【おすすめ散策コース】穴守稲荷駅から羽田空港へ(前編:穴守稲荷駅から羽田空港の中に向かう)
ドボクな街歩きの聖地と言えば、東京では、渋谷や品川、日本橋のような場所を連想されるかもしれませんが、もう一つ外したくない(行くと絶対ワクワクする)場所があります。それは・・、
羽田空港
です。今回、羽田空港だけでなく、その入口付近から歩き、その歴史に触れながら、ちょっと設計的なことも知る、という歩くコースを考えてみたので、ご紹介したいと思います。
■今回のコース紹介
今回のルートは、こちらの地図に示す通りです。
おもな見どころが13箇所あります。こちらに列挙しますと・・、
ざっとこんな感じで、なかなか面白そうなルートになりそうです。では、それぞれご紹介したいと思います。
①穴守稲荷駅と、「コンちゃん」の石像
そして、この駅のシンボルと言えば、これです!!
②移転させられたパワースポット、穴守稲荷
穴守稲荷神社は、実は戦前は、集落も含めて、今の羽田空港の敷地内にありましたが、昭和20年に米軍に接収され、米軍によって空港拡張のために強制退去させられ、この地に昭和32年に再建したのが、この社殿ということです。
③天空橋という名前の橋
この駐車場が並ぶ場所は、かつては地上に京急電車が走り、「羽田空港駅」があったあたりです。実は戦前は、さらに地上線で海老取川を渡り、かつての穴守集落までつながっていたようですが、戦後は羽田空港どまりでした。羽田空港が平成に入って沖合展開事業で沖合にターミナルが移転するタイミングで、地下で天空橋駅(ターミナル開業前は羽田駅)までまず延伸され、その後羽田空港第一・第二ターミナルまで延伸されました。
そして、その敷地の先に出てくるのは・・、
この歩道橋、鉄道の廃線橋梁!?と思うくらいに一見古めかしい鉄橋に見えますが、どうやら平成になってから新設された歩道橋のようです。
④「羽田空港入口」にある、弁天橋
羽田空港って、昔から国際空港という場所と、すっごい下町が隣り合わせという、なかなか面白い場所に立地していたのですね。
⑤羽田空港をかすめて通る、意外な鉄道路線
そして、上の地図にもありますが、実はこんな場所を通っているのが、
東海道貨物支線は、浜川崎の貨物駅から、東京貨物ターミナル(大井埠頭近くの新幹線の車庫に近い位置の大型貨物駅)を結ぶ鉄道路線です。本来ならば、ここから京葉線に向けた海底トンネルが続き、東京湾岸を貨物線で結ぶ計画でした。
当時建設に当たった、日本鉄道建設公団(現在の鉄道・運輸機構)が、当時の記録映画をYouTubeにアップしてくれています。なかなか秀逸な作品ですので、よろしければどうぞ。
⑥残された昔の大鳥居
この大鳥居は、かつて空港敷地内にあった穴守稲荷の鳥居ですが、撤去しようとすると航空機事故等が相次いだことから、撤去されずに旧空港ターミナルの敷地に残されました。その後沖合展開事業が進み始めるのを機会に、この場所に移設されたものです。ある意味、空港の展開事業の「生き証人」ともいえる存在です。
空港の敷地内に入ってきましたが、ちょっと長くなってきましたので、ここから先は次回のお楽しみ。とても面白い場所がたっぷりのウォーキングになりそうです。
■終わりに
穴守稲荷駅近くにある、穴守稲荷神社は、空港敷地内から移動を余儀なくされ、移動してからこの地にあります。そんな歴史もありますが、今でも空港関係者などが多く参拝されるようです。下町・羽田にもそんな歴史のある場所を見つけることができます。そこにつながった、東海道貨物支線。これもベイエリアの開発という、空港とはちょっと違うミッションに関係しますが、この地を通る必要があったので、ちょっぴり異質なものがここを通るということになりました。色々と見回すと面白い場所だということに気づかされます。次回の空港敷地内もお楽しみに!
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