃棄物アート。
G7が開かれるイギリスのコーンウォールにe-wasteで作ったG7各国のトップの顔が並べられています。
アメリカの歴代の大統領を山に彫刻したアメリカ中部サウスダコタ州にある、ラシュモア山と構図が似ています。そこから作者のラッシュさんは、「リサイクルモア山」と名付けたそうです。
G7のトップに、e-wasteの問題を前進させるよう訴えかけるために制作されました。
e-wasteの増加
実際、e-wasteは毎年増え続けています。
世界で使用されている電子電気機器は、毎年250万トンずつ増えています。
そして、使用量の増加とともに、e-wasteは年々増え続けています。2019年だけでも、5,360万トンのe-wasteを排出しています。2030年までに世界のe-wasteの総量は、7470万トンに達すると見られています。
リサイクルもまだまだ追いついていません。
例えば、2019年に回収・リサイクルされたe-wasteは、わずか17.4%。低いリサイクル率を改善するためには、各国の政策や、規制の導入が不可欠のようです。
さいごに
DXバンザイ!と諸手をあげてよろこぶのではなく、その影に隠れた問題にも目を向けて、取り組んでいく必要があるなと感じました。