蕎麦は太りにくい低GI食品
「そんないきなり低GI食品と言われましても…」と困惑された方。おめでとうございます。本稿では、あまり聞き馴染みのないであろうGI値について解説していきますので、太りにくい食事について一緒に勉強しましょう。
■ GI値(Glycemic Index)とは
糖質の「吸収の度合い」を示すものです。まずは下のグラフをご覧ください。
GI値の高い食品は食後のブドウ糖濃度の上昇が急ですよね。この急な変動が実に厄介なのです。血糖値が急激に上がると、その血糖値を下げるためにインスリンが過剰に分泌されてしまいます。GI値の低い食品の場合のインスリンの分泌はほどほどです。
インスリンには血中の糖分を脂肪に換えて体に貯め込む働きがあります。そのため高GI食品を食べると、過剰に分泌されたインスリンによって体内に脂肪が貯め込まれて太りやすくなってしまう、という事態が起こります。運動してエネルギーとして消費できればいいんですけど、簡単にはそうもいかない現代社会ですよね。
インスリンは体の各組織にエネルギーとなる糖分を速やかに届ける大切な働きがあります。あくまで過剰に分泌されることが良くなくて、大切なのは血糖値を急激に上げないようにすることです。
方法としましては、低GI食品を食べることや食べ方を工夫することがあります。次は食品のGI値について具体的に見ていきます。
■ 食品のGI値一覧
70以上が高GI値、56以上69以下が中GI値、55以下が低GI値と定義されています。そばはGI値46で堂々の低GI食品ですね。実はカロリーで考えれば、そばもパンもお米もそれほど大きな差はありません。ですが、このGI値を考慮すると、そばは他の食品と比べて太りにくいと言えると思います。
■ 食べ方の工夫
分かります。今、皆さんが何を頭に思い浮かべているのか、手に取るように分かります。「でもパンも白米も食べたいわー。」と思っていることでしょう。
安心してください。方法はあります。ひとつは食物繊維が多く含まれる野菜やキノコ、海藻類から先に食べることです。食物繊維は糖の吸収を緩やかにします。ご飯やパンなどの高GI食品はその後に食べましょう。
それからよく噛んで食べることも重要です。同じものを食べたとしても咀嚼回数を増やすと糖質の吸収スピードが抑えられます。
■ まとめ
そば農家の私どもとしましては、そばをたくさん食べてほしい気持ちは山々ですが、そればかりだと豊かな食生活とは言えません。健康でないと好きなものも食べられなくなりますので、栄養バランスを整えて健康には留意した上で、美味しい食事を楽しんでくださればと思います。そのなかで蕎麦も愛していただければ幸いです。
私ども茶屋ファームは富山県南砺市利賀村で主にソバの栽培をしている農業法人です。日頃の農作業や六次産業化の過程、そばを使った料理、蕎麦についての豆知識など色々と発信していこうと思っています。
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