【展覧会】英国館 不思議の国のアリス
今日は、2023年2月26日まで、ザリャーディエ公園の英国館で開催中の特別展を紹介します。1月9日に行ってきました。
入口横のこの絵を見た時に、「ビリービンの絵に似ている」と思いました。
毎月第3週(15日のある1週間)の月曜日は、ザリャーディエ公園内にある英国館が無料で公開されます。
博物館のホームページから無料のチケットを登録する必要がありますが、このチケットの争奪戦は毎月激しいものになっています。
私が行き始めた2022年7月は、品切れで登録できませんでした。
8月は、1週間前くらいの申し込みでも、早い時間で4時20分でした。
9月は、他の所に行きたかったので、そもそも登録しませんでした。
10月は、2時のチケットが登録できました。
11月は、他の場所に行きたかったので、そもそも登録しませんでした。
12月は、2時20分という微妙な時間帯のチケットを登録できました。
1月は、年末に申し込みをし、2時のチケットが登録でき、ほっとしました。
ということで、今回は、2時のチケットを持って、英国館に向かいました。
この日の気温は、-20度以下。
この気温で、外で待ったら大変と思っていたので、2時のチケットをゲットできた時は本当に嬉しかったのです。
なぜなら、2時に開館で、2時のチケットなら、少し早めに行って、1番に並べば、待ち時間が一番短いからです。
なぜ、チケットの争奪戦で勝つと嬉しいのか、意味が分からないと思うので、詳しく説明します。
英国館の入場チケットは、そもそも350ルーブル(約700円)しています。
しかし、それほど見るものはありません。私は、350ルーブルを払って、見に行きたいとは思いません。私だけでなく、多くのロシア人も同じように考えます。
しかし、英国館の建物は小さく、1度に入れる人数制限があります。
2時から6時まで20分ごとにチケットの登録ができ、何枚ずつ発券しているのかまでは分かりませんが、発券枚数が少ないと思います。
発券枚数が少ないのに、無料で行きたい人は多いため、当然、チケットの入手が難しくなります。
「え?同じところに何回も行くの?1回行けばいいんじゃない?」と思った人がいるかもしれませんが、2階部分は、展示内容は変わらず、常設展になっています。しかし、地下の部分が、2か月に1回の頻度で展示内容が変わります。その特別展を見るためだけに350ルーブルは高すぎます。だから、無料の時に行きたいし、展示が定期的に変わるので、何度も行く人は行きます。
さらに、登録ができなかったから、今月は諦めて来月に行くことにして、チケットを発券できなかった人が、英国館に来なければ、問題ないと思います。
ところが、チケットがなくても、並んでいれば入れるよねと考える人や、そもそもチケットの登録の仕方が分からない人や、そもそもチケットの登録をしたくない人がいて、その人たちは、隙あらば中に入ろうとします。そういう人たちの戦いが、毎回繰り広げられるのです。ロシア人のおばちゃん相手に、私もやりあいます。
英国館の人も、2時の開館の時には、「チケットを持っている人から3人ずつ入場させます」とアナウンスをします。そして、係の人が、チケットを持っている人はこちらの列、チケットがない人はこちらの列というように、しっかりと並ばせてくれれば、戦わなくて済むのですが、ここは、ロシア。そんな風に丁寧に並ばせる人はいません。チケットを持っている人も持っていない人もごちゃまぜでおしくらまんじゅう状態で入り口に集まっています。
それでも、チケットがない人が、「チケットがある人は先にどうぞ」と通してくれれば、まだしも、隙あらば割り込もうとしている人たちなので、うまくしないと、チケットを持っているのに、チケットを持っていない人の後ろで待つことになったり、チケットを持っているけれども、自分のチケットの時刻よりも後のチケットを持っている人の方が先に並んでいたりということになります。
そのため、チケットを印刷して持って行くことにしています。印刷しておけば、紙を振りかざして「チケットあるよ」アピールができます。
英国館に着くと、私はまず人間観察をします。チケットを持っている人や同じ時間のチケットを持っている人は誰かを瞬時に探します。そして、その人を見つけたら、その人の後ろにぴったりつきます。ただ、そういう人を見つけられない時もあるので、その時は、前の人がチケットを持っているのかどうかだけをとりあえずチェックしておきます。
こんな状態なので、2時のチケットが絶対に欲しいわけです。
2時であれば、1時45分くらいにつくように行って、入り口の前で15分待てば、2時には中に入れます。そして、ロシアのおばちゃんと戦わなくて済みます。
それで、今回は、2時のチケットを無事に手に入れたので、1時45分について、入り口の前で陣取りました。私の前には、チケットを持っていない家族連れが3,4人うろうろしていたので、その人たちに先を越されたら、大変と思い、速足で入り口の前に立ちました。手には、紙に印刷したチケットを持っています。そのため、近くにいた人たちは、誰も、声をかけてきませんでした。今回は、戦わなくて済みそうです。
2時になって、警備員さんがドアを開けました。そして、「チケットがある人から3人ずつ入場させます」と言っています。目の前にいる私がチケットをもっていたら、「よろしい」とほめてくれました。
それで、チケットを見せて、カバンの中を見せて、私は1番に中に入りました。
2番目の人は、チケットを持っていたけれども、入り口で何やら止められ、なかなか降りてこなかったので、始めは貸し切り状態で見ることができました。
今回は、「不思議の国のアリス」を英語からロシア語に翻訳した最初の本の展示でした。
人がいないうちに展示品の写真を撮りました。
QRコードを読み取ると人形作家の詳しい説明を見ることができるようです。私は、QRコードを読み込めないので、詳しい説明はみませんでした。
このレコードからは、「不思議の国のアリス」が流れていました。作曲したのは、ソビエトの伝説の歌手のヴィソツキーです。
モニタにいろいろ説明があります。
私の好きなイラストレーターのビリービンに関する説明があります。
まさか、ビリービンの絵を見ることになるとは思ってもいませんでした。
こちらも、ビリービンのイラストです。
ビリービンが描いたメニューやポスターも。
こういうビリービンのデザインが好きです。
なんと、モスクワにある毛皮のお店では、ビリービンのデザインの服も作られたようです。とてつもなく高かったので、買えませんが、素敵なデザインです。
写真には撮りませんでしたが、デジタルの展示コーナーには、『不思議の国のアリス』のロシア語訳の初版本もありました。
見落とすところでしたが、『不思議の国のアリス』の絵本の展示もありました。
ビリービンのイラストのスタイルを参考に、AIの技術も使って、ビリービン風のイラストで不思議の国のアリスを描いたということで、ビリービンの本もありました。
地下だけ見て、2階は、出口に向かって素通りしたので、20分ほどで出てきました。
-20度以下の中、2時20分には、こんなにも行列ができていました。やはり、2時のチケットをとれてよかったです。この行列を見る限り、チケットをもたずに並んでいる人がいる人数です。
この展覧会の看板です。ビリービンのスタイルと融合してAIが描いたイラストです。
1月9日ですが、ヨールカは、まだあります。こちらにも、展覧会の看板があります。
このうさぎもビリービンのスタイルと融合しています。
入口横で初めに見た時に、「ビリービンの絵みたい」と思いましたが、これもビリービンのスタイルと融合してAIが描いたものです。