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UIデザイナーとしてChatworkに入社するまで

はじめに

こんにちは、インキュベーション本部デザイナーの藤森です。

年末に向けて「Chatwork Advent Calendar 2023」という企画が行われるということで、今回は私がUIデザイナーとしてChatworkに入社するまでの経緯についてご紹介したいと思います。

といっても、私はまだ社会人歴・デザイナー歴ともに6年目の若輩者のため、そこまで掘り下げてお話できるキャリアはないのですが、かわりに各フェーズごとどのようにデザインを学んできたかをあわせてご紹介できればと思います。

これからデザインを学びたい、UI/UXデザインを学びたいと思っている方の参考に少しでもなれば幸いです!


<本記事の対象>
・Chatworkでどんな人が働いているかを知りたい人
・デザインを学びたいと考えている人
・UI / UXデザインを学びたいと考えている人




01 デザインを学ぶ

デザイナーをこころざした背景

ものづくりと課題解決の交点としてのデザイン

私がデザイナーになろうと思ったのは、「ものづくり」と「課題解決」が好きだったためでした。

出身は国際系の大学で、入学当時はクリエイターとして仕事をしようと決めていたわけではありませんでした。ただ、中学校・高校はずっと美術部で、大学でも依頼されてポスターやチラシを制作したり、授業でスライド整備を担当するなど、日常的にものづくりをおこないながら生活していました。

一方専門としては社会学を学んでいたので、そこでは社会課題解決に向けて文献調査やインタビュー、質的分析などを行っていました。

進路を考える上でいろいろと調べていく中で、「アート」と「デザイン」には、「自己表現」と「課題解決」という違いがあることを知りました。絵を描くのもポスターなどをデザインするのも好きでしたが、それまでの経験から自分の場合は課題解決の手段であるデザインの方が向いていそうだなと感じ、「ものづくり」と「課題解決」の交差した点である「デザイン」という分野をやっていきたいと気持ちが固まったのが、大学2年の春先のことでした。

デザインの勉強

次に考えたのは、デザインの勉強方法です。大学は美大などではなかったので、基本的には独学で学んでいくことになりました。
おおまかなタイムラインはこちらです。

分野をしぼる>勉強方法を調べる>成果物を逆算して学習・制作>ポートフォリオ作成

最終的には就活でポートフォリオが必要となってくるため、基本的にはポートフォリオの完成をゴールとして進めていきました。デザインといっても分野は幅広いため、ある程度範囲をしぼった方が集中して勉強できるだろうと思い、関心の高かったWEBデザインに分野を絞ることにしました。

勉強を進める上で気をつけていたのは、できるだけ実際の業務に近い形で制作物を作ることです。専門的な場所で学ばない分、課題設定は自由なため、せっかくなのでできるだけすぐに仕事に使えるような課題設定を考え、それにあわせてバナーやLPなどの制作を行いました。

コーディングはこの時はじめて勉強したので最初は難しく感じましたが、進めていくうちにどんなふうに組んでいけばいいかを考えるのが楽しくなっていきました。

そのように独学で勉強を進めて大学4年の春までにポートフォリオを制作し、WEB制作・運用会社にデザイナーとして就職しました。

02 UI / UXデザインを学ぶ

新たな領域との出会い

UX Design

その後、実際にデザイナーとして働き初めてからも学ぶことは多くありました。社会人になって1年半ほどたった時に出会ったのが、UXデザインという分野です。

当時はIT企業主催のビジネスイベントのデザイナーを担当していたのですが、新規事業だったためまずは体裁を整えるところから始まり、必要になったら作る、その中で試行錯誤をしていくという形で基本的には進んでいました。しかし、事業を続けていくためには、さらに何倍もの成果を出す必要があり、各メンバーはおのおのの領域でその成果の生み出し方を模索していました。
私もデザイナーとして模索を行っていったのですが、そこでユーザーの時間軸に注目したのが、UXデザインに出会ったきっかけでした。

UXデザインは以前より業界のなかで台頭してきていた分野で、方法論なども調べればある程度把握できる状態だったので、担当していた事業をユーザー体験を軸に改善するため手法を学び、実践していきました。

UXデザインを学んでいく中で衝撃だったのは、大学時代に学んでいた社会学のスキル(質的調査や分析など)がそのまま使えたことでした。
自分としては、そういったアカデミックな研究スキルとビジネスにおけるデザインスキルはある程度別物だと思っていたので、UXデザインの分野では社会学や人類学出身の方たちも多く活躍しているということを知って驚きました。

同時に趣味程度に考えていた研究的なスキルを強みとして使える点に魅力を感じ、UXデザインを極めていこうと考えるようになりました。

UI / UXデザインの勉強

UXデザインの勉強を始めた当初は、業務ですぐに必要になる知識やスキルから勉強し、HCDの資格やコンピタンスについて知ったのちは、そのコンピタンスを網羅していくような形で学んでいきました。

また、UIデザイン(プロダクトデザイン)については、担当していた事業の成長に合わせて新規プロダクトの制作が必要となったため、そちらも1から勉強を始めました。

タイムラインの図:2019年からUXデザインを学び、2021年にHCDスペシャリストの資格を取得。その後プロジェクト推進や育成などに携わり2023年に専門家の資格を取得。その間各分野の学習と実践を行う。

UXデザインの全体像の把握は『Web制作者のためのUXデザインをはじめる本:ユーザビリティ評価からカスタマージャーニーマップまで』(2016)という本を読むところからはじめ、その後は自分が必要だと思うテーマに関する書籍を読んだり、学習プログラムに参加していく形で進めていきました。

1年半〜2年ほど経過したタイミングでUXデザインの資格である人間中心設計スペシャリストの資格を受験しました。ご存知の方も多いかと思いますが、HCDの資格取得は実績ベースでのスキル証明のため申請書類を準備する必要があり、それが結構大変でした。

ただ、そこでのコンピタンスの考え方が非常に参考になったため、スペシャリストの取得後はHCD資格のコンピタンスマップを参考にしながらスキルの穴を埋めていくように勉強と実践を行っていきました。そして今年の4月に無事に専門家の資格も取得することができました。

03 「働く」 体験の質に関心をもつ

Chatworkに入社した背景

私は今年(2023年)の8月からChatworkにジョインしUIデザイナーとして働いているのですが、実はこれがはじめての転職の機会でした。

01 「働くをもっと楽しく、創造的に」というビジョンへの共感 / 02 プロダクトデザイナーとして自分をもっと高めていきたい

Chatworkを志望した理由は大きく2つあり、1つは「働くをもっと楽しく、創造的に」というビジョンに共感したこと、そしてもう1つはプロダクトデザイナーとしての自分をもっと高めていきたいと考えたためです。

新卒でデザイナーとして働きはじめた際、自分の中にあったのは「社会課題の解決」というキーワードでした。社会学を学んでいた影響もあるのですが、せっかく仕事という形でなにかのために時間や労力をかけるのであれば、それがより良い社会につながって欲しいという気持ちがあったためです。

そこから約5年、実際に社会に出て働く中で感じたのは「働く」ということ自体の人々へのインパクトの大きさでした。多くの人は1日に8時間、あるいはそれ以上の時間を仕事に使っており、そこでの体験の質はその人の日々の生活の質にそのまま直結しています。そのことを自分自身、そして友人や仕事仲間との会話の中で感じていく中で、この「働く体験の質」を高めることが、より身近で大きな社会課題の解決につながるのではないかと考えるようになりました。

そのように、もともと自分の中にあった「社会課題の解決」というテーマが、「働く体験の質の向上」に絞られていき、企業の業務の効率化に取り組んでいるBtoBサービス、そして「働くをもっと楽しく、創造的に」というビジョンを掲げるChatworkという企業に関心が向きました。

また、スキル面ではちょうどHCDの専門家の資格取得という自分の中での1つの区切りがあり、では次にどこを目指そうかとキャリアについて考え始める時期でした。自分のスキルを俯瞰してみた際、HCDの専門家の要件は達成しているものの、対応範囲が広い分、個々のスキル、特にプロダクトのUIデザインと、調査の計画・実施・分析などのスキルはまだまだ伸びしろがある状態だと感じました。

UXデザイン寄りのスキルは、工夫をすれば職場以外でも学ぶことができ、逆にアカデミックな領域の方が強いものも多くあります。一方で、UIデザインなどは実践に勝るものはなく、キャリアパスとしてもUIデザイナーからUXデザイナーになる場合の方が多いため、自分のアップデートされた関心とデザイナーとしてのスキルアップの方向性を考え、UIデザイナーとしてChatworkに入社することにしました。

入社後のこれまでの学び

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そのようにChatworkにジョインすることを決め、実際に入社してからはやくも4ヶ月が経ちました。さまざまなことに取り組み、学ぶ日々です。

入社後特に勉強になったのは、これまでしっかりと触れる機会がなかったアクセシビリティについて学ぶ機会があったり、勉強方法について知ることができたことです。社内のChatworkでもアクセシビリティに関するグループチャットがあり、そこで情報共有・交換などが活発に行われているので、自分自身の関心を高く維持しておくことができる点が自分にとっては非常に良いなと感じています。

また、業務ではFigmaでのコンポーネント管理やデザインシステムの設計を行っているため、プロダクトのUI設計や管理の仕方について学んだり、実際に業務の中に取り入れていったりしています。

そのように、ちょうど入社前に伸ばしていきたいと思っていた領域に着手できているので、引き続き今後の展望もより具体的に検討していきたいなと考えています。

おわりに

今回は私がUIデザイナーとしてChatworkに入社するまでの経緯について、各フェーズでのスキルアップの様子を合わせてご紹介してきました。

振り返ってみると急ぎ足で駆け抜けてきたところも多いので、来年の抱負としてはデザイナーとしての奥行きも生まれるよう、腰を据えて深い学びもできるといいなと思っています。

みなさんもお時間があればぜひ、1年を振り返ってみて来年はどんなことがしたいか考えてみていかがでしょうか?

<おまけ> イベントのご案内

少し余談ですが、今週・来週と私が所属しているインキュベーション本部のメンバーが登壇するイベントがありますので、興味のある方はぜひご参加ください!

【12/7(木)19:00-20:00】ミナジン × Chatwork オンラインイベント

【12/13(水)19:00-21:00】BASE・Chatwork コラボイベント@明治神宮前〈原宿〉

明日は@Guvalifさんの記事が公開予定です。引き続き Chatwork Advent Calendar 2023 をお楽しみください!


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