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【イベントレポート】ホリゾンタル×バーティカルSaaSのPdMが明かす 成長を続けるプロダクトのベストプラクティス

こんにちは!PMの高橋です!前回記事の冒頭で書いたフルマラソンは、6時間かけて完走してきました🏃‍♀️💨

さて今回は、2024年11月21日に開催した『ホリゾンタル×バーティカルSaaSのPdMが明かす 成長を続けるプロダクトのベストプラクティス』のイベントレポートをお届けします📝130名を超える参加申し込みがあり、活気あふれるイベントでした!


イベント概要

エス・エム・エス、コドモン、プレイド、kubell(旧Chatwork)4社のプロダクトマネージャーが集結し、非連続な成長を続けるために行なっている取り組みを、具体的な事例を交えて語り合いました。
オフライン会場は、芝生がリラックスした雰囲気を生む、プレイドさんの素敵なオフィスです✨

  • 開催形式:オフライン・オンラインのハイブリッド開催

  • 開催日時:2024年11月21日(木) 19:00 ~ 21:30

  • 内容:各社のLT ▶︎ 具体的なクロストーク&質疑応答 ▶︎ (オフライン会場のみ)懇親会

💡ホリゾンタルSaaS、バーティカルSaaSとは?
・ホリゾンタルSaaS=業界や業種を問わず、幅広い組織で共通して利用できるソフトウェアサービス
・バーティカルSaaS=特定の業界や業種に特化したソフトウェアサービス

登壇者の紹介

  • 加賀谷 耕平氏 / 株式会社エス・エム・エス PdM

  • 彦坂 春森氏 / 株式会社コドモン 執行役員

  • 橋谷 潤子氏 / 株式会社プレイド PdM

  • 田中 賢太 / 株式会社kubell データアナリスト(ホリゾンタルSaaS)

  • 海老澤 雅之 / 株式会社kubell VPoP

LTセッション

株式会社エス・エム・エス(バーティカルSaaS)

トップバッターはエス・エム・エス。
「カイポケ」を担当されている加賀谷氏から、プロダクトのリニューアルプロジェクトを事例に、業界のニーズに対して正確かつ早く対応していく工夫についてお話しいただきました。

深いドメイン知識が求められる領域のため、メンバー間でいかに知見を共有するかを意識しているのがうかがえました。特に印象的だったのはエピックPRD作成プロセスの見直しのお話です。従来POが単独で作成していたエピックPRDを、チーム全体で作成する形に変更し、共通知を築くことで開発効率やチームの自立性が向上したそう。

私の所属するチームでも似たような取り組みが一部ありますが、エス・エム・エスではそれが「共通知を醸成する」ところまでに寄与しているというのが、強く印象に残りました。

株式会社コドモン(バーティカルSaaS)

保育・教育施設向けのアプリケーションを主に開発しているコドモンからは、彦坂氏が登壇。

こちらも保育・教育業界に特化したバーティカルSaaSですが、業界内に標準がある業務とない業務があるとのこと。個社ごとにプロセスの違う業務に対してどうアプローチするか、またコドモン社で標準を作って提案するときにどんなことを意識しているかを語っていただきました。

登園のアラート機能ひとつをとっても、誤アラートが多すぎればオオカミ少年状態になるし、必要なアラートが届かなければ重大な事件にも繋がってしまう。どんな基準にするか丁寧に検討した実例をお話しいただきました。

LTのタイトルにある通り、コドモンは「業界と長くお付き合いする」ひいては「顧客の信頼を守る」ことをとても大切にしているのだと、非常によく伝わってきました。

株式会社プレイド(ホリゾンタルSaaS)

ホリゾンタルな複数のプロダクトを持つプレイドからは、橋谷氏が登壇しました。
橋谷氏は開発チームのヘッドの他にエンジニアリングマネージャーも兼任しており、フェーズの違う複数のプロダクトを開発・運営していくために、組織体制においてどんな工夫をしているか語ってくださいました。

プロダクトに応じて必要なケイパビリティが違うため、チームごとに所属するメンバーの職種構成を変えているとのこと。セールスやカスタマーサクセスも含んだチームもあれば、エンジニアメインのチームもあるのだとか。「職種にとらわれずに、チームに必要なケイパビリティをメンバーで埋めていく」という柔軟な考え方がベースにあるそうで、変化に強そうだと思いました。

またそれを実現するために、ケイパビリティを可視化するスキル定義を作成し、チームビルティングに活用しているというのも興味深かったです。

株式会社kubell(ホリゾンタルSaaS)

最後は弊社kubellより、タダケンこと田中が発表しました。
ビジネスチャットを提供する弊社もホリゾンタルSaaSで、幅広い業界のお客様に利用いただいています。中小企業に強みがあるとはいえど、さらに具体的に、ヘビーユーザーにはどんな特徴があるか調査した話をしました。

プロダクト内でのアクションにポイント付けをし、活用度別にユーザーを分類。また、その中の活用度が高いユーザー群にインタビューを実施しました。その結果、業界や業種に関わらず「プロジェクト型ビジネス(※)」を営んでいる顧客は特に活用度が高い傾向にあると発見したのです。

様々な顧客が使ってくださるからこそ、私も日々企画立案の際にどこにフォーカスを当てるか悩むことが多かったのですが、この発見がとても参考になりました。

※プロジェクト型ビジネス=顧客から特定の案件を請負い、社内やパートナー企業の人材を割り当て、受注した案件を進行していくビジネス

クロストーク&質疑応答

4社のLTが終わり、クロストークへ!

事前に募集していたテーマや、その場でSlidoでいただいた質問に対して4社で議論しました。弊社は田中に代わり、VPoPの海老澤がジョイン。

クロストークの様子

たくさんの質問をいただき、参加者のみなさんがとても意欲的な様子が伺えました。私が特に印象に残ったのは共通知に関するこの質問。

ー共通知を得るのは大事だなと思う一方、一人が作るよりスピードは落ちそうです。このへんのバランスはどうしていますか?

  • エス・エム・エス 加賀谷氏:チームの共通知にフォーカスしているので、そこにかかるコストはある程度許容しています。共通知を得ることのメリットは、その場のチームで目線を共有できる点だけでなく、新しいメンバーが入ってきたときにスムーズに精度高く情報共有ができるという点もあります。そういった面もふまえると、コストは許容できるのではないかな、というスタンスです。

  • kubell 海老澤:チームによってやり方は違うのですが、ある程度PdMが整理した上で開発に持っていく場合は、ユーザーストーリーマッピングやインタビュー録画などの情報をすぐ辿れるように工夫をしています。また、会社規模が大きくなっているので限度はあるのですが、「プロジェクト型ビジネス」のような抽象度の高い整理ができると、共通知として扱いやすかったりもします。

  • コドモン 彦坂氏:共通知がないまま進めていて、あとから別の観点が出てきて改修となると、そのほうが改修コストが大きいんです。作るまでのスピード感は落ちても、その後長く使ってもらうほうが、総合的に見るとスピード感は速くなると考えています。

  • プレイド 橋谷氏:考え方はみなさんと同じですね。最初に時間をかけても、みんなで一緒に「なぜやるか」から考えて作ったほうが、その後のスピードやパフォーマンスが上がると考えています。

どこの企業も共通知を得ることに価値を感じており、コストをかけてでも「チーム全体で同じレベルの理解を得る」ための取り組みをしていることがわかりました。各社この価値観を組織全体で持っているという点も、継続的に「成長し続ける」には重要な鍵なのではないかと思いました。

懇親会

さて、じっくり1時間半のLTとクロストークを終え、お待ちかねの懇親会です!

登壇者も交え、参加者同士で交流し、大変盛り上がる場となりました。
私も参加者のみなさんと会話したのですが、勉強になる話や共感する話をたくさんお聞きし、とても楽しく過ごしました✨

ご参加いただいたみなさん、夜遅くまでありがとうございました!

懇親会の様子

今後もPdMイベントを企画していくので、ぜひご参加ください☺️


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