登戸駅から向ヶ丘遊園駅を目指す、冬の散歩道（後編：向ヶ丘遊園跡を目指す）
小田急線の登戸駅と向ヶ丘遊園駅。よく通る場所だったのに、今まで南武線と小田急線の乗換以外に使ったことが無く、実はあまり馴染みのなかった場所。前回は登戸駅周辺の多摩川から向ヶ丘遊園駅までを歩きました。（前回の記事はこちら）
後編は、向ヶ丘遊園駅から遊園地の跡地を目指し、モノレールの線路の名残を探していきたいと思います。
■昭和初期の開業当時から変わらない駅舎
まず目につくのは、向ヶ丘遊園駅の南口の駅舎です。
こんな感じの素敵な駅が、改良工事が進む小田急にまだ残っているなんて、すごいものです。
■さて、向ヶ丘遊園跡地に向かいます
では、向ヶ丘遊園へ向かいますが、この、ロータリーのすぐ先に、何故か道路の真ん中に駐輪場が鎮座しているという、ちょっと謎なスペースが出現。あ、これは・・
鉄道マニアの方には、もう見えているはずです。道路の真ん中に、かつてあった高架橋が・・。そうです。ここが遊園地に向かうモノレールの駅の跡地だったのです。この廃線跡を紹介されている方がいました。
さて、では遊園地の跡地に向かいます。行きは、二ヶ領用水沿いの右岸の道路沿いを歩いていきます。
バラ苑は、かつての向ヶ丘遊園の敷地の一部になります。
結構交通量が多い道のようです。
飯室とは、今昔マップで見ると、この地域の古い集落の名前のようです。やはりバス停には消えた集落の名前が残りますね。
確かに上の地図にある「雪坂」の集落と関係ありそうです。
■向ヶ丘遊園跡地、そこには・・
さて、そうこうしているうちに、向ヶ丘遊園の跡地に到着します。
一旦この跡地は宅地にする計画もあったようですが、その後計画が見直され、緑地と商業ゾーンと温浴施設の複合施設を整備する計画で、2018年から工事画始まったようですが、コロナ禍などの影響を受け、まだ開業していません。
向ヶ丘遊園と言えば、入場した先にある大階段が有名だったようです。要するに、入口は二ヶ領用水の流れる低地にあり、遊園地は基本的に丘の上なので、高低差は大階段で昇降する形になっていたようです。当時の貴重な写真がアップされています。
そして、その大階段の今の姿が、この写真です。
そして、そのすぐ隣には・・、
■モノレールの廃線跡をめぐる
で、実はこの藤子不二雄ミュージアムは、かつてのモノレールの遊園地の駅跡に建っているようです。そこから二ヶ領用水の対岸に渡り、川沿いに駅に向かうのが、モノレールの廃線跡なのです。
で、ここにモノレールが走っていたという痕跡、何とこんな形で残っています。
かつてのモノレールの橋脚跡を示す標識がありました。（恐らく、想像ですが・・）これは、橋脚のモニュメント、ではなく、地下に基礎を撤去する必要があるのですが、撤去せずに残置している、ということを示しているのではないでしょうか。
なかなか賑わっていました。
なかなか発見の多い散歩でした。
■終わりに
向ヶ丘遊園駅は、小田急線の駅の中でも、開業当時の面影を残す貴重な駅。そこから遊園地の跡地につながる、モノレールの廃線跡。行った先には藤子不二雄ミュージアム。いろんな楽しみ方ができる散策です。バラ園はバラが咲いている季節にしか開園していません。いちどバラの見ごろのシーズンに再訪してみたいですし、跡地整備が完成した際に行ってみたいと思いました。