□土木仲間と街歩き□府中市→稲城市を歩く(後編:稲城市)
土木の仕事をしていたり、土木工学を勉強しているメンバーで歩いた街歩き。府中市から稲城市を目指して、少々マニアックなスポットをワイワイ楽しみながら歩きました(笑)。前半は、府中市。東京競馬場という大型娯楽施設が戦前に完成し、そのアクセス交通としての様々な交通手段の痕跡など、なかなか見どころ満載の前半戦でした。
後半戦は是政橋を渡った南側の東京都稲城市を歩きます。
■稲城市を歩く
是政橋の南側が、稲城市。少し西側にあるのは・・・、
南武線の鉄橋と、その隣にはJR武蔵野線のコンクリート橋があります。川沿いの道をもう少し先まで歩けば、楽しい場所が続いているのですが、残念ながら現在は河川改修工事のために閉鎖中。塀の前からしばし観察しました。
ちなみにもう少し奥には、JRの橋だけでなく、下水インフラなどの様々な施設が集まる場所です。(工事が始まる前に探訪した際の記事です。)
続いて訪れたのは、大丸用水という、用水路。稲城市は多摩川の水を用水で引き入れてたくさんの水田ができている、水郷でもあります。その取水口が、この南武線の橋の向こう側の多摩川の堰にあるのです。
稲城市民病院まで少し歩きました。そこにあるのが、大丸立坑。JR武蔵野貨物線は、府中本町駅と鶴見駅との間をほぼトンネルばかりで結ぶ貨物線です。そのトンネルの途中には、ところどころに立坑があり、換気や排水などの機能を有しています。ここはその立坑の一つです。え、こんなところにトンネル?と驚く場所です。
是政駅付近を後にして、稲城市内の多摩ニュータウンへ。様々な歩道橋を愛でることができます。
街中は、2000年前後に開発された比較的新しいエリアが多く、様々なアートなどもちりばめられていて、とてもきれいな街並みです。しゃべりに夢中で、街並みの写真などを撮っていないことも多かったです。。
そして、稲城中央公園の横の南多摩尾根幹線道路を越える、くじら橋を訪れました。この橋は意匠的にもとても美しく珍しい橋です。
くじら橋は、稲城中央公園のシンボル的な存在となっており、公園内にカフェもあり、橋を愛でながらコーヒーをいただくこともできます。
稲城中央公園でくじら橋を眺めながらコーヒーを飲んで休憩。こういう空間がとても心地よいです。
この橋は動物の名前がついていますが、何という名前でしょう?という問題を解きながら橋を目指しました。ぞうさん橋、うーん、ちょっとわかりにくいコンセプトです(笑)。
稲城中央公園を後にして、谷底に行きました。そこにあるのは、
三沢川分水路というトンネルの入口です。
三沢川は、稲城市内を流れ、川崎市を通って多摩川に流れていく川です。多摩ニュータウンの開発を行うと、洪水時に開発前よりもたくさんの水が下流に押し寄せるので、下流の川崎市に被害が及ばないように作られた水路です。ニュータウン開発に関係のない川崎市に負担をかけないように、ニュータウンの開発に関係する土地を極力通すように工夫されて作られたトンネルです。
三沢川分水路のトンネルも、先ほどの是政橋近くの南武線の鉄橋のすぐ裏側くらいが終点となるトンネルが掘られています。
三沢川の上流部。蛇行する小さな川が大きなまっすぐの川に改良される工事が、今も続けられています。
目的地は、若葉台駅。いろんな発見がある面白い一日でした。
若葉台地区は、街びらきも比較的新しい素敵な街です。公園も広く、歩くのがとても楽しいところです。過去にも探訪しているので、そちらも紹介します。
若葉台駅で皆さんとは解散しましたが、大学生たちと少し延長戦へお出かけ(笑)。
若葉台駅から歩いて少し行ったところにある、京王線の車両基地。たくさんの電車が眠る場所です。小高い場所から中を見ることができるスポットです。
最後、少しだけおまけで、若葉台駅の南側の出口を通り越して、小田急線のはるひ野駅まで歩きました。実は、若葉台駅の敷地の半分は、稲城市ではなく、川崎市麻生区になります。南口一帯は川崎市エリア。神奈川県まで少し旅した気分になりました(笑)。
はるひ野駅。大きな屋根に包まれた、とても開放的な雰囲気のある駅です。小田急線の中でおそらく一番新しい駅になるのではないでしょうか。
■終わりに
府中市から稲城市まで歩く街歩き。府中市とはまた違って、多摩川からの用水に潤された多摩川沿いの低地と、ニュータウンの新しく開発された丘陵、くじら橋周辺、都市化と三沢川の放水路、静かに佇む武蔵野貨物線、橋の上と下が対照的な上谷戸橋、大河原邦男さんのアート作品、きれいな若葉台の街など、とても魅力たっぷりの街をみんなで歩いたのは、とても楽しい機会でした。また愉快な仲間と一緒に歩けるときがあればと思います。