☆神田川沿い街歩き道中☆③万世橋と鉄道との関係
秋葉原駅から神田川沿いを歩く街歩き。前回で秋葉原駅と神田川との関係を述べつつ探索しました。今回訪問したのは、秋葉原駅のすぐ西側にある、万世橋です。
(前回の記事はこちら)
■万世橋とは?
万世橋とは、神田川に架かる橋です。中央通りと神田川が交差するところに架かる橋、ということで、東京の町の中でもある意味象徴的な存在だといっても良いと思います。
■銀座線・万世橋仮駅跡を歩く
万世橋駅と言う駅は、今は現存しませんが、昔はターミナル駅だったこともあります。最初は、ちょっとマニアックな「旧・万世橋駅」からご案内したいと思います。
中央通りの万世橋とJR総武線との間の歩道脇にある、通気口のマンホール。実はこの場所、「旧万世橋駅」の遺構なのです。直下を走っているのは、地下鉄銀座線。銀座線に一時期、「万世橋駅」が存在していて、実はこの通気口は、その昇降階段の遺構に繋がっています。
地下鉄銀座線が、上野~浅草間を開通させてから、上野駅から南進するように延伸開業させたかったのですが、万世橋から南は、関東大震災後の戦災復興事業が進行中であったため、神田川より南の工事に時間を要することになったため、神田川の手前の万世橋に仮駅を作るという工事が行われました。
こちらは、国立国会図書館のHPで公開されている、「東京地下鉄道史 坤」という本の抜粋です。
これによると、旧万世橋駅は、暫定的に単線で開業させ、もう片方の線路が設置される予定のスペースに仮ホームを設置し、昇降階段を1箇所設けただけのシンプルな構造でした。仮駅の営業が終わると仮ホームは撤去されて複線で開業し、昇降階段は換気口に改造されたのが、今の姿なのだとか。実際にこの部分を歩いた記事があり、なかなか興味深いです。
■万世橋の地下には・・銀座線
万世橋。素敵な親柱の立つ立派な橋です。
この万世橋、関東大震災後の復興事業で架けれましたが、その際に銀座線の一体施工され、橋の基礎の下に銀座線の地下躯体がある構造になっています。
そして、その西側には、中央線の線路のアーチが。これは、「旧万世橋駅」跡地です。
■中央線万世橋駅を歩く
中央線の万世橋駅跡は、東京駅まで中央線が延伸される前はターミナル駅として栄えた場所です。始発列車が発着できるホームと、東京駅延伸開業後も途中駅として使えるホームがありました。廃止された後は、しばらく「交通博物館」として使われており、交通博物館が鉄道博物館に移転された後は、商業施設に生まれ変わりました。
■終わりに
万世橋駅といえば、中央線にかつて存在した駅で、昔の交通博物館があった場所だと知っていて、昔よく通ったという鉄道好きな方は結構多いのではないでしょうか。私も東京に行って、まず向かったのがこの地であったというのは、鉄道少年としてはある意味「聖地巡礼」だったかもしれません。その場所は実は、地下鉄銀座線の「万世橋駅跡」があり、万世橋自身も、銀座線の地下躯体に支えられる橋であると知ると、とても鉄道にゆかりのあるスポットだと知らされます。とても面白い発見をした街歩きでした。