新しい生活・・・
しばらく家族3人で団地に住んでいましたが
団地から少し距離のあるところに家を建てる計画を両親はしていて、とある日にあらかた出来上がりつつあるので引っ越しをする事になります。
私立の幼稚園を去る事になんの寂しさもありませんでした。
最後の記憶にあるのは、クラスの皆んなが私の似顔絵を一人ひとり描いてくれた事。
それをもらった時、嬉しかったみたいでその夜
枕元に置いて寝ました。
新しい家は、広く階段がありベッドがありました。2階の一室は私の部屋。隣は、父の部屋でした。1階の一室は母の部屋。そして、応接間とキッチンに広いテーブル。電話も1階にも2階にもひとつずつありました。トイレも1階に1つ2階にも1つ。お風呂場も広かったです。
とにかく、広い家だなぁと子どもながらに思いました。
足りない家具は、日曜日に買いに行きそろえました。問題はイスです。4人用のテーブルにいくつイスを買うか?で母は迷っていたようです。
「何があるか分からないんだから、4人分買おう」
と父が言ったのを私は不思議そうな顔で見た記憶があります。
そうやって、家の外も中も出来上がってきました。
私はというと、新しい幼稚園に通う事になります。近所に、公立の幼稚園がありそこに決まりました。
何故か、新しい生活に緊張をしていました。前の幼稚園のように洋服を汚す事を思い浮かべていたのでしょうか?何かが違う気がします。
ここから、心の中の暗闇を表面にも作っていくきっかけがどんどんうまれていく事になるのです。
いじめっ子が何人かいる幼稚園でした。
男子も女子も。そして、近所の子も。
先生も厳しく、少しでも気に入らないと癇癪を起こす人でした。
一言で言うならば「楽しくない」。
いじめっ子は家庭環境に問題がある子が多かったです。偏見の目で見るのではなく、実際に。
そういう子が多くいるのを母は知っていたのか
厳しく「行きなさい」といつも言われていた気がします。
とある近所の女の子と友だちになったのですが、
ずっと私のマネばかりしてきます。私が、赤色のクレヨンを使うと、その子も使う。
例えば、ぬり絵でもその子と私が一緒みたいに見えてしまう。「やめて」と嫌がっても、私の思いが通じてないのかマネをやめません。先生も何かしら言ったと思うのですが、やめさせるのは無理でした。
そんな子のボスが近所にいたのです・・・。