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★ドボクスキーの北海道冬ごもり紀行 ⑧:紋別へ流氷を見に行こう!

冬の北海道を旅行することになった今回の旅行で、行ってみたかったところとして、①さっぽろ雪まつりを見たい!、②久しぶりのスキーをしたい、③タウシュベツ川橋梁を一目見たい、④廃止直前の根室本線に乗りたい!、みたいなことを、これまで実現させてきました。あとやりたいこととして、

流氷が見たい!

と思い立ったので、道東・オホーツク海に面した紋別に行ってみることにしました。(前回の記事はこちら)

今回は、北海道旅行の7日目。道央・空知地方の中心地である、滝川から、道東・オホーツク海側の紋別を目指して移動します。

【第7日(2/8)】

朝は、昨日投宿した、滝川駅からスタート。

①滝川駅で、朝の鉄活

根室本線を走ってきた、キハ40気動車と遭遇。
跨線橋の上から。雪国感があります。
貨物列車が発車。冬の大地の物流を支える列車です。
函館本線の各駅停車が到着。
山明という、観光列車ですが、普通列車として使用されているようです。
駅の柱にちょっとした発見!
「吸殻をなくして きれいな街づくり 寄贈:日本専売公社」
駅でたばこが吸えた、昭和の時代の名残のようです。

②特急オホーツクで遠軽へ

特急「オホーツク」に乗り、遠軽に向かいます。
旭川駅付近は、高架線。何だかとても大都会に見えました。
上川駅。駅のホームの除雪機が、豪雪地帯であることを物語っています。
白滝駅。こんな豪雪の中で、ほぼ定刻で運転していること、
本当にすごいことだと尊敬します。

③遠軽駅に到着

そして、遠軽駅に到着。この駅で、石北本線はスイッチバックします。
流氷と能取湖が描かれた列車の側面。
今は海側には線路はありませんが、
かつては、中湧別・紋別方面に線路がありました。
古びた感じの駅の上家。
古レールで組まれた、駅の跨線橋。
1919年製OH TENNESEE(米国製)のレールの刻印があります。
ちょっと驚きの発見。乗り場案内に、昔の名寄本線の
「紋別・名寄方面 0・1番のりば」の標示。
名寄駅の改札口。石北本線の主要駅です。
遠軽駅前の様子。
遠軽駅は、市街地よりも一段高い位置にあります。
遠軽町中心部の交差点。思った以上に活気があります。

④バスで紋別へ

その一角にある、北見バスのバスターミナル。
ここから、紋別行きのバスに乗ります。オホーツクな路線図!
北紋バスの紋別行き、来ました。
このバスは、旧・国鉄名寄本線の廃線代替バスなのです。
途中の中湧別駅跡。国鉄時代の駅と車両が残ります。
行ってみたかったですが、車窓からでガマン(笑)。
そして、いよいよオホーツクの海が見え始めました。
途中、オホーツク紋別空港に立ち寄る路線バス。
この空港、市内とのアクセス、とても良い空港です。ANAの機体が見えます。
バスは紋別バスターミナルに到着。

⑤紋別市内を散策

市内の中心部にある、紋別バスターミナル。
鉄道の無くなった町の駅の役割です。
バスターミナルの隣にある、オホーツク氷紋の駅。
ショッピングセンターと道の駅が一緒になったような施設です。
この施設は、かつての紋別駅の跡地に建っています。
次の日乗船予定のガリンコ号の運航状況。
流氷もちゃんとやって来ていて、ちょうどよいコンディション。
ちょうど、小さな雪まつりを開催中でした。

⑥北海道立オホーツク流氷科学センターに向かう

流氷科学センターのあるエリアには、
「ガリヤ号」というシャトルバスが運行されています。
流氷科学センターのある場所の少し奥に、カニの爪のオブジェが。
フォトスポットになっているので、団体さんのバスが到着。
結構海外からの観光客が多いです。
そして、この建物が、流氷科学センター。
北海道の研究施設に博物館が併設された建物です。

この博物館、氷の研究という意味では、流氷だけでなくとても充実した(マニアックなものも含む)展示があるので、それをゆっくり楽しみました。

⑦マイナス20℃の世界を体感

マイナス20℃を体験できるコーナーがあります。
ぬかびら源泉郷で体験済みなので、平気!と思いましたが、
やっぱり寒かったです(笑)。
流氷が無い季節向け展示かも知れませんが、
流氷に触ることができます。
流氷の重さ当てクイズがありました。72kgと予想しましたが・・
答えは44.5kgだったらしいです。残念(笑)。
マイナス20℃の世界では、様々な生き物の氷中の標本が展示されています。
濡れタオルがわずか数分でカチンコチンに。
マイナス20℃、冷凍庫の中で過ごしている感覚ですね。

⑧館内で学べる、氷の科学

館内で飼育されている、氷の妖精、クリオネちゃん。
地球上の流氷南限である、北海道。どうして流氷が起きるかの
メカニズムを説明してくれている地図です。
Youtubeで、そのメカニズムを教えてくれています。

こちらは、氷点を越えて冷却された液体が、急激に凍る様子を実験してくれる装置。流氷のできるメカニズムの一つだそうです。氷の世界、理解は追いつきませんが、面白いし奥深い世界がありますね。

氷ができる様子を示してくれる実験を見せてくれます。
その様子は、このYoutubeが面白いです。

そして、こちらがガリンコ号の原型になった、流氷を割って進むことができる砕氷船の実験船の模型です。観光用でなく、研究用に低コストで砕氷できる船を実用化している段階だったようです。

砕氷船の実物模型。アルキメディアン・スクリューの原理を使って
くるくる回すだけで砕氷して前に進むことができます。
こちらは、「白い海、凍る海」という絵本の原画を紹介するコーナー。
絵本ですが、大人向けにも全然通用する専門書です。

博物館で、氷のことを勉強したところで、明日のガリンコ号乗船が楽しみになりました。

⑨流氷を眺める

博物館の屋上からは、紋別の港が見渡せます。
望遠鏡を眺めると、ほら、防波堤の外側に流氷が!!
こちらのモニュメントは、赤が気温、青が流氷の量を表すそうで、
年々暖かくなり、流氷が減少していることを示します。

紋別の町に流氷が来るのは、かつては当たり前のようでしたが、最近はまともに流氷が来ている時が珍しいのだそうです。今年は例年以上に多く流氷が到来している「当たり年」なんだとか。

雪に埋もれた広場の中に、先ほど見た実験船の実物が保管されています。
その横には、初代のガリンコ号の姿も展示されています。
画期的な船は、今では「北海道遺産」や、「ふね遺産」に認定されています。

⑩紋別で夜ご飯

せっかくオホーツクに来たので、美味しい海鮮を頂きたいと思います。

紋別市内の、「はまなす通り」
静かな、ちょっぴり妖しい夜の町がとても素敵でした(笑)。
地元の方がおススメしているお寿司屋さんへ。
リーズナブルでとっても美味しいお寿司を堪能しました。

■終わりに

流氷が見たくて、道央から道東に移動してきました。今年は流氷がたくさんやって来たようで、地元の方も「当たり年」と言っていました。流氷科学センターは、そんな流氷を観光資源として用いるだけでなく、世界的にも珍しい自然現象として研究し続ける施設。流氷が少なくなっていることなどを、数字で知っているこの場所では、地球環境のことなども何だか考えてしまうようなこともありました。

といいつつ、美味しい魚介類をいただき、次の日の砕氷船が楽しみで、ちょっぴり妖しい光を放つ街の雰囲気を楽しみました。

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