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誰やねん、な結婚祝い

少し前のこと。
あるバンドのボーカルが結婚した。
世間(恐らく特にワタシの同世代を中心に)は
そのニュースに喜びで舞った。笑


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小学生の頃、アスキーアートが流行ったの。

記号で作られたキャラクターが
音楽や漫才ネタの音声に合わせて動く、あれです。
(同世代の人は知ってる、?)

私はコンテンツ云々よりも
フラッシュアニメそのものが楽しくて
手当たり次第に見まくっていたんだけどね。

そんなある日、
9歳のワタシ少女は衝撃的な音楽との出会いを果たす。
フラッシュ動画のタイトルはこう。



BUMP OF CHICKEN「ラフメイカー」



動画が目当てだったのに、
いつの間にか食い入るように音楽を聞いていた。

生まれて初めて、心臓が震えるように鼓動して、
一小節ごとに胸は高鳴った。

音楽が終わってもしばらく興奮が冷めなかったことを
今でもはっきりと覚えている。


「世の中にはこんなにもカッコいい音楽があるのか…!」


バンドサウンドという優しい武器でぶん殴って
9歳の小さな音楽世界を広げてくれた、
えもいわれぬ清々しい感覚が忘れられない。

それからは繰り返し何度も聞いた。
アニメーションなんてそっちのけで
私は彼ら4人のファンになっていた。

アルバムが出るとなればCD屋に走って
ステレオにセットした。
歌詞カードを見ながら、隠しトラックも忘れずにね。
以来、パカパカケータイの着メロはおろか
待ち受けまでもが彼らになった。


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それから幾ばくかの時間が経った。
9歳の少女だったワタシも立派な大人になった。
ここのところはライブに行くほど熱狂的ではないし、
新曲がリリースされてもあまり聞かない日々が続いた。

今日だってNetflixでたまたまライブ動画を見つけて
軽い気持ちで見始めたのに、
26歳のワタシの心に現れたのは、
彼らの音楽に心奪われた9歳のワタシだった。


あの時と同じようにワタシは今も
彼らの音楽を聞いてドキドキしていた。
17年経っても高揚は変わらなかった。


年齢と共に当たり前のような顔をして
変わっていくものがあるのと同時に、

年齢を超えてもずっと
変わらないものがあるのだと知ったよ。

もちろん、大人になった私には
彼ら以外にも好きなバンドやアーティストが
沢山出来た。

正直に言うと、
彼らの音楽や言葉が真っ直ぐ過ぎて
擦れた私には受け入れられない時期もあった。


それでも人生の岐路に立った時、
決まって流すのは彼らの音楽だったんだ。

その時やっと、私はこれからもきっと、
彼らの音楽を聴き続けるんだと
直感的にそう思った。

だってイントロを聴けばいつだって、
9歳の頃の激情がブワーッと体全身を駆け巡るんだもの。
ワタシの音楽のルーツには間違いなく彼らが居たよ。

絶望的な夜も、何も考えたくない朝も、
彼らの音楽が心の拠り所だった。
大袈裟ではないくらいには沢山支えて頂いたよ。

何度でも思うし、
何度でも言ってしまうことなのだけれど、
私は音楽関係者でもなんでもないけれど、
音楽と言葉の力って凄い。凄いよ。


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結婚に喜びの声を上げたのは、
彼らの音楽に救われた沢山の
幼くて大人な「ワタシたち」なのだと感じたよ。
幸せになってくれて心の底から嬉しい!
遅くなっちゃったけど、藤くん結婚おめでとう〜


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オーロラアークliveを見て。
準備していなかったアンコール、
藤くんがその時に思いついた曲を歌ったのだけれど
聞き馴染みのある初期の頃のものばかりで
胸にグッとくるものがあったよ。

(マウントを取る、とか嫌らしいことではなく、)
彼らが積み上げてきた長い年月を回顧したとき、
あの頃が彼らにとっても
特別に刺激的な美しい日々だったのだろうなと感じるの。

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