見出し画像

■鉄ドボ in KYOTO■③:嵐電(四条大宮~西院間)が熱いんです!

京都で鉄道街歩きって、実はあまりやっていなくて、さりげなくとても面白いスポットが一杯あるのです。前回までに、阪急京都線の西院駅・西京極駅付近を回りました。いやー、実は激アツスポット、いくつもあることを改めて実感しました。(前回の記事はこちら。)

今回は、阪急西京極駅付近の探索を終えてから、四条大宮まで電車に乗り、その後嵐電の線路沿いを歩きました。この区間も、何だかとても面白いエリアです。

■阪急京都線で、大宮駅へ

前回の記事の探訪地、西京極駅から2駅電車に乗り、大宮駅へ。大宮駅は、かつて母方の実家に行くためにバスに乗り換えた場所なので、何度も利用している駅です。

大宮駅に到着。
大宮駅の駅名標。個人的にはおなじみのスポット。
昔ながらの改札口だけでなく、
増設された出入口(左の北改札など)ができたのがトピックでしょうか。

大宮駅は、戦前の新京阪の「京都駅」であり、京都のターミナル駅でした。四条河原町まで延伸されたのは、戦後のことです。

開業当時の出入口は、こちらの一番東側にある階段のみでした。
階段を登ったところにある、「選奨土木遺産のプレート」。
写真を撮りそびれたので、2022年撮影のものです。
阪急大宮駅は、現在改装中です。どんな感じになるのでしょうね。
その対角線にあるのが、京福電車の四条大宮駅。
このスペースは、過去のバスターミナルがあったあたり。
四条大宮は、阪急・京福電車のターミナルと、
市電・市バスのターミナルの結節点としてかつて賑わいました。
嵐電の四条大宮駅。1両編成の路面電車が発着します。

■嵐電の四条大宮~西院までの線路を歩く

嵐電こと、京福電鉄は、四条大宮駅にターミナルがあり、そこから嵯峨・嵐山を目指す路面電車のような形態の電車です。一部併用軌道を走りますが、基本的には専用軌道が多く、東日本で言うと、江ノ電や都電と似たような感じの電車です。

その中でも、四条大宮駅と、隣の西院(阪急電車は「さいいん」と呼びますが、嵐電は「さい」と呼ぶのです!)駅までは、なかなか面白い場所です。そこを今回は歩きました。

今回の探索範囲、四条大宮駅→西院駅。
四条通の少し南を走る、路面電車の専用軌道です。
嵐電の線路を探索しようとして、四条通の一つ南の綾小路通を歩きます。
いきなりこんな街角を歩くことに。
こちらの、法善寺は・・・、
お寺の奥に墓地があり、線路脇まで続いています。
そして、その墓地は・・・、
新選組の人たちのお墓がある場所として知られています。
線路沿いにひっそり眠るお墓。
そして、そのお寺の脇に、こんなとても細い路地が・・。
まっすぐ行くと、何と・・・踏切!!!
四条大宮駅至近の、細い路地の踏切があります。
四条大宮1号踏切。左にカーブを切ると、もう四条大宮駅です。
踏切の西院方に、分岐器があります。
急カーブなので、ここに設置しているのでしょうね。
こんな感じで列車がたまにやってくる、路地の小さな四条大宮「1号踏切」。
「2号踏切」。こちらは、壬生川(みぶがわ)通りと交差する、
普通に車が通れる踏切です。
四条通はまっすぐですが、嵐電は意外とクネクネ走ります。
「3号踏切」。街中に様々な街路があるものですね。
そして、この踏切を過ぎると・・、
登り坂が始まります。S字カーブと、登り坂。
これがこの区間の醍醐味です。
レンガ造りの壁がある工場脇の路地。
こんな感じの、京福電車の古そうな築堤があります。そして・・
レンガ橋台に載る、シンプルな桁橋が。
千本通の架道橋です。
そして、この狭い道を歩くと出てくるのが・・、
クランクする川は、江戸時代に作られた、西高瀬川。そして・・、
JR嵯峨野線です。

この築堤の正体は、JR嵯峨野線の上を越すために作られた築堤です。かつては、JR嵯峨野線(山陰本線)が地上を走っていたので、それを越すための築堤だったのです。私設の鉄道は、国鉄の線路を立体交差することが求められていたので、四条大宮に京福電鉄の前身、京都電燈が乗り入れる際には、この区間の工事はちょっとした難所であったことでしょう。阪急電車が、四条大宮まで地下線として開業したのも、この山陰本線を越える必要があったのが一つの理由であったようです。

四条通を越える、JR嵯峨野線。
高架の先にチラっと見える、嵐電のかつてJRを越えた鉄橋。
なかなかアクセスしづらい場所にあります(笑)。
そして、もう1箇所架道橋があります。
レンガ橋台の橋を渡る電車。風情があります。
西高瀬川に沿った立体交差部分。
ちょっと不思議な場所ですね。
そして、再び地上に戻る嵐電。
「4号踏切」。公園に面しています。
踏切の手前は、36パーミル。なかなかの急勾配です。
うーん、踏切のある風景、いいですね。
5号踏切は、西高瀬川のすぐ脇にあります。
小学校の前にある、「6号踏切」。
その脇には、こんな小さな水路橋が。
もはや桁よりレールのほうが剛性が高そう(笑)。
「7号踏切」は、風情のある石材店の脇にあります。
西院駅に向かう急カーブの手前に位置します。
うん、なかなかいい絵になるスポットです!!
なんと、ここの架線柱は木製です!
古そうですね。
無人駅の西院(さい)駅ホームから。
嵐山行きの電車がかつて発車したホームを見ます。
今は四条通の反対側に移設されたホーム。
踏切信号があり、信号が赤になると四条通を横断する電車。
横断するときの、鐘のような警報音が懐かしい感じがします。
西院駅の横には、嵐電の車庫があります。
ずっとベンチに座っていられる、のどかなスポットかも。
出庫する嵐電の車両に遭遇、なかなか楽しいプチ街歩きでした。

■終わりに

嵐電の四条大宮駅と西院駅の間を歩きました。路地裏をクネクネ走り、国鉄山陰本線を越えた路面電車。かつては用地買収の困難さや、狭い中で築堤を作らないといけない大変な工事だったことが想像されます。そんな中を、今も変わらず走る嵐電。ちょっと変わった角度から眺める京都さんぽ。とても楽しかったです。

鉄ドボ、これで終わりかと思ったら・・、
まだまだ続きますので、お楽しみに(笑)。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?