KJ法について詳しく解説。具体的なKJ法実践とコツ
今日はブレインストーミングやアイデアの整理の際に使われる有名な手法であるKJ法について改めて解説と、KJ法実践の際のコツをご紹介していきたいと思います。
KJ法は多くのデータや情報を直感的に、そして体系的に整理する方法として1960年代に開発されました。多くの意見や情報が飛び交うワークショップやミーティングの際に、参加者の声を集約し、新しい視点や解決策を導き出すのに役立つFWとして現代でも活用される手法です。
KJ法の基本的な手順を解説
KJ法は全く難しい手法ではありません(だから今日まで利用されているのだど思います)。
①から⑥に分けて、まず基本的なKJ法の手順について解説していきます。
①問題やテーマを設定
まず始めに、議論やブレインストーミングの対象となる問題やテーマを明確に設定します。この時点での明確な方向性が、後の手順での整理や議論をスムーズに進める基盤になります。
②個人にアイデアや意見を書きだす
参加者それぞれが、設定されたテーマや問題に関して自分のアイデアや意見を書き出します。この時、他者の意見に影響されず、自由な発想で多くのアイデアを出すことが重要です。
③付箋にアイデアを書き、一覧させる。
出されたアイデアや意見をカードや付箋に一つずつ書き出します。チームで一覧できるようにホワイトボードや机に一覧させます。これにより、後の手順での物理的な移動やグルーピングが容易になります。
④アイデアの関連性に基づいてグルーピング
書き出されたカードや付箋を、その内容の関連性や類似性に基づいてグループ化します。同じような意見やアイデアを一つのグループとしてまとめ、全体の流れや関連性を可視化します。
⑤各グループにタイトルやキーワードをつける
グルーピングされた各グループに、その内容を表すタイトルやキーワードをつけます。これにより、多くのアイデアや意見が一目で理解できるようになります。
⑥全体の関係性や優先順位を考慮して配置・整理
最後に、各グループの関係性や優先順位を考慮して、全体の配置や整理を行います。これにより、問題やテーマに対する全体的な視点や方向性が明確になります。
上記が基本的な手順になります。基本の手順を抑えるだけでも十分に機能するのでチームで初めてKJ法を行うときにはこの基本に沿って進めていくのが吉です。
KJ法実践のポイントとコツ
続いては応用編ということで実践する際により良いアウトプットを引き出すコツを書かいていきます。
①グルーピングのコツ
・明確な基準でグループ化
関連性の基準を明確にし、その基準に沿ってアイデアをグループ化する。
例えば、開発のアイディアを集めた際、技術的な課題、市場のニーズ、コストといった基準を作る。
・大きなグループから小さいサブグループへ
大きなテーマで初めにグループ化し、その後細かくサブグループに分けることで、詳細な関連性を見つけ出すことができます。
例:「市場のニーズ」の大きなグループの中から、「若者向けのニーズ」、「高齢者向けのニーズ」といったサブグループを作成。
②効果的な議論の進め方のコツ
・否定や限定をしない
各参加者が自らの意見に固執せず、他者の意見に耳を傾ける姿勢が大切です。他の人のアイデアを否定や限定をせずに一旦すべてアイデアは出し切りましょう。
・外部のファシリテーターの活用
議論が円滑に進むよう、中立的な立場から進行をサポートするファシリテーターがいるとより理想です。できれば外部のファシリテーターに入ってもらうとより中立に意見や方針がまとまります。
上記のようなコツを意識しながら、一度や二度の利用だけでなく、定期的なミーティングやプロジェクトの各フェーズでの利用を継続することで、その効果を最大化することができます。
また、KJ法は多様な意見を取り入れることができるのが強みです。異なる部署や背景を持つ人々を交えてセッションを行うことで、さらに豊かな議論を期待できます。
最後に
KJ法は、そのシンプルな手順と幅広い活用可能性から、今後も多くのビジネスシーンでの利用が期待される手法となっています。
日常業務やプロジェクトの中で取り入れることで、効果的な意見の整理や問題解決への一助になりますので活用していきましょう。
わさび
栗山
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