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▲群馬・栃木への旅▲③足尾の町を歩く

群馬・栃木への旅。早朝から電車を乗り継いで、群馬県桐生から、わたらせ渓谷鉄道に乗り、足尾まで来ました。前回は、足尾銅山の観光坑道を訪れました。今回はその続き、足尾の町を歩いていきたいと思います。
(前回はこちら)

まず、足尾の町を「今昔マップ」で眺めてみましょう。

今昔マップで見た、昭和初期の足尾と今の足尾。
昔から街の大きさはあまり変化なしかもしれません。

通洞駅付近と、間藤駅の先に、昔の鉱山の関係施設が多く立地していて、集落も人が多かったようです。地図だけを見ていると、昔も今も集落の大きさは変わらないようにも思えます。通洞駅から間藤のほうに歩いてみたいと思います。

通洞地区の街並み

古い町並みを歩きます。左のお店は、看板から新聞販売店だったようです。

広場の真ん中は、消火栓

広場の真ん中にある、防火水槽。昔からの市街地、防災上の工夫もされていたのでしょうか。

古そうな橋が架かっています。橋名板が外れているので名前等は不明ですが、、。
なかなか風情のある橋です。
既に閉店したお店。フォントがいい味出しています。
昔足尾警察署があった跡地。

街中に昔の写真が多く飾られていて、昔の繁栄をイメージすることができました。今は人口が減っているかもしれませんが、今も集落は健在です。

お医者さんの建物も、何だか趣があります。
こちらも古そうな橋。
「唐沢橋」と読めます。銘板は銅製なのでしょうか?
立派なアーチ橋が見えてきました。
立派に見えたのですが、6tの重量制限が架かっています。
足尾橋
昭和25年1月竣功

足尾橋と言う橋が渡良瀬川に架かっています。昭和25年に架けられたアーチ橋ですが、6tの重量制限がかかっています。

こうしてみると、大きくて立派な橋。
足尾駅が見えてきました。

足尾駅が見えてきました。足尾の町は、足尾駅が中心地というわけではなく、通洞や間藤なども含め、何箇所かの集落の集合のような町です。

貨物側線の跡があり、古い車両が保存されています。
何台か観光バスが。観光鉄道として団体客も利用しているようです。

足尾駅は広い構内を有した駅です。今は貨物輸送も廃止されていますが、保存車両の展示もあり、往時を偲ぶことができます。この写真に写っている電柱、昔のハエタタキ電柱のように見えます。

電柱には、「山一」マークが。これは古河グループのマーク。
現在の古河機械金属もこのマーク。鉱山に関係する電柱のようです。
足尾掛水倶楽部。足尾銅山を経営していた古河財閥の迎賓館でした。
残念ながらまだ冬季閉鎖中でした。
渡良瀬川を渡る水管橋。これも鉱山関係なのでしょうか?
背後の山々が残雪が残り美しいです。

トラス橋の水管橋がありました。鉱山関係でしょうか?この町には古くに作られた土木構造物が多く残り、廃墟ではなく現役で使われていそうなものが多いことが素晴らしいです。背後の山並みも、昔は鉱山の鉱毒ではげ山だったらしいですが、緑が回復してきているのでしょうか。

足尾の渡良瀬橋。現役車道橋のすぐ横に架かる旧橋。今も歩道橋として現役です。

そして、足尾の渡良瀬橋。下流の足利の渡良瀬橋は、前々回の記事で紹介した森高千里さんの歌となった橋ですが、こちらの橋もすごい橋です。

鋼橋にコンクリートをそのまま巻き立ててSRC造に補強した橋だとか。
橋の横には、大きな馬頭尊(馬の供養碑)があります。
渡良瀬橋の銘板
昭和拾年拾壱月竣功と記されています。

もう少し上流を目掛けて歩いていきます。ここからは、渡良瀬川の支流の松木川沿いを歩きます。

松木川に架かる、古いトラス橋。昔は道路橋だったでしょうが、今は歩行者専用です。
かなり風格漂う橋です。
親柱が立派です。橋名は読み取れませんが・・。
何だかすごく立派な橋です。

立派な人道橋のとなりには・・、

わたらせ渓谷鉄道の第一松木川橋
下から眺めてもとても良い眺めです。

わたらせ渓谷鉄道の第一松木川橋梁。土木学会の選奨土木遺産に選ばれている、貴重な遺産です。この橋の説明部分を引用します。

渡良瀬川に架かる橋長56.45m、単線仕様の鋼製3連桁橋で、桁はプレートガーダー。橋脚は頂部まで丁寧に石貼した石積躯体に、イギリス製の錬鉄トレッスル橋脚を載せる特殊な造り。トレッスル橋脚は他路線からの移設(パテント・シャフト・アンドアクスルトリー社.1888年製造)であり、上路式プレートガーダーは汽車製造合資会社製造。

つまり、現地で作った石積みの橋脚の上に、他の路線でかかっていた橋の鉄骨(トレッスル)を乗せ、その上に橋桁を乗せた特殊な構造のようです。

ちょうど2両編成の普通列車が通過。
こちらは、利水用の渡良瀬取水堰。

これは、足尾発電所に水を供給するための取水堰。フィルムコミッションで売り込んでいました(笑)。

そして、今のわたらせ渓谷鉄道の終点 間藤駅まで到着。
足尾駅方面には、スイッチバックの名残の線路跡が残ります。
間藤駅から先も、貨物線の線路がさらに伸びていました。

はるばる間藤駅まで歩いてきました。ここは今では終着駅ですが、昔はさらに先の足尾本山まで線路が続いていて、そのため、スイッチバックの施設もありました。これらも立派な土木遺産であり、産業遺産であると思います。

今回はここまで。次回は、さらに間藤から上流側に向かい、足尾本山のほうに向かっていきたいと思います。

【終わりに】
足尾の町を通洞駅付近から間藤駅まで歩きました。古くからの足尾銅山に名残や、古くから栄えていた街だからこそ、古くて立派な土木構造物を多く見ることができました。次回にもまだまだ見どころたっぷりですので、お楽しみに(笑)。
(続きはこちら)


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